ケイト・ブッシュ(Kate Bush)全スタジオ・アルバムが待望の初リマスター
16歳の時にピンク・フロイドのデイヴィッド・ギルモアに見出され、1978年に19歳という若さでドラマチックなデビューを果たして以降、現在までに10枚のスタジオ・アルバムを発表、その全ての作品で独自の世界観を展開し、全世界から圧倒的なリスペクトを受ける女性アーティスト、ケイト・ブッシュ。英国メディアからは「ロック史上誰よりも大きな影響を与えてきた女性アーティスト」として評され、その長年の功績をたたえ、2013年には大英帝国勲章も受賞する、まさに「音楽史の宝」という名にふさわしい、圧倒的存在感を持つアーティストだ。
そんなケイト・ブッシュの全スタジオ・アルバムが、遂に最新リマスター音源となってCDとアナログ盤で11月に発表される事が決定した! 彼女の音源にリマスターを施すのは今回が初であり、本人監修のもとリリースされるこの最新リマスター音源は、まさにケイト・ブッシュの決定盤とも言うべき内容だと言えるだろう。スタジオ・アルバム収録楽曲だけではなく、数多くのレア楽曲やカヴァー曲も今回初めてCDとアナログ盤というフォーマットでリリースされることになる。
今回リリースされるのは、ケイト・ブッシュ本人とジェームス・ガスリーがリマスターを行なった、10枚のスタジオ・アルバムやレア楽曲を含む、ケイト・ブッシュの全スタジオ音源の最新リマスター音源だ。この最新のリマスター音源が、4つのアナログ・ボックス・セットと2つのCDボックス・セットとなって発売されることとなった。
アナログ・ボックス・セットには、全10枚のスタジオ・アルバムに加え、4枚のレア音源集を収録したアナログ盤が、4つのボックス・セットにそれぞれ収納されている(ちなみに、多くのスタジオ・アルバムは長くアナログ盤としては入手困難な状態が続いていたもの)。また、CDボックス・セットには、アナログ・ボックス・セットに収録されている音源に加え、2016年発表のライヴ・アルバム『BEFORE THE DAWN』が追加されており、こちらは2つのCDボックス・セットとして発売されることとなっている。
アナログ・ボックス・セットの第一弾、第二弾、並びにCDボックス・セットの第一弾は11月16日に、そしてアナログ・ボックス・セットの第三弾、第四弾、並びにCDボックス・セットの第二弾は、11月30日に輸入盤でリリースされる予定だ。また、それぞれ同時発売という形で、それぞれのボックス・セットに収録されているオリジナル・スタジオ・アルバムの単体作品としてリリースされることが決定している。
こちらは衝撃のデビュー作『THE KICK INSIDE』から『THE RED SHOES』までの作品をコンパイルした、CDボックス・セット第一弾。
【収録アルバム】
『THE KICK INSIDE(邦題: 天使と悪魔)』(1978年作品)
当時19歳だったケイト・ブッシュが世界に鮮烈な衝撃を与えた、78年発表のデビュー・アルバム。クジラの鳴き声で始まる幻想的な世界観溢れるこの作品は、全英アルバム・チャート3位を記録、プラチナム・ディスクを獲得した。全英No. 1シングル「Wuthering Heights(邦題:嵐が丘)」や「The Man With The Child In His Eyes(邦題: 少年の瞳を持った男)」などを収録。
『LIONHEART(邦題: ライオンハート)』(1978年作品)
デビュー・アルバムからわずか9か月後にリリースされたセカンド・アルバム。全英アルバム・チャート6位を記録、前作同様にプラチナム・ディスクを獲得している。「Hammer Horror(邦題: ハンマー・ホラー)」や「Wow(邦題: ワォ)」、「Symphony in Blue(邦題: ブルーのシンフォニー)」といった楽曲を収録。
『NEVER FOR EVER(邦題: 魔物語)』(1980年作品)
前作より約2年振りに発表したサード・アルバム。このアルバムは彼女にとって初の全英No. 1アルバムとなっただけでなく、英国出身の女性ソロ・アーティストとして初めて全英チャートの首位を記録した作品ともなっている。「Breathing(邦題: 呼吸)」や「Army Dreamers(邦題: 夢みる兵士)」、そしてその後彼女にとってビッグ・ヒット曲となった「Babooshka(邦題: バブーシュカ)」などを収録。
『THE DREAMING(邦題: ドリーミング)』(1982年作品)
80年から82年までじっくりと時間をかけてレコーディングされた、初のセルフ・プロデュース作となった4作目。72トラック・レコーディングや最新サンプリング技術を採用するなど非常に実験的な要素の強い今作は、全英アルバム・チャート3位を記録。「Sat In Your Lap(邦題: サット・イン・ユア・ラップ)」や「The Dreaming(邦題: ドリーミング)」などを収録。
『HOUNDS OF LOVE(邦題: 愛のかたち)』(1985年作品)
再び全英アルバム・チャート1位を記録し、ダブル・プラチナム・ディスクを獲得、全英のみで60万枚、全世界では110万枚のセールスを記録した5作目。エレクトロとアコースティックの絶妙なバランスの上に、彼女の限りなく美しい歌声が自由自在に行き交う傑作。ケイト・ブッシュ最大のヒット曲の一つでもある「Running Up That Hill(邦題: 神秘の丘)」や「Cloudbusting(邦題: クラウドバスティング)」などを収録。
『THE SENSUAL WORLD(邦題: センシュアル・ワールド)』(1989年作品)
全英チャート2位を記録し、プラチナム・ディスクを獲得した6作目。ブルガリアン・ヴォイスのトリオ・ブルガルカやアイルランドの民族楽団などを迎え、ワールド・ミュージックの要素を大胆に導入した意欲作。「The Sensual World(邦題: センシュアル・ワールド)」や「This Woman's Work(邦題: ディス・ウーマンズ・ワーク」などを収録。デイヴ・ギルモア(ピンク・フロイド)や、ミック・カーン(ジャパン)らもゲスト出演している。
『THE RED SHOES(邦題: レッド・シューズ)』(1993年作品)
話『赤い靴』をモチーフにした1948年の同名映画にインスパイアされて制作した7作目。全英チャート2位、全米でも28位という最高位を記録この作品と同タイミングでケイトはショート・フィルム「The Line, The Cross and The Curve」も発表し話題となった。「Rubberband Girl(邦題: ラバーバンド・ガール)」や「Moments Of Pleasure(邦題: モーメンツ・オブ・プレジャー)」などを収録。ジェフ・ベックやエリック・クラプトン、プリンスら豪華ゲストも参加している。今作発表後、彼女はしばらく表舞台から姿を消すこととなる。
こちらは、約12年の活動休止を経て2005年に発表した『AERIAL(邦題: エアリアル)』から2011年の『50 WORDS FOR SNOW(邦題: 雪のための50の言葉)』までの3枚のスタジオ・アルバムの最新リマスター盤に加え、2016年に発表したライヴ・アルバム『BEFORE THE DAWN』(CDボックス・セットのみに収録)、そしてレア音源やカヴァー曲などを収録したボックス・セット限定のコンピレーション・アルバム4枚を封入した、CDボックス・セット第二弾。
【収録アルバム】
『AERIAL(邦題: エアリアル)』(2005年作品)
『THE RED SHOES』発表以降、実に12年という長い月日を経てようやく発表された、通算8作目となるアルバム。アンビエントやテクノ、そしてアコースティックまで多彩なサウンドを駆使しつつ、新たなケイト・ブッシュの世界観を構築する、かつてない深みのあるサウンドが展開している。また、彼女にとって初の2枚組オリジナル・アルバムとしても話題に。全英チャート3位を記録。「King Of The Mountain(邦題: キング・オブ・ザ・マウンテン)」などを収録。
『DIRECTOR'S CUT(邦題: ディレクターズ・カット)』(2011年作品)
9作目のスタジオ・アルバムとしてカウントされるが、ここには新曲が収録されておらず、以前発表した作品『THE SENSUAL WORLD』や『THE RED SHOES』に収録されていた楽曲を再構築し、レコーディングしなおした音源を収録した作品となっている。また、彼女自身のレーベル、Fish Peopleからの第一弾作品としても話題となった。
『50 WORDS FOR SNOW(邦題: 雪のための50の言葉)』(2011年作品)
自身の楽曲を再構築した前作を経て、『AERIAL』より約6年振りに新曲ばかりを収録した通算10作目となる作品。1年の間にケイト・ブッシュの作品が2枚発表されるのは、デビュー年である1978年以降初となる。雪をテーマとした7つの物語を紡いだ作品であり、彼女の研ぎ澄まされた言葉と音が豊かに鳴り響いている名作だ。
『BEFORE THE DAWN』(2016年作品)
キャリアを通してほぼライヴを行なってこなかった彼女が、1979年以来初めて開催した2014年夏のロンドンでのライヴの模様を3枚のディスクに完全収録したライヴ・アルバム。「魔法のようなアイディアと鮮烈なヴィジュアル、細かなディテールへのこだわり…、驚くべき音楽が目を見張るような融合を果たしている」と世界が絶賛したパフォーマンスを収録している。なお、『BEFORE THE DAWN』のみ2016年発売当時のマスターを使用しており、本CDボックス・セット第二弾のみに封入される作品だ(アナログ・ボックスには未収録)
『12" MIXES』
本ボックス・セットのために編集されたアルバム。ここには、5曲の12インチ・リミックス楽曲を収録。
『THE OTHER SIDE 1 & 2』
こちらも本ボックス・セットのために編集されたアルバム。アルバム未収録曲やシングルのBサイド曲など貴重な音源を各ディスクに10曲づつ収録。
『IN OTHERS' WORDS』
ケイト・ブッシュが発表してきた名カヴァー曲をコンパイルしたアルバム。「Rocket Man」や「Brazil」、「Candle In The Wind」などを収録。こちらも本ボックス・セットのために編集されたアルバム。
こちらは、衝撃的なデビュー作となった1978年の『THE KICK INSIDE(邦題: 天使と悪魔)』から1983年の『THE DREAMING(邦題: ドリーミング)』までの4枚のスタジオ・アルバムの最新リマスター盤を180グラム重量盤アナログに収録した、アナログ・ボックス・セット第一弾。
【収録アルバム】
『THE KICK INSIDE(邦題: 天使と悪魔)』(1978年作品)
『LIONHEART(邦題: ライオンハート)』(1978年作品)
『NEVER FOR EVER(邦題: 魔物語)』(1980年作品)
『THE DREAMING(邦題: ドリーミング)』(1982年作品)
こちらは1985年の『HOUNDS OF LOVE』から1993年の『THE RED SHOES』までの3作品を180グラム重量盤アナログでコンパイルした、アナログ・ボックス・セット第二弾。
【収録アルバム】
『HOUNDS OF LOVE(邦題: 愛のかたち)』(1985年作品)
『THE SENSUAL WORLD(邦題: センシュアル・ワールド)』(1989年作品)
『THE RED SHOES(邦題: レッド・シューズ)』(1993年作品)
こちらは2005年の『AERIAL』からの2015年の『50 WORDS FOR SNOW』までの3枚のアルバムを180グラム重量盤アナログでコンパイルした、アナログ・ボックス・セット第三弾。
【収録アルバム】
『AERIAL(邦題: エアリアル)』(2005年作品)
『THE RED SHOES』(1993年作品)
『DIRECTOR'S CUT(邦題: ディレクターズ・カット)』(2011年作品)
『50 WORDS FOR SNOW(邦題: 雪のための50の言葉)』(2011年作品)
こちらはレア音源やカヴァー曲などを収録したボックス・セット限定のコンピレーション・アルバム4枚を180グラム重量盤アナログで封入した、アナログ・ボックス・セット第四弾。
【収録アルバム】
『12" MIXES』
『THE OTHER SIDE 1 & 2』
『IN OTHERS' WORDS』