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ダントーネ&アッカデミア・ビザンチナ~ヴィヴァルディ:歌劇“タメルラーノ”全曲盤(3枚組)

タメルラーノ

大迫力アリアの連続、聴きどころ満載の「タメルラーノ」

ヴィヴァルディ・エディションから、『タメルラーノ』の登場。1735年に初演、自筆譜には「バヤゼット」というタイトルが書かれているものの、その後台本のタイトルは「タメルラーノ」に変更されました。
当時大人気だったアゴウティーノ・ピオヴェーネによる台本で、その名声はイタリアはもちろんイギリスにもとどろいており、ヘンデルもこの台本でオペラを作曲しています(1724年)。ヴィヴァルディの自筆譜は初期稿ともいえるもので、初演後、アリアの変更(差し替え)が生じたものの、その楽譜は残されていなかったり、リブレットのみ残されているものの5つのアリアが紛失されている、など、残されている楽譜資料は不完全なものとなっています。

この演奏では、残された資料などから再構築を試み、1735年当時の演奏で歌われたことが明らかなアリアを5つ挿入しています。レチタティーヴォはすべてヴィヴァルディが書いたと考えられていますが、ブロスキやポルポラといった他の作曲家のアリアも入ったパスティッチョ。しかし、ドラマ展開は完璧なものとなっていて、ヴィヴァルディの手によるものも他の作曲家のものでも、胸を打ち、かつ聴きどころ満載のアリアの連続。あっという間に聴き通せてしまいます。

=あらすじ=
ローマのスルタン、バヤゼットは、冷酷なタタールの皇帝タメルラーノに征服され、捕虜となったが、彼は挑発的に服従を拒否する。タメルラーノはバヤゼットの娘アステリアと結婚しようとするが、アステリアはタメルラーノの盟友アンドロニコへの愛を貫こうとする。激怒したタメルラーノは極悪非道なふるまいを展開する。最後の晩餐のシーンで、タメルラーノはアステリアとバヤゼットに毒を盛ろうとするが、阻まれる。しかしバヤゼットは自ら毒を飲む。これによりタメルラーノは正気を取り戻し、全員の関係が再構築されていく。
(キングインターナショナル)

【曲目】
ヴィヴァルディ:歌劇《タメルラーノ》(バヤゼット) RV 703

【演奏】
バヤゼット:ブルーノ・タッディア(バリトン)
タメルラーノ:フィリッポ・ミネッチャ(カウンターテナー)
アステリア:デルフィーヌ・ガルー(コントラルト)
イレーネ:ゾフィー・レンネル(メゾ・ソプラノ)
アンドロニコ:マリーナ・デ・リゾ(メゾ・ソプラノ)
イダスペ:アリアンナ・ヴェンディッテッリ(ソプラノ)

アッカデミア・ビザンチナ
オッターヴィオ・ダントーネ(指揮)

【録音】
2020年2月7-16日、ラヴェンナ

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年09月15日 00:00