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N響90周年記念シリーズ日本人ソリスト篇(5タイトル)~園田高弘、安川加寿子、吉田雅夫&千葉馨、堀米ゆず子、中村紘子

N響ソリストたち

N響90周年記念シリーズ~日本人ソリスト篇。大好評のN響90周年シリーズ最終回は、N響の華やかに彩った邦人ソリストたち。いずれも見事な演奏を聴かせてくれますが、伝説のみ流布されていた一連の演奏を実際にお楽しみいただけます。ご期待ください。
(キングインターナショナル)

 

純ドイツ風骨太なピアニズム!

園田高弘
【曲目】
1.シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 Op.54
2.ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調 Op.15
3.ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83
【演奏】
園田高弘(ピアノ)
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)[1、2]
イルジー・コウト(指揮)[3]
NHK交響楽団
【録音】
1964年11月10日[1]、1969年4月17日[2]、東京文化会館
1999年10月23日[3]、NHKホール
ライヴ録音

園田高弘(1928-2004) は、演奏、教育両活動で20世紀日本ピアノ界を代表する巨人。父とレオ・シロタに師事した後、1950年渡欧してベルリンとパリで学び、1954年に初来日したカラヤン指揮のNHK 交響楽団とも共演しました。広範なレパートリーを誇りましたが、重厚なドイツ音楽に魅力が発揮されています。このアルバムに収められた3作は、いずれも至難な技巧と構成力を必要とされ園田の音楽性にぴったり。サヴァリッシュの好サポートとあいまって、NHK 交響楽団からドイツの響きを導き出しています。

日本でこれだけ純フランス風なピアノを弾いた人がいた

安川加寿子
【曲目】
1.モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
2.ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲Op.25
3.ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
【演奏】
安川加寿子(ピアノ)
森正(指揮)[1]、岩城宏之(指揮)[2]、外山雄三(指揮)[3]
NHK交響楽団
【録音】
1981年5月28日[1]、NHKホール
1966年4月5日[2]、東京文化会館
1975年10月8日[3]、NHKホール
ライヴ録音

安川加寿子(1922-1996) は幼くしてフランスに渡り、ラザール・レヴィに師事して日本へ純フランス風ピアニズムを伝えた名ピアニスト。東京藝術大学で多くの弟子を育てましたが、同時に多くのフランス作品を日本に紹介しました。ここではモーツァルトとラヴェルを披露。さらに珍しいのがダンディの「フランスの山人の歌による交響曲」。あくまで交響曲で、ピアノはオーケストラの楽器のひとつとしてとらえられますが、非常に技巧的で華麗なピアニズムを発揮します。

N響名物の二大管巨匠、充実の協奏曲

吉田雅夫 千葉馨
【曲目】
1.モーツァルト:フルート協奏曲第2 番ニ長調K.314
2.尾高尚忠:フルート協奏曲
3.リヒャルト・シュトラウス:ホルン協奏曲第2番変ホ長調
4.リヒャルト・シュトラウス:ホルン協奏曲第1番変ホ長調 Op.11
【演奏】
吉田雅夫(フルート)[1、2]
ジャン・マルティノン(指揮)[1]
外山雄三(指揮)[2]
NHK交響楽団

千葉馨(ホルン)[3、4]
岩城宏之(指揮)[3]
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)[4]
NHK交響楽団
【録音】
1963年4月15日[1]、東京文化会館、
1961年11月30日[2]、杉並公会堂(これのみモノラル)、
1965年3月26日[3]、1969年5月27日[4]、東京文化会館
ライヴ録音

日本の管楽器界を代表する巨匠ふたり、フルートの吉田雅夫(1915-2003) とホルンの千葉馨(1928-2008)。吉田は1942年から1963年まで、千葉は1949年から1983年までNHK交響楽団の奏者を務め、オーケストラの個性を創り上げることに貢献しました。
両巨匠は独奏者としてNHK交響楽団と協奏曲を演じもしました。吉田雅夫の演奏によるモーツァルトの第2番は何とマルティノンの指揮。柔らかい音色と推進力が魅力。尾高の協奏曲は大オーケストラ版で、他の追随を許さぬ説得力で心を打たれます。千葉馨はリヒャルト・シュトラウスの協奏曲2篇。第1番はマタチッチの指揮が魅力。シュトラウスならではのボルテージの高さを千葉が見事に再現しています。

堀米ゆず子、貴重な日本デビューの記録が日の目を見た

堀米ゆず子
【曲目】
1.シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
2.ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53
3.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第2 番ニ長調K.211
4.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
【演奏】
堀米ゆず子(ヴァイオリン)
ヘルベルト・ケーゲル(指揮)[1]
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)[2]
外山雄三(指揮)[3]
広上淳一(指揮)[4]
NHK交響楽団
【録音】
1980年9月20日[1]、1981年11月13日[2]、NHKホール
1987年7月14日[3]、2010年1月20日[4]、サントリーホール
ライヴ録音

堀米ゆず子(1957-) は、1980年に行われたエリーザベト王妃国際コンクールのヴァイオリン部門で、日本人として初優勝を飾りました。その直後、日本でのデビュー・コンサートとなったのがケーゲル指揮NHK交響楽団とのシベリウスの協奏曲でした。その貴重な記録が世に出ます。シベリウスの協奏曲はコンクールの本選でも弾いた作品で、23歳とは思えぬ堂々とした精神、内心からの共感に溢れる熱い演奏は語り草となっています。ケーゲルの伴奏も聴きものです。さらにドヴォルザーク、モーツァルトから最近のベートーヴェンまで、堀米の成熟の過程がみてとれます。

中村紘子入魂の名演、矢代秋雄の名作ステージ初演の貴重な記録

中村紘子
【曲目】
1.チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1 番変ロ短調Op.23
2.ショパン:ピアノ協奏曲第1 番ホ短調Op.11
3.矢代秋雄:ピアノ協奏曲
【演奏】
中村紘子(ピアノ)
岩城宏之(指揮)[1、2]
森正(指揮)[3]
NHK交響楽団
【録音】
1963年2月26日[1]、日比谷公会堂(これのみモノラル)
1967年7月8日[2]、旧NHKホール
1967年11月29日[3]、東京文化会館
ライヴ録音

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2017年02月24日 00:00