『激ロック』スペシャルコーナー【5月レコメンドアイテム】
HOOBASTANK / 『Push Pull』
GENRE:ROCK
HOOBASTANK、約6年ぶりの新作!
メロディ・メーカーの手腕冴えわたるポップ・アルバム完成!
HOOBASTANKといえば、キャッチーなメロディとアグレッシヴなロック・サウンドの融合、というイメージが強いのではないかと思う。今作は、これまで曲によってはヘヴィなギターに隠れてしまうこともあった、そんな彼らのメロディ・メーカーとしての手腕が、前面に打ち出された作品となった。80'sや90'sポップを想起させる、キラキラしたディスコ・ポップ的な楽曲から、優しいタッチのミドル・テンポ・ナンバー、渋めのグルーヴを効かせた大人のロックまで、HOOBASTANKらしいメロディ・ラインは失わずに、様々な味つけを楽しむことができる。彼らの音楽的ルーツの奥深さを感じるとともに、それらを眩いばかりのハーモニーに昇華させる、サウンドへのこだわりとセンスには驚かされるばかりだ。
山本 真由【ライター推薦】
THREE DAYS GRACE / 『Outsider』
GENRE:LOUDROCK
これぞ、王道ラウドロック!
最強の制作陣を迎えたTDG最新作!
カナダが誇るロック・バンド THREE DAYS GRACEの新作は、バンドのプラチナ・ディスクをそれぞれ手掛けているGavin BrownとHoward Bensonがプロデューサーとして参加するなど、最強の布陣で制作された刺激的な意欲作となった。アルバムからの先行シングルである「The Mountain」は、まさにラウドロックの王道を行く、ヘヴィでパワフルなナンバー。そして、持ち味であるスケール感のあるロック・サウンドに、ダークなインダストリアル・テイストの加わった楽曲、アコースティックを用いた楽曲など、彼らの中にまだ新鮮なアイディアが豊富に湧き上がっていることを感じられる作品だ。軸をしっかりと持ちつつも、様々な表現を盛り込んだ深みのあるアルバムは、バンドの現在の充実ぶりを窺わせる。
山本 真由【ライター推薦】
KAMELOT / 『The Shadow Theory』
GENRE:POWER METAL
KAMELOTの美学を提示する
シンフォニック&ドラマチックな、メロディ際立つメタル・アルバム!
90年代初頭から独自のメロディック・メタルを提示し続けているKAMELOTの最新アルバムは、彼らの美学に触れることができる、シンフォニックでドラマチックな作品となった。激しいなかにも緩急があり、スピード感のあるパートもスローなパートも、きちんとメロディを引き立てるリズム隊。そして、その上を華麗に彩るギターやシンセの耽美な輝きと涙腺を刺激するコーラス。Tommy Karevik(Vo)の歌唱力も素晴らしく、特にバラード曲はそこだけ切り取ればメタル・アルバムであることを忘れてしまうような、まるでミュージカルのサントラのような仕上がりとなっているのだ。おじさん臭いパワー・メタルが苦手な方でもハマりそうな、ジャンルレスな魅力を持ったメロディが際立つアルバム。
山本 真由【ライター推薦】
SKINDRED / 『Big Tings』
GENRE:MIXTURE, REGGAE, LOUDROCK
聴いている場所がダンス・フロアになる!
大迫力のレゲエ・ミクスチャー最新版!
彼らの飽くなき探求心はどこまで続くのだろう? ラガ・メタルの代名詞、SKINDREDが最高に踊れてセクシーで迫力満点のニュー・アルバムを完成させた! 新境地を開拓しつつ、軸のブレないサウンドは、ファンの期待を裏切らない。ダンス・フロア・アンセムになること必至の「That's My Jam」、ハード・ロッキンな「Machine (ft. Gary Stringer)」、スローでしっとりと聴かせる感動的なナンバーの「Tell Me」、疾走感のあるポップ・チューンの「Alive」、ヘヴィな王道ナンバーの「All This Time」、ハードコア・パンク調の「Saying It Now」など、楽曲ごとにアプローチを変えながらも、一点の曇りもないSKINDREDなサウンドに度肝を抜かれる。否応なしにその世界観に引きずり込まれる、その感覚も気持ちいい。
山本 真由【ライター推薦】
BREAKING BENJAMIN / 『Ember』
GENRE:ALTERNATIVE METAL, POST-GRUNGE
復活を遂げた米ペンシルバニア産の5人組が
さらにヘヴィに深化した貫録の1枚をドロップ!
数多くの困難を乗り越え、フロントマンであるBenjamin Burnley(Vo/Gt)以外のメンバーを一新して臨んだ前作『Dark Before Dawn』が全米チャート1位を奪取し、見事な復活を遂げた米ペンシルバニア産の5人組による、約3年ぶりとなる最新アルバム。重厚なギターと情感たっぷりのメロディを軸としたミドル・テンポの楽曲中心に、ドラマチックに展開していく基本路線は健在だ。さらに、ベースのスラップ奏法による金属的な音などのニューメタル的要素が前作以上に押し出され、強烈なスクリームも含めて、全体的にかなりヘヴィな仕上がりとなった印象。音の進化よりも深化を選ぶタイプのバンドならでは芯の強さを感じさせる、貫録の1枚である。
井上 光一【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2018年05月21日 17:52