世界初録音!イェルク・ヴィトマン:ソリストと管弦楽のための作品集
作曲家のみならず指揮者、クラリネット奏者としても活躍するマルチタレント、イェルク・ヴィトマン。彼の魅力が炸裂するソリストと管弦楽のための作品2題。自らクラリネット・ソロでも参加!
『対位法的陰影(Polyphone Schatten)』は「光の習作」と題されたシリーズの2曲目。ポリフォニックな音の組み合わせとも自然界の音の描写ともとれる不思議な音楽です。クラリネットのソロに始まりますが、カチャカチャと物音を立てたりブレスの音を聴かせたりとなかなか楽音が出てきません。次第に音程のある音が聴こえ始め、ヴィオラも技巧的に軋みながら音を発し、オーケストラは木々がざわめくように鳴り出します。非常に研ぎ澄まされた感性で無駄なく展開される音楽でピリピリとした緊張感が心地よいです。
『第三の迷宮(Drittes Labyrinth)』は『迷宮』、『第二の迷宮』に続く迷宮シリーズ3 作目。ソプラノの独唱を伴う作品で、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説「アステリオンの家」に触発され書かれました。登場人物は家の中にいるナレーターとして言葉を発しますが、実は迷宮(ラビリンス)に閉じ込められているミノタウロスだった、というもの。ラストは高低に広がった各楽器が「fffff」でつんざき、衝撃的な残響が長く尾を引きます。
(キングインターナショナル)
【曲目】
イェルク・ヴィトマン(1973-):
1.光の習作I『I 対位法的陰影』(2001)~ヴィオラ、クラリネットと管弦楽群のための
2.『第三の迷宮』(2013/14)~ソプラノと管弦楽群のための
【演奏】
サラ・ウェゲナー(ソプラノ)[2]
クリストフ・デジャルダン(ヴィオラ)[1]
イェルク・ヴィトマン(クラリネット)[1]
ハインツ・ホリガー(指揮)[1]
エミリオ・ポメリコ(指揮)[2]
WDR交響楽団
【録音】
2002年1月10-12日[1]、2014年1月9-10日[2]、ケルン、フィルハーモニー
※いずれも世界初録音
<来日公演情報>
サントリーホール サマーフェスティバル2018
サントリーホール国際作曲委嘱シリーズNo.41
テーマ作曲家「イェルク・ヴィトマン」
8/25(土):室内楽 15:00 開演 ブルーローズ(小ホール)
8/31(金):管弦楽 19:00 開演 大ホール
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年07月30日 00:00