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King Solomon Hicks(キング・ソロモン・ヒックス)|次世代のベスト・ブルースマンによるニュー・アルバム『Harlem』

掲載: 2020年03月12日 14:46

King Solomon Hicks(キング・ソロモン・ヒックス)アルバム『Harlem』

ブルース・ギタリストの作品を数多くリリースしているヨーロッパのレーベル、PROVOGUEからの第1弾となる作品のタイトルは『HARLEM』。彼の生まれ育った場所の名前だ。

6歳からギターを手にした彼は、母親にソウルからゴスペル、ジャズにブルース、モータウンにスタックス、ジミ・ヘンドリックスにラップ/HIPHOPまで、ありとあらゆるアフロ・アメリカン・ミュージックを教え込まれた彼は、ジャズ・ギタリスト、メルヴィン・ヒックスに師事。13歳の時からニューヨークのコットン・クラブの17人編成のバンドにリード・ギタリストとして参加、プロのミュージシャンとして本格的な活動を始めた。そこからMinton PlayhouseやThe Iridium、BB Kings、Terra Blues、The Red Roosterなどニューヨークの有名ジャズ/ブルース・クラブでも演奏をするようになり、たちまち注目の存在に。その他にも、KISSのクルージング・ツアーやジョー・ボナマッサのクルージング・ツアーにオープニング・アクトとして参加したり、ヨーロッパのブルース・フェスティヴァルに出演。ここ日本にも2018年、コットン・クラブで初来日公演を行っている。

ハーレムで凄腕ミュージシャンたちに囲まれて育ち、その腕を磨いていったキング・ソロモン・ヒックス。最新作『HARLEM』は、そんな自身のルーツへのオマージュであり、そこからどのように自分の音楽性を独自のスタイルへと進化・発展させたのかが分かる作品である。アルバムのプロデュースを手掛けるのは、マイルス・デイヴィス、パブリック・エナミー、マライア・キャリーなどとの仕事で知られる、カーク・ヤノ。収録されている11曲には、ギタリスト/シンガー/ソングライター、そして解釈者としての才能を余すところを捉えている。例えば本作では「421 South Man」といったロードサイド・ブルースや、「Have Mercy on Me」のゴスペル・タッチ、そして泣きのインストゥルメンタル・ナンバー「Riverside Drive」などのオリジナル・ナンバーが、ブラッド・スウェット&ティアーズの「I Love You More Than You Will Never Know」のラテン風ヴァージョンや、ゲイリー・ライトの「Love Is Alive」のファンク・ヴァージョン、さらにアルバムを締めくくるソニー・ボーイ・ウィリアムソンの「Help Me」の焼けつくようなカヴァーなど、彼流に名曲をアレンジしたナンバーと堂々と肩を並べているのだ。

自分が生まれる遥か昔のブルースを魂と身体に取り込み、その伝統を己のルーツとしながらも、21世紀を生きるミュージシャンとして独自のスタイルでアウトプットしていく、キング・ソロモン・ヒックス。往年のブルースマンがそうであったように、彼もまた”毎日ブルースを歌い奏で続けている”、しかしキング・ソロモン・ヒックスにしか出来ないやり方で。「完成するまで長い時間かかってしまったけど」彼は最新作についてこう語る。「でも、(アルバムの)サウンドと参加してくれたみんなの演奏にはとても満足している。ここにある音楽は、自分が生まれ育ったものなんだ。ここに収録されている楽曲をこうしてレコーディングできたのは、自分にとって本当に特別なことだった――だからこそ、ちゃんとした形にしたかったんだ」


【収録曲】
01 I'd Rather Be Blind
02 Every Day I Have the Blues
03 What the Devil Loves
04 421 South Main
05 I Love You More Than You'll Ever Know
06 Headed Back to Memphis
07 Love Is Alive
08 Have Mercy on Me
09 Riverside Drive
10 It's Alright
11 Help Me