尾高忠明氏が日経新聞夕刊「こころの玉手箱」でブルックナーの交響曲第9番を語る
父が指揮した曲 生涯懸ける
指揮者の尾高忠明氏が2020年6月15日(月)日本経済新聞夕刊のコラム「こころの玉手箱」に登場。ブルックナーの交響曲第9番への思いを語りました。作曲家で指揮者だった父・尾高尚忠氏が39歳で亡くなる直前(忠明氏は当時3歳)、日本交響楽団(現NHK交響楽団)との最後の定期演奏会で取り上げたのがブルックナーの第9で、その話を母から聞かされて始めから特別な思いを抱いていたそうです。そしてカール・シューリヒト指揮ウィーン・フィルによるLPレコードで初めて作品に接します。
「全く未知の音楽に、宇宙を感じた。シューリヒトの音楽は奇をてらわず、自然体で流れる。30代前半で初めて指揮して以降、何度もこの曲を演奏しているが、私の理想としている形だ。」(「こころの玉手箱」より)
ブルックナーの作品は尾高忠明氏の得意なレパートリーとして知られていますが、第7番と第8番をCD録音している彼が、まだ第9番を録音していないのは、こうした強い思いから慎重を期しているためと思われます。
ここでは彼が「理想としている形」と語るシューリヒト指揮のブルックナー:交響曲第9番のディスク(CD/SACDハイブリッド/LPレコード)と、彼がこれまでに録音したブルックナーの交響曲第7番と第8番のディスクをご紹介します。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
シューリヒト指揮ウィーン・フィル / ブルックナー:交響曲第9番
順にCD / SACDハイブリッド(第3、8とのセット) / LPレコード
尾高忠明指揮によるブルックナー / 交響曲録音
2021年2月、大阪フィルと遂に順に交響曲第9番を録音しました!(右端)