注目アイテム詳細

クルト・マズアがLPOを振った2004年のライヴ音源初出!~ベートーヴェン:交響曲第1番&第4番

マズア

2000年~2007年までロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めたクルト・マズアは、任期中に150回を超える公演を行い、また自主制作である「LPOレーベル」を立ち上げるなど、楽団の発展に寄与しました。レーベル初リリースとなったショスタコーヴィチの交響曲第1番・第5番(LPO-1)は2004年11月24日と27日に録音されましたが、この両日のプログラムには、それぞれベートーヴェンの交響曲が含まれていました。マズアはこれらの交響曲を単なるバロックから古典派への中継点ではなく、後のシューマンやベルリオーズに強い影響を与えた重要な作品として表現したため、「第1番」を聴いた時の聴衆は、その演奏に心から感動し、マズアの強烈な音楽性に心打たれました。また3日後に演奏された「第4番」も、普段は第3番と第5番の影に隠れる地味な存在の交響曲ですが、「天地創造」の冒頭“混沌の描写”を思わせる序奏を経て、奏でられる第1主題がこんなに喜ばしく奏されるのを聴くと、この作品の重要性が再認識できるでしょう。どちらも初CD化となります。
(ナクソス・ジャパン)

【収録曲目】
ベートーヴェン
交響曲第1番ハ長調 Op.21
交響曲第4番変ロ長調 Op.60
【演奏】
クルト・マズア(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2004年11月24日(第1番)、11月27日(第4番)、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、サウスバンク・センター、ロンドン

パーキンソン病を患い2015年12月19日に米コネチカット州で88歳の生涯を終えたクルト・マズアは、まさに世界中の楽団からラヴコールを受け続けたドイツの巨匠指揮者でした。その経歴は華々しく、当時の東ドイツ、ドレスデン・フィル(1955-58/67-72)でスタートした指揮者人生は、ベルリン・コーミッシェ・オーパー(1960-64)、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管(1970-96)、ニューヨーク・フィル(1991-2002)、ロンドン・フィル(2000-07)、フランス国立管(2002-08)と主要国の代表的なオーケストラのシェフを歴任します。ドイツ・ロマン派の音楽を得意とし、特にメンデルスゾーンの研究、演奏に関しては他の追従をゆるさないものがありました。
日本では読売日本交響楽団に数多く客演し、1979年には名誉指揮者に就任しています。その後、声楽家の桜井偕子さんと結婚し、御子息のケン・デイヴィッド・マズアは指揮者として活躍中。
残したレコーディングは膨大な数にのぼりますが、ベートーヴェンの交響曲全集はゲヴァントハウス管との2回だけ(1972-73と1990)で、他にはニューヨーク・フィルとの第5番と、イスラエル・フィルとの第7番が知られているくらいでしょう。今回リリースされるのは、ロンドン・フィルに就任して5年目のシーズンのライヴ盤。77歳の巨匠の充実したベートーヴェン演奏が期待されます。
(タワーレコード)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年10月30日 00:00