キリル・ゲルシュタインによるトーマス・アデス:ピアノ作品集!アデス指揮でNHK-FM「現代の音楽」のテーマ曲“イン・セブン・デイズ”も収録
NHK-FM「現代の音楽」のテーマ曲も収録。
「ブリテンの再来」と評される
才気煥発アデスの華麗な世界
本当ならば今年5月28日に東京フィルを指揮してジョセフォウィッツと共演予定だったトーマス・アデス。作曲、指揮、ピアノいずれにも才能を発揮し、オールドバラ音楽祭音楽監督や王立音楽アカデミー教授も務め、「ブリテンの再来」と評される1971年生まれのイギリスの鬼才です。彼のピアノを主役とする作品を若き奇才キリル・ゲルシュタインが披露しています。
アデスの作品はラトルが熱心に紹介していることもあり、現代作曲家としては破格に演奏される機会が多いと言えますが、1995年作のオペラ「パウダー・ハー・フェイス」では過激な性描写が問題となりました。このオペラの聴きどころを四半世紀経て作曲者自身が2台のピアノのためのパラフレーズにしました。リストのオペラ・パラフレーズのように技巧的で華麗な作品で、ここではアデス自身が名手ぶりを発揮、ゲルシュタインとのデュオはブリテンとリヒテルの伝説的演奏を彷彿させます。
「皆殺しの天使」はルイス・ブニュエルの有名な映画をオペラ化。2016年のザルツブルク音楽祭の委嘱で作曲されました。初演を聴いたゲルシュタインの所望でアデスが自ら子守歌をピアノ用に編曲しました。
マズルカはショパン生誕200年の2010年に作曲されエマニュエル・アックスが初演。シマノフスキのマズルカをさらに新しくしたような作風で、ピアニスティックな魅力にも満ちています。
「イン・セブン・デイズ」は2008年の作で、プロジェクターによる映像、ピアノとオーケストラのための7部分から成る協奏作品。旧約聖書創世記の7日間を描いたもので、ピアノは難技巧が要求されます。NHK-FM「現代の音楽」のテーマ曲にもなっているためご存知の方も多い作品。このアルバムではゲルシュタインのピアノ、作曲者指揮というお宝演奏となっています。
(キングインターナショナル)
【曲目】
トーマス・アデス:
1.「パウダー・ハー・フェイス」によるパラフレーズ ~2台ピアノのための
2.「皆殺しの天使」 ~子守歌
3.マズルカ
4.イン・セブン・デイズ ~ピアノと管弦楽のための
【演奏】
キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
トーマス・アデス(第2ピアノ)[1]
トーマス・アデス(指揮)[4]
タングルウッド音楽センター・オーケストラ[4]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年07月14日 00:00