オリヴァー・トリンドル~ロシアの作曲家ゲオルギー・カトゥアール:ピアノ協奏曲&ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲
フランス系ロシアのピアニスト・作曲家ゲオルギー・カトゥアール。
モスクワ大学で数学を専攻したものの、音楽への夢を捨てがたく作曲家に転向。ベルリンで研鑽を積み、モスクワではチャイコフスキーが「今、私は本当に素晴らしく創造的な才能を持っている人に出会った」と感嘆したほどの才能を披露するものの、結局ロシア国内ではほとんど認められることはなく、一時期は田舎に隠遁するほどの失意を感じていました。ようやく彼の才能が認められたのは1919年、58歳の時。モスクワ音楽院作曲科の教授に選ばれたカトゥアールはミャスコフスキーやカバレフスキーを教え、ロシア・モダニズムの道を開いていきます。
彼は交響曲、協奏曲といった大掛かりな作品から、室内楽作品、ピアノ小品集やリートまで30を超える作品を遺しましたが、現在ではほとんど演奏されることがありまん。しかし、どの曲も美しい旋律と哀愁に満ちており、とりわけピアノを用いた作品には、優れた技術を持っていたカトゥアールらしい超絶技巧がふんだんに盛り込まれています。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ゲオルギー・カトゥアール(1861-1926):
1-3. ピアノ協奏曲 変イ長調 Op.21
4-6. ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.28
7-9. ピアノ四重奏曲 イ短調 Op.31
【演奏】
オリヴァー・トリンドル(ピアノ)
ローランド・クルティヒ(指揮)…1-3
ベルリン放送交響楽団…1-3
フォーグラー四重奏団…4-9
【メンバー】
ティム・フォーグラー(第1ヴァイオリン)
フランク・ライネッケ(第2ヴァイオリン)
シュテファン・フェーラント(ヴィオラ)
シュテファン・フォルク(チェロ)
【録音】
2019年12月10-12日…1-3
Berlin, Haus des Rundfunks, Saal 1, Germany
2020年5月27-29日…4-9
Köln, Deutschlandfunk Kammermusiksaal, Germany
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年12月01日 00:00