Alpha Classics レーベル~2018年9月発売予定新譜情報(10タイトル)
15年以上の歴史を持ち、パリに拠点を置くALPHA(アルファ)レーベル。発足当時はルネサンス,バロックの音楽を中心にリリースしていましたが、最近ではアンナ・ヴィニツカヤやパトリシア・コパチンスカヤなどの若手アーティストに着目。彼らのアルバムを次々とリリースしながらも“知られざる古楽作品”にも力を入れ続けるレーベルです。これらの新しいプロジェクトだけでなく、同じく関連レーベル“ZIG-ZAG TERRITOIRES”のアルバムの再発売もスタート、インマゼール/アニマ・エテルナのベートーヴェンなどの注目盤が新たな装いでALPHAレーベルより発売されています。
(ナクソス・ジャパン)
今回は、カフェ・ツィマーマンの“ジェミニアーニ:合奏協奏曲Op.7”、オリヴィエ・フォルタンによる“クープラン:『クラヴサン奏法』およびその他のクラヴサン曲”、ブリュノ・コクセによる“ボッケリーニ:チェロ作品集2”、ヴァン・カイック四重奏団による“シューベルト:弦楽四重奏曲 第10番&第14番「死と乙女」”、テノール歌手ジュリアン・ベールによるアリア集、ユリアン・プレガルディエンによる“ハンス・ツェンダー:シューベルトの「冬の旅」再創造(テノールと小オーケストラのための)”などCDとDVD、LPを含む10タイトルがリリースされます。
ハンス・ツェンダー(1936-):シューベルトの「冬の旅」再創造-テノールと小オーケストラのための
ユリアン・プレガルディエン(テノール)、ロベルト・ライマー(指揮)ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
若きテノール歌手の中で強い存在感を放つユリアン・プレガルディエン。父クリストフ・プレガルディエンも優れたリート歌手であり、ユリアンも宗教曲やリートの分野で大活躍しています。彼がALPHAレーベルでの最初の録音に選んだのは歌曲集「冬の旅」。
しかし、これはシューベルトが書いた曲集ではなく、後世の作曲家ハンス・ツェンダーが“まるでオペラか音楽物語のように”仕上げたオーケストラを伴う長大な歌絵巻です。この作品は彼の父クリストフも歌い、作品の特異さを広く知らしめたもの。ツェンダー自身が「創造的な変容」と語るように、シューベルト作品の極限まで切り詰めた美しさ、深さとは一線を画した“表現豊かな性格”を与えられた曲集です。第1曲目の「おやすみ」から、歌手は歌い始めるまでに積もった雪の中を延々と歩かなくてはいけません。歌は時として叫び、嘆き、オーケストラは風景をとことん描写し、聴き手は目の前に迫る恐怖と諦念と戦うことになります。プレガルディエンの清冽な歌唱は苦悩に満ちた世界を浄めるかのようです。
(ナクソス・ジャパン)
[Alpha Classics 公式チャンネルより]
シューベルト(1797-1828):弦楽四重奏曲 第10番&第14番「死と乙女」
ヴァン・カイック四重奏団
「作曲家にアプローチする時には、その作風の進化を理解するために、彼、または彼女の初期の作品に没頭するのが好きです」と語るヴァン・カイック四重奏団のメンバーたち。そのアイデアは前作のモーツァルト・アルバムでも生かされていましたが、今回はシューベルトをテーマに、一人の作曲家の成熟過程を探っています。収録されているのは、シューベルトが16歳の時に書いた弦楽四重奏団第10番と、早すぎる晩年である27歳の作品「死と乙女」。親密な家のリビングで演奏されたであろう幸せな第10番、苦難に満ちた暗さと悲痛さを持つ第14番。彼らの演奏は、全く違う雰囲気を持つ2つの作品からシューベルトが辿った時間の経過を鮮やかに浮かび上がらせています。
(ナクソス・ジャパン)
[Alpha Classics 公式チャンネルより]
『ITINÉRAIRE 旅程』~宇宙にインスパイアされた作品集
ヴォーチェ四重奏団
クァトゥール・ヴォーチェは来日経験もある弦楽四重奏団で、古典派から近代作品を得意とするアンサンブル。この「ITINÉRAIRE 旅程」と題されたアルバムでは、2006年にこの世を去ったハムザ・エル・ディンの「ESCALAY」を中心にジャズ、ワールド・ミュージック、クラシック…ボーダーレスな音楽で描かれた《宇宙にインスパイアされた》作品を収録しています。時折聴こえるエスニックな楽器の響きにも心奪われます。20世紀初頭、バルトークがハンガリーとルーマニアの村を巡って民謡を採取したように、あまり知られていない地域を探検し、その地の作曲家たちに出会うことで新しい作品が生まれるという、クロノス・カルテットの活動にも似たアプローチは、若き弦楽四重奏団の可能性を限りなく広げることでしょう。
(ナクソス・ジャパン)
[Alpha Classics 公式チャンネルより]
『CONFIDENCE-信頼』~アリア集
ジュリアン・ベール(テノール)、ピエール・ブルーズ(指揮)リヨン国立歌劇場管弦楽団
現代フランスで最も人気のあるテノール歌手の一人、ジュリアン・ベールのアリア集。モーツァルトを歌い、2009年に権威あるADAMI最優秀オペラ歌手賞を獲得するなど評価を高めてきたベール、このファースト・アルバムでは19世紀のフランス・オペラ・アリアを熱唱しています。
耳にする機会の少ないアリアも含まれた、熟考の上に厳選された収録曲ですが、彼のカリスマ・ヴォイスはどんな曲でも見事に歌い上げ、苦悩から喜び、優しさ、ヒロイズム…多彩な感情を見せてくれます。フランス語で歌われたレハールの2作の名喜歌劇《メリー・ウィドウ》と《微笑みの国》からのアリア、シャンソンのレジェンドとして知られるトレネの「去りゆく君」も聴きどころ。ベールのレパートリーの幅広さが伺えます。若手指揮者ブルーズが振るリヨン国立歌劇場管弦楽団のサポートも完璧です。
(ナクソス・ジャパン)
[Alpha Classics 公式チャンネルより]
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年08月27日 00:00