ヴィットリオ・ギエルミによるマレのヴィオール曲と歌劇の舞曲を収めたアルバム!『マレ氏の秘密』~マラン・マレの音楽世界
「ガンバのハイフェッツ」の異名をとるヴィットリオ・ギエルミ、満を持しての「静」と「動」のマレ
古楽鍵盤奏者ロレンツォ・ギエルミの弟で、圧倒的存在感でヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴィオル)を弾きこなすヴィットリオ・ギエルミ。
超絶技巧をものともせず、さまざまなレーベルで名盤を作ってきたこの名手、ガンバ芸術の一大中心地でもあったフランスの音楽にも抜群にユニークな適性を示してきました。
イル・ジャルディーノ・アルモニコ初期メンバーでもある敏腕リュート奏者ルカ・ピアンカとのデュオを軸に、自らのアンサンブルであるイル・スオナール・パルランテの俊才勢にも協力を仰ぎ、ここで満を持して向き合ったのは「天使のように弾く」と讃えられたマラン・マレ!
フランス・バロック最大のヴィオル(ガンバ)奏者のひとりであり、同時に宮廷楽団の重要人物としてリュリ亡き後のフランス王室歌劇場で指揮者もつとめたマラン・マレ。
生前に楽譜出版された500ものヴィオル作品では宮廷音楽の機微と多彩を縦横無尽に描き上げる一方、歌劇作品にも合奏の可能性を活かしたフランス舞踏曲など注目すべきナンバーが数多く含まれていることは、意外に知られていないかもしれません。
ヴィットリオ・ギエルミは今回、生前に出版されなかった新発見の手稿譜曲まで収録。あえてクラヴサン(チェンバロ)を省いた編成で、圧倒的な存在感をもってヴィオルを弾きこなしながら、折々に合奏曲を交え、そんなマレの活躍の二面性をあざやかに描き出してゆきます。
弓奏の音色に寄り添い、あるいは対等の立場で音を交わし合うルカ・ピアンカの撥弦も絶妙です。
(ナクソス・ジャパン)
『マレ氏の秘密』~マラン・マレの音楽世界
【曲目】
マラン・マレ(1656-1728):
1) 嵐の場面 ~歌劇『アルシオーヌ』より
2) 人間の声 ~『ヴィオル曲集 第2巻』より
水夫たちの小さな組曲 ~歌劇『アルシオーヌ』より
3) 水夫たちの行進曲
4) 戯れ
5) 水夫たちの第2エール
6) 水夫たちの第3エール
7) ロンド「宝石」~『ヴィオル曲集 第4巻』より
8) 戯れ ~『ヴィオル曲集 第4巻』より
9) ジグ ~歌劇『アルシオーヌ』より
10) ラ・シャメーズ(タイ風の調べ) ※世界初録音
11) ラ・ポロネーズ(ポーランド風の調べ)~『ヴィオル曲集 第2巻』より
12) サラバンド「荒涼」~『ヴィオル曲集 第2巻』より
13) アルマンド「海辺」~『ヴィオル曲集 第5巻』より
14) サラバンド ~歌劇『アルシオーヌ』より
15) 先立たれたことの悲しみ ※世界初録音
16) 幕間の序曲 ~歌劇『アリアーヌとバッシュ』より
17) プレリュード:遅く、軽やかに ~『ヴィオル曲集 第2巻』より
18) 主題とさまざまな変奏~『ヴィオル曲集 第1巻』より
19) まどろみの合奏 ~歌劇『アリアーヌとバッシュ』より
20) 羊飼いたちの行進曲 ~歌劇『アルシード』より
21) ロンド形式の舞踏曲 ~『ヴィオル曲集 第2巻』より
【演奏】
ヴィットリオ・ギエルミ(バス・ド・ヴィオル、パルドシュ・ド・ヴィオル〔ソプラノ・ガンバ〕、指揮)
ルカ・ピアンカ(アーチリュート、テオルボ)
イル・スオナール・パルランテ(古楽器使用)
[メンバー]
クセニア・レフラー(オーボエ)
フラヴィオ・ロスコ(ヴァイオリン)
マクシム・アリオ(ヴァイオリン)
ボジェナ・アンゲローヴァ(ヴァイオリン)
ニコラ・ペネル(ヴァイオリン、ヴィオラ)
ローラン・ガリアーノ(ヴィオラ)
クリストフ・ウルバネツ(バス・ド・ヴィオル)
マルコ・テストーリ(チェロ、バス・ド・ヴィオロン)
パオロ・ファンタジマ(バスーン)
ブノワ・ベラット(コントラバス)
シャレヴ・アド=エル(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
クレマン・ロスコ(ティンパニ、各種打楽器)
【録音】
2019年3月&5月
ツェル・アン・デア・プラム(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
[日本語解説]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年02月21日 00:00