Bud Powell(バド・パウエル)|ジャズ・ジャイアント晩年の好演を捉えた4枚のアルバムがオリジナルデザイン紙ジャケット仕様で復刻
バド・パウエル晩年の幸せなパリ時代の好演を記録した2枚のアルバム『ブルース・フォー・ブッフェモン』『ホット・ハウス』をカップリング!
自宅でのくつろいだソロ演奏を収めた伝説のフォンタナ盤、後期ウラ名盤として熱心なファンが待ち望んでいた『ストリクトリー・コンフィデンシャル』と、ホーキンスと共演した伝説のライヴ『エッセン・ジャズ・フェスティヴァル』の2作品をカップリング!
パリ最後の時期の演奏が収録された二つの作品だ。『ホットハウス』は“唸り声”容認派にとってはこの上ない快感を感じる演奏であり、“反唸り声”派にとっては“耳の痛い“アルバムということになる。しかし、いずれにしても近年Youtubeで簡単に耳に出来る”クラブ・モンマルトル“でのライヴ演奏を思い浮かべれば、この日のバドがいかに好調であったかは感じ取れるに違いない。特にトリッキーでもないフレーズの中に込められたバドの情念が見事に結実しているのが聴きとれるだろう。一方の『ブッファマン』はトリオでの演奏ばかりを集めた一枚の編集となっており、あくまでもバドのトリオが好きだとおっしゃる方にはこちらが気になるだろう。演奏は冒頭のバド・パウエルらしいメロディで始まり、メランコリックな“Like Someone In Love”が、バドの心の安定感を伝えてくる。暖かい感情が伝わる演奏だ。インリズムになってからのハーモニーも深く、そして、ソロフレーズもある意味で破たんがないくらい静かに推移する。煌めきと狂気を放った時代と比べるのではなく、この時期の“バドの心を聴けば”至極の音楽が目の前に現れるだろう。
Disc 1『ブルース・フォー・ブッフェモン』
収録曲:1.イン・ザ・ムード・フォー・ア・クラシック 2.ライク・サムワン・イン・ラヴ 3.ウナ・ノーチェ・コン・フランシス 4.リラクシン・アット・カーマリッロ 5.ムーズ・ザ・ムーチェ 6.ブルース・フォー・ブフェモン 7.リトル・ウィリー・リープス 8.マイ・オールド・フレイム 9.アイ・ノウ・ザット・ユー・ノウ 10.スター・アイズ 11.貴方だけを
メンバー:バド・パウエル(p)ミシェル・ゴードリー(b, 1-10)ガイ・ハヤット(b, 9-11)
アーサー・テイラー(ds, 1-8)ジャック・ジャーヴェイス(ds, 9-11)
録音:1-8: 1964年7月31日/パリ9-11: 1964年8月8-14日/エダンヴィル, フランス
Disc 2『ホット・ハウス』
収録曲:1.ストレイト・ノー・チェイサー 2.ソルト・ピーナッツ 3.ムーヴ 4.ビーン・アンド・ボーイズ 5.ウィー 6.52番街 7.ホット・ハウス
メンバー:バド・パウエル(p) ジョニー・グリフィン(ts) ガイ・ハヤット(b) ジャック・ジェルベ(ds)
録音:1964年/フランス
自宅でのくつろいだソロ演奏を収めた伝説のフォンタナ盤、後期ウラ名盤として熱心なファンが待ち望んでいた「ストリクトリー・コンフィデンシャル」と、ホーキンスと共演した伝説のライヴ「エッセン・ジャズ・フェスティヴァル」の2作品をカップリング!1枚目は、フランシス・ポードラ(1935~97)の自宅アパートメントにて収録されたソロである。パウエルとポードラの友情は、ベルトラン・タヴェルニエ監督の映画『ラウンド・ミッドナイト』で描かれている。録音はポードラによるもので、プロの録音機ではない。ピアノもアップライトで、調律も怪しい。そもそも正規の作品として発表することを目的として録音されたものではないので、調律されたグランド・ピアノと比べると音質は劣る。しかしこのパウエルの演奏だが、不思議なことに、非常に輝き、生き生きと聴こえる。というのも、これはパリ時代のパウエルの日常を切り取ったものであり、無条件で受け止めてくれるファンと過ごした幸福な時間の記録だからだろう。あなたがもしパウエルの熱烈なファンなら、2人が過ごした当時のパリで、時間と場所を共有したいと願うに違いない。
Disc 1『ストリクトリー・コンフィデンシャル』
収録曲:1.チェロキー 2.マイ・デヴォーション 3.アイダホ 4.ルビー・マイ・ディア 5.コンセプション 6.神の子はみな踊る 7.ストリクトリー・コンフィデンシャル 8.ディープ・ナイト 9.ゾウ・スウェル 10イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー 11.ワホー
収録曲:Disc 2『エッセン・ジャズ・フェスティヴァル+1』
1.イントロ 2.ショウ・ナフ 3.ブルース・イン・ザ・クローゼット 4.柳よ泣いておくれ 5.ジョンズ・アビー 6.ソルト・ピーナッツ 7.イントロ 8.オール・ザ・シングス・ユー・アー 9.イエスタデイズ 10.スタッフィ 11.ジャスト・ユー、ジャスト・ミー
メンバー:バド・パウエル(p)コールマン・ホーキンス(ts)オスカー・ペティフォード(b) ケニー・クラーク(ds)
録音:1960年4月2日/エッセン、ドイツ
タグ : ジャズ復刻&発掘 リイシュー 紙ジャケ(JAZZ)
掲載: 2021年03月04日 15:24