注目アイテム詳細

ボル・ズリヤンによる『ジェズアルドとリュート ー 君主たちの楽器』~1600年前後イタリアのリュート作品集


[Outhere Music 公式チャンネルより]

異才ジェズアルドとリュートを結ぶ、知られざる糸を手繰る好企画

1987年スロヴェニア生まれのボル・ズリヤン。リュートはもちろんビウエラ、ウードといった撥弦古楽器を弾くかたわら、ギターを操ってジャズのインプロビゼーションもこなす新世代のミュージシャンが贈るソロ・アルバム第2弾のテーマは、なんとジェズアルド。
ヴェノーザの君主でもあったジェズアルドといえば、不貞の妻を殺害したというスキャンダラスな前半生と、居城に籠り異形のマドリガーレを書いた晩年がよく知られる作曲家ですが、実はリュートの演奏に関してもかなりの腕前であったという証言が残っています。16世紀の末には、彼の再婚相手の父であるフェラーラ君主アルフォンソ2世を通じ、同い年のリュートの名手アレッサンドロ・ピッチニーニよりアーチリュートの原型となる楽器を譲り受けました。
このアルバムはこの時のものに近いと考えられる楽器を用い、当時のリュート作品のほか、ジェズアルドのものを含むマドリガーレをリュートの譜面に置き換えた写本を元に、ボル・ズリヤン自身が編曲したものも収録しています。
冒頭のピッチニーニの作品を始め、ジェズアルドを思わせる半音階技法を用いた作品が多数選曲されており、知られざるその関係性に思いを馳せるに十分な内容となっています。(ナクソス・ジャパン)

輸入盤

 

国内仕様盤

[解説日本語訳付き]
国内仕様盤解説訳…佐々木勉

 

『ジェズアルドとリュート ー 君主たちの楽器』 ~1600年前後イタリアのリュート作品集
【曲目】
1. アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638):Toccata Cromatica XII 半音階的トッカータ 第12番
2. ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(ヨハネス・ヒエロニムス・カプスベルガー) (1580頃-1651):Gagliarda ガリアルダ 12a
3. ピッチニーニ: Corrente IX コレンテ 第9番
4. カルロ・ジェズアルド(1566-1613): Beltà poi che t’assenti 美しい人よ、貴女がいないと
5. ピッチニーニ: Gagliarda I ガリアルダ 第1番
6. ピエトロ・パドロ・メッリ(1579-1623頃):Il Ciarlino Capriccio Chromatico 半音階的カプリッチョ「チャルリーノ」
7. ピッチニーニ: Corrente I senza canto 歌い手なしのコレンテ 第1番
8. ピッチニーニ: Corrente X コレンテ 第10番
9. ピッチニーニ: Aria di saravanda in varie partite サラバンド風アリアと変奏
10. カプスペルガー: Toccata トッカータ 1a
11. メッリ: Corrente detta la Bartola コレンテ、通称「ラ・バルトラ」
12. クラウディオ・サラチーニ(1586頃-1630):Toccata al Conte San Secondo サン・セコンド伯爵のためのトッカータ
13. ピッチニーニ: Toccata Prima 第1トッカータ
14. ベレロフォンテ・カスタルディ(1580-1649): Cromatica Corrente 半音階的コレンテ15. サラチーニ: Toccata al Signor Alfonso Strozzi アルフォンソ・ストロッツィ氏のためのトッカータ
16. ジェズアルド: Gagliarda del Principe di Venosa ヴェノーザ君主のガリアルダ
17. ジェズアルド: Canzon Francese del Principe 君主のフランスの歌
18. カプスペルガー: Toccata トッカータ 6ta
19. カプスペルガー: Corrente コレンテ 7a
20. カプスペルガー: Toccata トッカータ 3a
21. メッリ: Corrente Cromatica detta la Bernardella 半音階的コレンテ、通称「ラ・ベルナルデッラ」
22. メッリ: Volta chromatica detta la Savia 半音階的ヴォルタ、通称「ラ・サヴィア」
23. ヴィンチェンツォ・ベルニア(1570頃-1620頃): Toccata cromatica 半音階的トッカータ
24. 作者不詳(エギディウス・リュート写本より): Galliarde ガイヤルド
25. メッリ: Corrente detta l’Alfonsina コレンテ、通称「アルフォンシーナ」
26. ピッチニーニ: Ricercare Primo 第1リチェルカーレ
27. ピッチニーニ: Passacaglia パッサカリア

【演奏】
ボル・ズリヤン(リュート・アッティオルバート)
使用楽器:ハンス・ブルクホルツァー1596年製14コース・リュート・アッティオルバートに基づく プラハのイジー・チェペラーク2020年製作楽器

【録音】
2021年12月 ボルム教会、スイス

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年04月13日 00:00