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ヘンゲルブロックひさびさの手兵バルタザール・ノイマンとの録音はメンデルスゾーンの大作“エリア”

ヘンゲルブロック

北ドイツ放送響首席指揮者・パリ管弦楽団首席客演指揮者とヨーロッパの名門オケのポストを兼任し、その活動にますます注目が集まるトーマス・ヘンゲルブロック。ヘンゲルブロックのもう一つの手兵、バルタザール・ノイマン・アンサンブルとの久しぶりの新録音は、何とメンデルスゾーンの大作オラトリオ「エリヤ」!待ちに待った新録音の登場です。ヘンゲルブロックのメンデルスゾーンといえば、北ドイツ放送響との最初のレコーディングに含まれていた交響曲第1番が鮮烈な印象を残しています。北ドイツ放送響とはメンデルスゾーンの他のシンフォニーや「エリヤ」などを恒常的に演奏会で取り上げてきていますが、今回の新録音は、自らが結成し手塩にかけて育て上げてきたピリオド楽器オーケストラ「バルタザール・ノイマン・アンサンブル」と「バルタザール・ノイマン合唱団」によるもの。ヘンゲルブロックの指揮のもと、軽快で色彩感豊かな木管、生き生きとしたアーティキュレーションの施された弦楽パート、繊細さと野趣的要素を従えた金管楽器群、見事な表現による声楽独唱と合唱によって、立体感と透明感のある壮大な響きがよみがえりました。現在ではピリオド楽器による「エリヤ」も複数発売されていますが、その中でも決定盤的位置づけになる演奏となることは間違いありません。
(ソニーミュージック)

【収録曲目】
メンデルスゾーン
オラトリオ「エリヤ」Op.70[歌唱:ドイツ語]
【演奏】
トーマス・ヘンゲルブロック(指揮)
バルタザール・ノイマン・アンサンブル&合唱団
ゲーニア・キューマイアー(ソプラノ)
アン・ハレンベリ(アルト)
ローター・オディニウス(テノール)
ミヒャエル・ナジ(バリトン)
[ピリオド楽器使用]
【録音】
2016年1月、ドルトムント・コンツェルトハウス

作曲家の死の前年、1846年にバーミンガムで初演されたオラトリオ“エリア”は、メンデルスゾーンの音楽人生の総決算ともいえる傑作です。
メンデルスゾーンは10歳のときにベルリン・ジングアカデミーに入団し、その指導者であったカール・フリードリヒ・ツェルター(1758-1847)から合唱音楽の基礎と、バッハやヘンデルといった偉大な先達たちの対位法技法を実地に学びました。このときから、古い音楽の書法から新しい音楽を生み出すことに生涯をかけた作曲家人生が始まります。なかでもバッハの声楽作品に魅了されたメンデルスゾーンが、1829年にベルリンで行なった“マタイ受難曲”の復活上演は、西洋音楽史に残る歴史的な偉業となりました。
作曲家は生涯に2曲のオラトリオ、“聖パウロ”(1936)と“エリア”を残しています。前者が伝統的なコラールを作品に取り入れ、明らかにバッハへのオマージュとなっているのに対して、後者はコラールを含まず、当時もイギリスの地で盛んに演奏されていたヘンデルへのオマージュになっています。抒情性が際立つ“聖パウロ”に比べて、ドラマティックで魅力的な合唱が多用され、壮大な一大叙事詩となっている“エリア”は、現在でも欧米の重要な上演レパートリーとなっています。
(タワーレコード)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年10月22日 00:00