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Naxos~2021年9月第1回発売新譜情報(5タイトル)


[Naxos Music 公式チャンネルより]

今回は、没後100年を迎えるサン=サーンスのヴァイオリンとピアノのための編曲集にヴァインベルクの室内交響曲第2番&第4番、ツェルニーの「ウォルター・スコットの小説」による連弾曲集、ヨハン・シュトラウスII世の晩年の喜歌劇“くるまば草”、パデレフスキーの歌曲集など世界初録音も含むCD5タイトルがリリースされます。

カミーユ・サン=サーンス(1835-1921):ヴァイオリンとピアノのための作品集 第3集
ファニー・クラマジラン(ヴァイオリン)、ヴァニヤ・コーエン(ピアノ)

2021年はサン=サーンスの没後100年の記念年にあたります。彼はヴァイオリンのための作品を数多く残していますが、その中には自作の管弦楽曲やピアノ曲をヴァイオリン用に編曲したものも含まれます。とりわけ有名な「死の舞踏」や「ハバネラ」などは、管弦楽パートをピアノに移しただけの編曲とは異なる、独自の魅力を持ったもの。アルバムにはビゼーやイザイによる編曲も含まれており、これらはサン=サーンス本人編曲のものとは違った味わいが感じられます。トラック8の「デリラの歌」は1918年、音楽愛好家として知られたベルギー王妃エリザベート(1876-1965)のヴァイオリン練習用に編曲されたもの。この愛らしい小品は一般向けに出版されることがなかったので、今回が世界初録音となります。
フランス出身のファニー・クラマジランは7歳でヴァイオリンを始め、11歳でルイ・シュポーア国際コンクールで優勝を果たすなど才能を発揮。16歳でパリ国立高等音楽院に入学しジャン=ジャック・カントロフに師事した後、ロンドン王立音楽院に留学、更に研鑽を積みました。幾多のコンクール入賞歴を誇るとともに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとした多くのオーケストラとの共演も果たしています。NAXOSからはサン=サーンスのヴァイオリンとピアノの作品集2巻とヴァイオリン協奏曲集をリリース、どれも高く評価されています。
(ナクソス・ジャパン)

ミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996):室内交響曲第2番、第4番
ロスティスラフ・クリメル(指揮)、イースト=ウェスト室内管弦楽団

ポーランドで生まれ、ソ連に亡命。ショスタコーヴィチと親交を結ぶも戦後はスターリンの「反ユダヤ主義運動」に巻き込まれたことで、自身は逮捕されたうえ、作品の上演も禁止されるなど苦難の日々を送ったヴァインベルク。晩年を迎えた彼は、反戦への思いを込めた交響的作品の作曲に力を入れるとともに、初期作品の改訂を行いながら、波乱に満ちた若き日を振り返っていました。
このアルバムに収録された室内交響曲第2番もそんな晩年の作品で、これは1944年に書かれたものの、公の場で演奏されることのなかった「弦楽四重奏曲第3番」がベースになっています。ただし原曲の第2楽章は第3楽章へ移され、新たな楽想を持ち、ティンパニが活躍する第2楽章が加えられるなど、大幅に変更されており、全く違う作品と見ることも出来ます。室内交響曲第4番はヴァインベルクが最後に完成させた作品。クラリネットには、第1楽章で柔らかい弦のピツィカートに乗って歌われる哀愁たっぷりの旋律や、第2楽章でのおどけた旋律など全曲にわたって見せ場が与えられています。フィナーレで使われるトライアングルも印象的。また他の楽器にも活躍機会が与えられた合奏協奏曲のような聴きごたえのある作品です。演奏する「イースト・ウエスト室内管弦楽団」はユーリ・バシュメットが主宰する国際音楽祭のためのアンサンブル。各地から集った名手たちで構成された凄腕の集団です。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
カール・ツェルニー(1791-1857):ウォルター・スコットの小説による4つのロマンティックな幻想曲
ワン・ペイイ(ピアノ)&サミュエル・ギンガー(ピアノ)

以前は「実用的な練習曲の作曲家」として知られていたツェルニー、近年は「偉大なるベートーヴェンの弟子でありリストの師」としての存在がクローズアップされるとともに、練習曲以外の作品にも注目が集まり、交響曲や室内楽などが次々と演奏、録音されるようになってきました。
このアルバムには、18世紀から19世紀にかけて一世を風靡したスコットランドの小説家ウォルター・スコットの小説にインスパイアされた4曲の連弾作品を収録。全てが世界初録音であり、ツェルニー作品の魅力を知らしめるとともに、連弾作品の新たなレパートリーになることでしょう。ツェルニーはスコットの熱心な読者であったことが知られており、例えば『ヴェイヴァリ』での"スコットランドの釣り鐘草"などさまざまなスコットランド民謡を巧みに引用することで、スコットの壮大かつロマンティックな世界観を音楽に落とし込むことに成功しています。幻想曲と題されるだけあり、刻々と移り変わる曲調はまさに予測不能。4手連弾が醸し出すオーケストラ顔負けの豊かな響きと、次々と現れる美しい旋律を存分にお楽しみください。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ヨハン・シュトラウスII世(1825-1899):喜歌劇《くるまば草》(2枚組)
ダリオ・サルヴィ(指揮)ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団

森では突然の激しい雷雨。狩りをしていた林業を学ぶ学生たち、歌劇場の歌手パウリーネとその女友だち、いつも写真機材を持ち歩いている植物学者ミュラー教授がそれぞれ近くの工場に逃げ込みます。彼らは乾いた服を借りますが、それが元でさまざまな誤解を引き起こし…
1895年12月4日にアン・デア・ウィーン劇場で初演された、ヨハン・シュトラウスII世の喜歌劇《くるまば草》。88回も公演されるほど成功を収めたこの作品は、初演に立ち会ったブラームスが称賛を送ったことでもよく知られています。現在では序曲や、劇中のいくつかのワルツが演奏されるのみですが、全体はヒット作《こうもり》にも似た、男女間の誤解と思い違いを描いた活気に満ちた楽しい作品です。タイトルの「くるまば草」とはドイツでおなじみのハーブ。お茶にするときれいな緑色になることで、グミやゼリー、シロップ等の色付けにも使われます。このお茶とモーゼルワインを混ぜると媚薬になる?というのが物語の鍵となります。
オーベールの序曲で高い評価を得ている指揮者ダリオ・サルヴィは、以前もソフィア・フィルとシュトラウスの知られざる喜歌劇《おにごっこ》(8.660434)を復活上演し好評を博しています。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
イグナツィ・ヤン・パデレフスキ(1860-1941):歌曲とメロディ集
アリーナ・アダムスキ(ソプラノ)、アガタ・シュミット(メゾ・ソプラノ)、マリウシュ・スモリー(指揮)カペラ・ビドゴスティエンシス

ピアニストとして、また政治家として功績を残したポーランドのイグナツィ・パデレフスキ。作曲家としても、有名な「パデレフスキのメヌエット」をはじめ、70曲を超えるオーケストラ作品やピアノ曲を遺し、いくつかの作品は「後期ロマン派から近代への橋渡し」として評価されています。
このアルバムにはパデレフスキの歌曲を中心に収録。民謡の要素が用いられた初期の「4つの歌」から、作曲家としてのキャリアの終わり近くに書かれた、不協和音や半音階が多用された「12のメロディ」まで珍しい作品を聴くことができます。また、歌曲はどれも、現代ポーランドで活躍する作曲家・アレンジャー、マルシン・グミエラによってピアノ伴奏からオーケストラ伴奏に編曲を施されており、これは原曲の持つロマンティックな雰囲気が一層映える仕上がりになっています。
アルバムの冒頭に置かれたオーケストラ曲「組曲ト長調」は瑞々しい旋律を持つ美しい作品。指揮者スモリー自身の編曲による「夜想曲」も憂愁に満ちた旋律が良く知られた作品です。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年08月10日 00:00