ディグス・デューク (Diggs Duke) 幻のファーストEPが日本限定CD化
後に、傑作『Ofering For Anxcious』へと至る才能の原石がここに。あのジャイルス・ピーターソンにその才能を見初められ、彼のレーベル〈Brownswood〉より放ったデビュー・アルバム『Offering For Anxious』で『Voodoo』以降のブラック・ソウルをあっさりと更新してしまったディグス・デューク。
その衝撃のデビュー以前の2011 年、限りなくインディペンデントな形態で人知れずリリースしていた、本当の意味でのデビュー作と言えるのがこのファーストEP『Gravity』。この音源をキッカケに、ソウル・ミュージック・シーン屈指の人気サイト:BamaLoveSoul の監修コンピレーション『On Deck』や、ハイエイタス・カイヨーテやクアドロンをどこよりも早く発掘したジャイルスによる鉄板青田買いコンピレーション『Brownswood Bubblers』シリーズの第9 弾に楽曲が収録されるに至ったという、まさしく「世界がディグス・デュークという脅威の才能を知った1 枚」といえる本作。
『Offering ~』で世界中を魅了した、ソウルとジャズを最高の形でフュージョンさせたメロウなスタイルは早くも確立しており、例えるならば「荒削りな『Offering ~』」といった聴き心地を覚える至高の内容。タイトル通り、ファンクをたっぷり注入したジャジー・ソウルという趣の(2)は、フリースタイルな演奏に『Voodoo』の影響を匂わせつつも、ディアンジェロとは異なるネオソウル感を響かせる傑作ナンバー。続く(3)は、まさに数年後に『Offering ~』へと至るスタイルの雛形といえるメロウ・ソウル・チューンで、この1 曲だけでも本作を手に取る価値があると言えるほど!!
後半のメイヤー・ホーソーンやドゥウェレにも通じる新世代ソウルを変則的なビートの上で羽ばたかせる(6)、十八番ともいえるドラムンベース調の生ドラムと優雅なホーン・セクションを噛み合わせるリラクシン・ジャズの(7)まで、これがデビュー作だとは信じがたいクオリティで編まれた本作、ファンならずとも聴くべき歴史的な1 枚です。
日本限定でのCD化企画
AWANE氏による詳細なライナーノーツ付き