ヘレヴェッヘ&コレギウム・ヴォカーレのJ.S.バッハ:カンタータ集!今回は“第4番、第79番、第80番(1725年初演稿)”
独自レーベルを立ち上げてから8年、フィリップ・ヘレヴェッヘのさらなる冒険はシャンゼリゼ管弦楽団やアントヴェルペン交響楽団(旧称ロイヤル・フランダース・フィル)といった大規模オーケストラとの新規レパートリーでもくりひろげられてきましたが、やはりヘレヴェッヘといえばバッハ。満を持しての新録音で、一連の教会カンタータから彼にとって関心の高い作品をじっくり選び出し、今もなお少しずつ音盤化してくれているのは頼もしい限りです。
今回はついに傑作中の傑作「神はわれらが堅き砦」BWV80と、もうひとつ同様に宗教改革記念日を彩ったカンタータ第79番、そして若き日のミュールハウゼン時代に書いた、17世紀以前の伝統の系譜をひく第4番...と、変化に富んだプログラムが魅力。
とくにBWV80では金管・打楽器を伴う一般的な版ではなく、それらが使われない初演稿での録音になっているのが見逃せません。
首席奏者は同レーベルでバッハの無伴奏曲集を全曲録音し、イザベル・ファウストやアマンディーヌ・ベイエールらの最新録音にも比しうると絶賛されたクリスティーネ・ブッシュ。さらにマルセル・ポンセール(オーボエ)、ブルース・ディッキ―(ツィンク)、モード・グラットン(オルガン)...と楽団の随所に多忙な大物たちが集い、ヘレヴェッヘのチームならではの一体感と推進力あふれる自然体の演奏で、過不足なく客観性を浮き彫りにしながら、これらの名品の「生まれたての真相」に迫ります。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
J.S.バッハ:
1-8.神はわが堅き砦 BWV80(1725年初演稿)
~宗教改革記念日のための教会カンタータ
9-16.救世主は、死の縄目につながれても BWV4
~復活祭主日のための教会カンタータ
17-22.主なる神は、太陽であり楯であり BWV79
~宗教改革記念日のための教会カンタータ
【演奏】
《独唱》
ドロテー・ミールズ(ソプラノ)
アレックス・ポッター(アルト=カウンターテナー)
トーマス・ホッブズ(テノール)
ペーター・コーイ(バス)
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(合唱・器楽合奏/古楽器使用)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
【録音】
2017年1月23~25日、ベルリン、イェス・キリスト教会
日本語解説書付き
[解説訳・補筆、歌詞訳:白沢達生]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年08月27日 00:00