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Kairos レーベル~2021年5月発売新譜情報(3タイトル)

メシアン

オーストリアを拠点とする世界有数の現代音楽レーベル「Kairos」。今回オリヴィエ・メシアンの大作“幼子イエスに注ぐ20のまなざし”の新録音と、20世紀のイタリアを代表する独創的な作曲家、ジャチント・シェルシの“無伴奏ヴァイオリン&ヴィオラ作品集”、メキシコ出身のアメリカ人作曲家ホセ・ルイス・ウルタドの“パラメトリカル・カウンターポイント”がリリースされます。

オリヴィエ・メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし(2枚組)
アルフォンソ・ゴメス(ピアノ)

20世紀と21世紀のピアノ音楽のスペシャリストであるアルフォンソ・ゴメスが新たに読み解くオリヴィエ・メシアンの大作!1944年に作曲された《幼子イエスに注ぐ20のまなざし》は、音楽史的には20世紀のピアノ音楽の金字塔であり、精神的にはクリスマスに関する20の熟考を提供する、メシアンのなかでもとりわけ重要な作品です。メシアンはこの作品を通じて自身の音楽語法を体系化し、同年『わが音楽語法』を出版しました。メシアンはこの作品を次のように要約しています。「私はこれまでのどの作品よりも、神秘的な愛の言葉を求めました。それは多面的で、力強く、そして優しく、時には恐ろしくさえあります。すべてを可能な限り鮮明に。」
さまざまな現代作曲家の作品を数多く初演しているピアニストのアルフォンソ・ゴメスは、国内外で11の賞を受賞しており、豊富さや多様性、複雑さを示すアルバムを多数録音しています。2019年にKAIROSよりリリースしたラモン・ラスカーノのピアノ作品集(0015041KAI)は、アカデミー・シャルル・クロスのGrand Prix du Disque Musique Contemporaineを受賞しました。
(東京エムプラス)

ジャチント・シェルシ:無伴奏ヴァイオリン&ヴィオラ作品集
マルコ・フージ(ヴァイオリン、ヴィオラ)

20世紀のイタリアを代表する独創的な作曲家、ジャチント・シェルシ(1905-1988)によるヴァイオリンまたはヴィオラのための無伴奏作品を集めた1枚。 現代音楽を代表する演奏家の一人であるマルコ・フージはこれらの作品の録音にあたって、サラベール社から出版されている印刷されたスコア(シェルシのアシスタントが書き起こしたもの)と、それに対応するシェルシのオリジナルの録音を比較を行い、出版譜にはシェルシの即興演奏に不可欠な要素(例えば楽器の可能性を探るという基本的な姿勢)が欠けているなど、かなりの弱点があることに気づきました。そこで、オリジナルの録音に基づいて解釈することを決意し、シェルシの演奏したテープやオンディオラ(微分音を演奏できる鍵盤楽器)の徹底的な調査を行い、そこから得た知見や感覚を、自らのヴァイオリン・ヴィオラの演奏に反映させることに成功しました。聴き手にとって、このアルバムは過去の時代の未来的なビジョンへの旅となることでしょう。
(東京エムプラス)

ホセ・ルイス・ウルタド(1975-):パラメトリカル・カウンターポイント
ホセ・ルイス・ウルタド(ピアノ*、指揮)、タレア・アンサンブル

演奏家、音楽評論家としても精力的に活動するメキシコ出身のアメリカ人作曲家、ホセ・ルイス・ウルタド(1975-)のピアノ作品とさまざまなアンサンブル作品を組み合わせた1枚。著名なタレア・アンサンブルと作曲家自身による絶妙な演奏で、ウルタドの芸術世界を堪能することができます。「私の音の世界では、音楽は作られるものではなく、発見されるものです。環境を探索し、空間を触知し、細部を観察し、対象物を様々な角度から体験することで、次第にその人相が現れてきます。錬金術師が材料を評価し、慎重に計算して反応させるように、私の意図は、音の万華鏡、常に生きていて、常に変化し、ユニークで再現性のないジェスチャーを持つ、エネルギーに満ちた、見通すことのできない密度を持つ生き生きとしたオブジェクトを作ることです。」(ホセ・ルイス・ウルタド)
(東京エムプラス)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年04月13日 00:00