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Malavoi(マラヴォワ)|マルチニークを代表する人気グループの超話題作『Masibol』が国内配給決定

Malavoi(マラヴォワ)『Masibol』

カリブ海の東端から東南端にかけて分布する小アンティル諸島に浮かぶフランスの海外県のひとつがマルチニーク。そしてフランスとカリブが絶妙にブレンドした文化的背景を持つその地で長年に渡って活躍してきたグループが、こちらのマラヴォワです。ライス・レコードからはこれまでに彼らの最高傑作として誉れ高い『ジュ・ウヴェ』(現在は廃盤)のほか、4CD+DVDという豪華な仕様の『究極のベスト』(FMR-50009)などをご紹介してきましたが、今度は彼らが2020年にリリースした目下の所の最新作を国内配給することにいたしました。

ルチニークで1969年に結成されたマラヴォワは、ビギンやマズルカといったマルチニークのダンス・フロアで親しまれていた音楽を、キューバの音楽スタイル“チャランガ"の影響を取り入れながら現代的に再構築したサウンドにその大きな特徴を持っています。そしてトレード・マークともいえる艶やかなストリングスを中心としたアレンジは、特にワールド・ミュージックで盛り上がった80年代に世界中の音楽ファンが魅了されました。その後看板歌手だったラルフ・タマールがグループを脱退し、リーダーだったポロ・ロジーヌが93年に亡くなるなどで一時低迷したものの、2007年のライヴ盤『ラ・シガル 2007』でラルフがゲスト参加、さらに2009年のスタジオ盤『ペップ・ラ』(オルターポップ)で本格復帰すると、かつての輝きを取り戻してゆきました。その後40周年記念ライヴ盤や、多数のゲスト歌手が参加した『オリウォン』(オルターポップ)を経て、久しぶりのオリジナル・アルバムが、2020年の暮れにリリースされた本作『マシボル』でした。

現在のリーダーで打楽器奏者/ヴィブラフォン奏者のニコル・ベルナールを中心に『ペップ・ラ』以降築かれた新しいバンド体制で、ラルフ以外のゲスト歌手の参加は一切無しという、まさに果汁100%のマラヴォワが楽しめる本作。そのタイトル『マシボル』はクレオール語で「強い女性」という意味を持っており、マルチニークや近隣のグァドループの発展に関わった偉大な女性たちへのトリビュートがそのテーマとなっています。取り上げているのはニコルのペンによる新曲のほか、元リーダーのポロ・ロジーヌやビギン楽団“Groupe Folklorique Martiniquais"を率いたルル・ボワラヴィル、さらに本作の半分の曲でアレンジを担当しているニコルの兄ジャッキーらが作曲したナンバー。さらに注目は、パリを拠点に世界で活躍する日本人音楽家、三宅純が1曲でアレンジを担当している点で、ヴィブラフォンをメインにストリングスやピアノを加え、幻想的なクレオール・インストゥルメンタルを存分に楽しませてくれています。

誰が聴いても爽やかでダンサブル、それでいて進歩的なクレオール・ミュージックに仕上がっている本作は、間違い無く近年希に見るフランチ・カリビアンの大傑作!そして2021年を代表するワールド・ミュージック作品を是非お聴き逃し無く!

輸入盤:国内流通仕様CD

日本語解説/帯付き


輸入盤CD


【収録曲】
1. Loup Garou
2. Kadolescent
3. L'enfant Roi
4. Harmancia
5. Yonn' À L'ot
6. Masibol
7. Reverie Bo D'lo
8. Vent
9. Bwave
10. Pli Bone

タグ : 世界の音楽

掲載: 2021年05月18日 17:17