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Francisco Mora Catlett(フランシスコ・モラ・キャトレット)|サン・ラ・アーケストラの元メンバーで知られるドラマーによる異色の汎ラテン・スピリチュアル・ジャズ名作『MORA!』が待望の復刻

Francisco Mora Catlett(フランシスコ・モラ・キャトレット)『MORA!』

待望! あのサン・ラ・アーケストラの元メンバーとしても知られるメキシコ系アメリカ人ドラマー、フランシスコ・モラ・キャトレットが残した異色の汎ラテン・スピリチュアル・ジャズ名作『MORA!』が待望の復刻! CDはその続編としてリリースされた『MORA! II』8曲もを追加した「完全版」としてのリリースです。

1947年にワシントンDCで生まれたフランシスコ・モラ。メキシコシティで育ち、1968年にはキャピトル・レコードのセッション・ミュージシャンとして働いた後、1970年にバークリー音楽大学に入学。その後サン・ラ・アーケストラの一員となり、多くの時間をその活動に費やしていった。その後モラはデトロイトに移住。そこでストラタ・イーストの創始者としても知られるケニー・コックスや、ロイ・ハーグローヴとの活動で知られるベーシストのロドニー・ウィテカーらを迎え録音したのが本作『MORA!』(1986)、そして 2005年に『RIVER DRUM』という曖昧な名前で発表された『MORA! II』である。

モラ自身の言葉を借りるならば、本作は「アメリカ大陸におけるアフリカの遺産の存在を明らかにする」ことを意図していたのだという。そんなコンセプトを象徴するオープナー「Afra Jum」は本作屈指のスピリチュアル・チューンだろう。何世紀にもわたり南北アメリカで繁栄してきた即興、リズム、ジャズの幅広いスペクトルを受け入れつつも統合。ハイチ、アフリカ、ネイティブ・アメリカンのモチーフに基づいたメロディーを展開し、アフロキューバにインスパイアされたパーカッションを背景に、デトロイトのベテランであり象徴ともいえるケニー・コックスとロドニー・ウィテカーの卓越した演奏が躍動する、あまりにも素晴らしい一曲である。それ以外にも、アフロキューバンのリズムにフルートやスティールパンなどがカラフルに絡み合う「Rumba Morena」、アイアート・モレイラあたりを思わせるサンバジャズ「Samba de Amor」、自身の妻でもあるテレーサ・モラのヴォーカルがフィーチャアされたジャズサンバ・ダンサー「Amazona」など、どの曲も名演ばかり。

北米だけでなく中南米、そしてその民族的ルーツにまで目を向けた広大なスケールを小宇宙的に統合したその異色の内容は、様々な音楽/文化を統合し増殖・拡大を続ける現代ラテンジャズのルーツとして、また再注目浴びるスピリチュアル・ジャズの異色作として、いま改めて注目したい一枚である。

輸入盤:国内流通仕様CD

帯ライナー付き


輸入盤CD


輸入盤LP


【収録曲】
1. Prelude Welcome
2. Afra Jum
3. Rumba Morena
4. Five Am
5. Samba De Amor
6. Cultural Warrior
7. Epilogue Conga Hasta La Vista
8. Afra Jum
9. Amazona
10. Amazona Prelude / Dawn
11. Samba / Conga Do Amor
12. El Moro
13. Old Man Joe
14. Por Que Paro
15. Afra Jum

タグ : ジャズ復刻&発掘 リイシュー

掲載: 2021年03月04日 18:27