『激ロック』スペシャルコーナー【6月レコメンドアイテム】
GREY DAZE / 『The Phoenix』
GENRE:POST GRUNGE, ALTERNATIVE ROCK
Chesterの叫びが不死鳥の如く甦る――
パワフルなサウンドで不滅のメッセージを届けるニュー・アルバム!
LINKIN PARKのフロントマンである、故Chester Benningtonが90年代に所属していたGREY DAZE。2017年にこの世を去ったChesterの遺志を継ぎ、彼の当時のヴォーカル・テイクをもとに、楽曲を再構築したニュー・アルバムの第2弾が完成した。前作『Amends』ではモダンなアレンジも組み込まれていたが、本作はポスト・グランジ/オルタナ直系のパワフルな演奏で、若きChesterのヒリついた叫びと、背中を押すようなメッセージをよりいっそう引き立たせている。JANE'S ADDICTIONのDave Navarro(Gt)、FILTERのRichard Patrick(Vo)といった仲間や、Chesterの娘たちもアルバムに華を添えている。
菅谷 透【ライター推薦】
MEMPHIS MAY FIRE / 『Remade In Misery』
GENRE:POST HARDCORE, LOUDROCK
圧倒的アグレッションで畳み掛ける大迫力のサウンド!
最高潮にヘヴィなニュー・アルバムが誕生!
昨年からコツコツと新曲を配信リリースしてきたMEMPHIS MAY FIREが、満を持して3年半ぶりのフル・アルバムを発売。ファンの渇望は、怒濤のごとく畳み掛けるアグレッシヴな楽曲を詰め込んだ今作で得られるカタルシスに結実している。メロディのキャッチーさや、鮮やかなクリーン・ヴォーカルの魅力はありつつも、今作はガツンと叩きつけるようなヘヴィさが気持ちのいいアルバムだ。中でも、FIRE FROM THE GODSのAJ Channer(Vo)をゲストに迎えたTrack.10は、ゴリッゴリのサウンドとノリやすいリズム、ラップ、グロウル、クリーンで緩急をつけた緊張感のある展開がたまらない1曲。全体を通して、成熟したバンドのテクニックと、あるがままの初期衝動が同時に感じられる作品だ。
山本 真由【ライター推薦】
DREAM THEATER / 『Lost Not Forgotten Archives: Falling Into Infinity Demos 1996-1997』
GENRE:PROGRESSIVE METAL
ポップ且つ神秘的なDREAM THEATERの唯一無二のアルバム
『Falling Into Infinity』にスポットライトを当てるデモ音源集が到着!
当時のレーベルの意向により、ヘヴィな前作から一転してラジオ受けを狙った路線へ変化したため、複雑な評価を下されることの多い4thアルバム『Falling Into Infinity』。公式ブートレグ第10弾は、そんな同作に改めてスポットライトを当てるデモ音源集だ。ポップ且つ神秘的な雰囲気は歴代作品の中でも唯一無二で、最初で最後のアルバム参加となったDerek Sherinianのキーボードも印象的。また当初は2枚組作品として制作されていたこともあり、最終版ではカットされた6曲の音源も収録。次作である名盤『Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory』の原型となった「Metropolis Pt. 2」は、歴史的資料として意義深い。
菅谷 透【ライター推薦】
DREAM THEATER / 『Lost Not Forgotten Archives: The Number Of The Beast (2002)』
GENRE:PROGRESSIVE METAL
DREAM THEATER公式ブートレグ第11弾は
チャレンジと遊び心が詰まったIRON MAIDEN全曲カバー・ライヴ・アルバム!
公式ブートレグ第11弾では、2002年10月24日のパリ公演にて演奏された、IRON MAIDENの名盤『The Number Of The Beast』の全曲カバー・ライヴ・アルバムを再発。オリジナルへの深いリスペクトを込めつつ、DTならではの正確無比なプレイとJames LaBrieのクリアなハイトーン・ヴォーカルで楽曲を完全再現していて、メイデンの代名詞であるツイン・リードを、ギター+キーボードでいかにカバーするのかというチャレンジも聴きどころ。「Gangland」ではジャジーなアレンジも取り入れ、ひと筋縄ではいかない遊び心も垣間見える。観客の興奮まではっきりと捉えた音質も良好で、DT/メイデンどちらのファンも楽しめること間違いなしの作品だ。
菅谷 透【ライター推薦】
TERROR / 『Pain Into Power』
GENRE:BEATDOWN HARDCORE
時代に流されないタフなハードコア・バンド、TERROR!
George “Corpsegrinder” Fisher(CANNIBAL CORPSE)らゲストも迎えた最新作!
時代に流されないタフなサウンドで、ハードコア・バンドとしての在り方を提示し続ける覇者、TERROR。本作はPure Noise Recordsに移籍後2枚目、通算で8枚目となる最新アルバムである。全10曲で約20分、小細工なしの超重量級ハードコア・サウンドという基本軸はそのままに、ハードコア流儀のメタリックなリフ、巧みなテンポ・チェンジ、重苦しいノイズ、魂の叫びが生み出す純度120パーセントのブルータリティは、脈々と受け継がれるハードコアの魂と向き合う覚悟を持つ者だけが手にすることのできるものであろう。George “Corpsegrinder” Fisher(CANNIBAL CORPSE)らのゲスト陣によるヴォーカル・パフォーマンスにも注目されたし。
井上 光一【ライター推薦】
DARKANE / 『Inhuman Spirits』
GENRE:MELODIC DEATH METAL, DEATH-THRASH METAL
Peter Wildoer(ex- ARCH ENEMY)率いるメロデス/デスラッシュ・バンド、DARKANE!
北欧メタルのなんたるかを示す、貫録の1枚をドロップ!
『Stigmata』(1998年)期のARCH ENEMYに在籍していたことでも知られる実力派ドラマー、Peter Wildoer率いるスウェーデンのメロデス~デスラッシュ・バンドのベテランが放つ、9年ぶり7枚目となる最新作。緩急自在のテクニカルなヘヴィ・グルーヴを中心として、鉄壁のアンサンブルで魅せるDARKANEらしいメタル・サウンドは健在であり、メロディアスなツイン・ギター、アグレッシヴに刻まれるスラッシーなリフ、力強いシャウトと哀愁を帯びたクリーン・ヴォーカルも実にいい塩梅だ。一曲一曲のクオリティの高さはもちろん、アルバム全体を通して“ひとつの作品”とする、統一感のある音作りの妙は強調しておきたいところ。北欧メタルのなんたるかを示す、貫録の1枚だ。
井上 光一【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) PUNK/EMO
掲載: 2022年06月14日 16:08