Naxos~2018年3月発売予定新譜情報(16タイトル)
今月はファレッタ&バッファロー・フィルによる「ワーグナー:楽劇《ニーベルングの指輪》-管弦楽作品集」、オルソップ&ボルティモア響によるプロコフィエフ:バレエ音楽“ロメオとジュリエット”、瀬尾和紀によるベートーヴェン:フルートのための作品集第1集、アゼルバイジャンの作曲家カラ・カラーエフの“交響曲第1番&ヴァイオリン協奏曲”、ホヴァネスの吹奏楽作品集、マイケル・ドアティの世界初録音曲を含む協奏曲作品集などCD12タイトル、DVD4タイトルの16タイトルがリリースされます。
ワーグナー:楽劇《ニーベルングの指輪》-管弦楽作品集
ジョアン・ファレッタ(指揮) バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団
ワーグナーがおよそ26年の年月をかけて作曲した大作《ニーベルングの指環》。北欧神話を下敷きとした四部作で全曲を通して演奏すると15時間を要する長大な作品です。そのため、しばしば行われるのが、楽劇の中のオーケストラ部分だけを取り出して演奏する方法で、後世の作曲家たちが各々聴きどころをまとめて編曲、歌がなくても物語を堪能することが可能になっています。このアルバムで堂々たる演奏を聴かせるのは、現在最も注目されている女性指揮者の一人、ジョアン・ファレッタ。大編成のスコアを朗々と鳴らし、ワーグナーの求める音とドラマを明確に表現しています。
(ナクソス・ジャパン)
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」全曲 Op.64(1935-36/1939改訂)
マリン・オルソップ(指揮) ボルティモア交響楽団
シェイクスピアの最も有名な戯曲「ロメオとジュリエット」。この物語にインスパイアされた音楽は数多くありますが、中でも最も高い人気を誇るのがプロコフィエフのバレエ音楽でしょう。シェイクスピア学者、演出家ラドロフ、ギリシャ劇の権威ピオトロフスキー、振付師ラブロフスキーらの協力を得て最初に完成させた台本は、当時の慣習「死者は踊ることができない」に基づいて「ジュリエットが死ぬ前にロメオが到着、ハッピーエンド」を迎えるというものでした。しかし、それでは物語の本質を伝えることができないと考えたプロコフィエフは再度人々と相談の上、結末を悲劇に変更。現在の形になりました。演奏会組曲の形で上演されることも多いのですが、全曲を通して聴くとプロコフィエフの意図がしっかり伝わります。指揮は、ウィーン放送交響楽団の次期首席指揮者就任が決定したマリン・オルソップ。プロコフィエフの交響曲全集を補完する2枚組です。
(ナクソス・ジャパン)
ベートーヴェン:フルートのための作品集第1集
瀬尾和紀(フルート)、他
ベートーヴェンの二重奏曲は、おそらく創作活動の最初期に作曲されたと考えられています。もともとはクラリネットとファゴットのために書かれていますが、様々な楽器に置き換えられることも多く、このアルバムではフルートとファゴットが実にのどかな世界を描き出しています。Woo26の二重奏曲は1792年の作品。流麗な旋律が特徴的なアレグロ、軽やかなメヌエットと短いながらも充実した内容を持つ小品です。1796年に作曲された「セレナード」はフルートとヴァイオリン、ヴィオラという珍しい編成による7楽章からなる作品。各楽器の対話が楽しい明朗な美しさを持っています。日本を代表するフルーティスト瀬尾は演奏だけでなく、編曲も行い、作品の魅力を丁寧に伝えています。
(ナクソス・ジャパン)
ホヴァネス:吹奏楽のための組曲、10月の山、他
セントラル・ワシントン大学・ウィンド・アンサンブル
アラン・ホヴァネスはアメリカで生まれましたが、父親はアルメニア系、母親はスコットランド系とルーツは広範囲に渡っています。また若い頃にフィンランドに旅行しシベリウスと親交を結び、舞踊家ウダイ・シャンカールからはインド音楽の洗礼を受け、1年間日本に留学した際には和楽器を学ぶなど、旺盛な好奇心の持ち主であり、これは彼の作風にも大きく影響しています。このアルバムには世界初録音を含むホヴァネスの吹奏楽作品が収録されており、ここでも様々な作風を聴くことができます。彼の交響曲第23番「アニ」とテーマを同じにする中世アルメニアの首都の陥落を「アニの嘆き」、日本風の旋律が聴こえる「燃える家への序曲」など、エキゾチックな雰囲気を持つ作品が並びます。スーザの演奏でおなじみのキース・ブライオンをはじめとした3人の指揮者による演奏です。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年02月26日 00:00