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生誕200周年記念上演!1848年ビリニュス2幕版の世界初録音盤!トマシュ・アダムス&カペラ・クラコヴィエンシス~モニューシュコ:歌劇“ハルカ”(2枚組)

モニューシュコ:歌劇“ハルカ”

「ポーランドのオペラの父」とも言われる作曲家スタニスワフ・モニューシュコ(1819-1872)生誕200周年記念上演に際しての、1848年ビリニュス2幕版の世界初録音。

モニューシュコのロマンティックなポーランド国民オペラ「ハルカ」。この録音は、近年復活が著しいモニューシュコの生誕200年を記念して上演された同曲の1848年にビリニュスで初演された2幕版・ポーランド語での世界初録音です(ビオンディ指揮エウローパ・ガランテによる録音は1858年の4幕への改訂版でイタリア語上演)。

このビリニュス2幕版は非常に劇的でダイナミックな作風で、個々の音楽エピソードがシーンの一部として組み立てられています。当時のヨーロッパ圏では前例のない作品であり、メロディアスなアリアと、ポーランドの民族色に彩られた素晴らしい合唱シーンによって、一人の農民の少女の悲劇的な恋物語が綴られていきます。

ビリニュス版の「ハルカ」は見事な音楽ドラマであり、直接聴く者の心を打つメッセージを持っています。耳には心地よく、不要なものは省かれ凝縮されています。ポーランドの演出家で演劇改革者のレオン・シレル(1887-1954)は、このオペラではストーリーが論理的に構築され、極めて優れたドラマとして構成されている点を高く評価していました。しかし、シレルでさえ、1858年の改訂版で付加された要素をそぎ落とした初稿版がこれほど素晴らしいものだとは想像もできず、「初稿に立ち返ってもいい結果にはならない」と主張していたほどでした。しかし最近では初稿の価値がきちんと評価されるようになり、上演回数も増えてきています。この世界初録音はその成果の積み重ねの結果ともいえるでしょう。

1970年に創設されたカペラ・クラコヴィエンシスは、ポーランドのピリオド楽器オーケストラ。そのレパートリーは、ルネサンスのポリフォニーからロマン派やオペラまで多岐に亘り、多くの重要な音楽祭やコンサートホールに迎えられています。2016年8月27日、クラクフでベートーヴェンの交響曲全曲演奏を1日で成し遂げ、ラジオでの生放送を実現させ、大きな話題となりました。最近では、Deccaよりポルポラの歌劇「ドイツのジェルマニコ」、ペルゴレージの歌劇「シリアのアドリアーノ」などの秘曲オペラの復活録音をリリースするなど、情感たっぷりに名作を生き生きと蘇らせています。

72ページのブックレットには、歌詞・対訳(英語・ドイツ語のみ)付き
(ソニーミュージック)

【曲目】
スタニスワフ・モニューシュコ:歌劇「ハルカ」(全曲)
(1848年初稿・ビリニュス2幕版:ポーランド語歌唱)

【演奏】
ナタリア・ルビス(ソプラノ:ハルカ)
ミハリナ・ジェンキヴィチ(ソプラノ:ゾフィア)
プシェミスワフ・ボリス(テノール:ヨンテク)
セバスティアン・スムスキ(バリトン:ヤヌシュ)
マレク・オプスカ(バス:マルスツァレク)
プシェミスワフ・ヨゼフ・バルカ(バス:チェスニク)

カペラ・クラコヴィエンシス (ピリオド楽器オーケストラ&合唱団)
ヤン・トマシュ・アダムス(指揮)

【録音】
2019年9月2-5日、ポーランド、クラクフ、Laznia Nowa Theatre

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年09月27日 00:00