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ヨナス・カウフマンが歌う19世紀フランス・オペラの名アリア集!

カウフマン


ヨナス・カウフマン待望の最新アルバムは華麗なる19世紀フランス・オペラの名アリア集。1835年のアレヴィ『ユダヤの女』から、1858年のベルリオーズ『トロイ人』、『カルメン』(1875年)、『真珠採り』(1863年)というビゼーの傑作2曲、グノー『ロメオとジュリエット』を経て、1892年のマスネの傑作『ウェルテル』に至る、文字通りフランス・オペラの精髄ともいえる12曲のオペラと1曲の声楽作品から11のアリアと3つの二重唱をセレクトしています。2018年1月の来日が迫るカウフマンの最も新しい歌を堪能できる絶好のアルバムといえるでしょう。

カウフマンは「フランス・オペラは私の心に近いところにある大切なレパートリーです」と語っています。「これらの作品はヨーロッパ文化の歴史の上でも極めて個性的な時代の空気を反映したものです。今回のアルバムでは、この時代のハイライトともいえる作品だけでなく、これまでの私の経歴の中で重要な意味合いを持つ作品も取り上げています。『ミニョン』のヴィルヘルム・マイスターは私が歌った最初のフランス・オペラでしたし(2001年トゥールーズ歌劇場)、『カルメン』と『ウェルテル』での成功は私の歌手としての活動を大きく広げてくれました。『ウェルテル』を初めて歌ったのはまさにパリ・オペラ座でした――フランス人のアンサンブルの中でただ一人のドイツ人というのはリスクの大きい試みだったのですが、同僚や指揮者、そして何よりも、フランスの名テノール、ジョルジュ・ティルの録音から大きな力をもらったのです」と、文字通りフランス・オペラに首ったけであることを告白しています。
『カルメン』『ウェルテル』については全曲盤の映像もリリースされ、デッカへのデビュー盤『ロマンティック・アリアズ』(2008年)にもフランス・オペラのアリアが含まれていることからも、経歴の最初からこれらのレパートリーとの親和性があったことが見て取れましょう。

当アルバムに収録されているのは、19世紀にパリが近代ヨーロッパの中心地となった時代のフランス音楽の黄金の輝きともいうべき作品ばかり。オペラ座をはじめとするパリの歌劇場の豪華な建築や美しい内装は社交界の中心地に相応しく、上演されるオペラの絢爛たる舞台装置も、人々の耳目を集めました。フランス・オペラはマイアベーアやオッフェンバックなどドイツ出身の作曲家が成功を収め、また『ウェルテル』『ファウスの劫罰』など、ドイツ文学の精髄ともいえるゲーテの作品を原作とするなど、ドイツ文化の要素を積極的に取り入れたことでも知られています。カウフマンもこの点を強調し、「オッフェンバックの『ホフマン物語』は、ドイツの深遠さとフランスの想像力の理想的な融合といえるでしょう。マスネは『ウェルテル』でゲーテの原作に描かれている心理の綾や深さを見事に音楽化することに成功しています。その意味でドイツ人の私にもとても親しみを感じるのです」と語っています。
共演は、カウフマンのオペラ歌手としての成功の舞台となってきたバイエルン国立歌劇場のオーケストラであるバイエルン国立管弦楽団で、フランスの練達、ベルトラン・ド・ビリーが指揮をとっています。『真珠採り』ではリュドヴィク・テジエが、そして『ウェルテル』ではソーニャ・ヨンチェヴァが二重唱のパートナーをつとめています。
(ソニーミュージック)
※完全生産限定のデラックス・ヴァージョンには、カウフマンの写真を多数掲載したフルカラー・ブックレット付き(カウフマンによるライナーノーツ、19世紀のパリとオペラの重要性と歴史についての概説とを掲載、欧文のみ)。

【収録予定曲】 ※デラックス盤CD、通常盤CD、Vinyl いずれも収録曲は同じです。
1) グノー:歌劇『ロメオとジュリエット』より「恋よ 恋! ああ君 太陽よ昇れ」
2) マスネ:歌劇『ウェルテル』より「翻訳!ああ、僕の夢は、この詩の翼で」
3) トマ:歌劇『ミニョン』より「うぶな彼女は信じなかった」
4) ビゼー:歌劇『カルメン』より「おまえの投げたこの花を」(花の歌)
5) ビゼー:歌劇『真珠採り』より「聖なる神殿の奥深く」
6) ラロ:歌劇『イスの王様』より「嫉妬深く守る女たちの心を…愛する者よ今はもう」
7) オッフェンバック:歌劇『ホフマン物語』より「おお、神よ、何という陶酔でしょう」
8) マイアベーア:歌劇『アフリカの女』より「素晴らしい国!おおパラダイス」
9) マスネ:歌劇『マノン』より「眼を閉じると目瞼の裏につつましやかな隠れ家が浮かぶ」
10) マスネ:歌劇『マノン』より「君!あなたでしたか!・・・あなたのその手をしっかりと抑えていたのは」
11) マスネ:歌劇『ル・シッド』より「君主よ、神よ、父よ」
12) アレヴィ:歌劇『ユダヤの女』より「ラシェル、主の恵みにより」
13) ベルリオーズ:劇的物語『ファウストの劫罰』より「ありがとう、優しい黄昏の光よ」
14) ベルリオーズ:歌劇『トロイの人々』より「無駄な後悔」
【演奏】
ヨナス・カウフマン(テノール)
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
バイエルン国立管弦楽団
ソーニャ・ヨンチェヴァ(ソプラノ)(9、10)
リュドヴィク・テジエ(バリトン)(5)
【録音】
2017年4~5月、ミュンヘン、バイエルン国立歌劇場、ブルーノ・ワルター・ザール

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2017年08月07日 00:00