ルクレール唯一のオペラをプレフニャク&イル・ジャルディーノ・ダモーレが録音!ルクレール:歌劇“シラとグロキュス”(3枚組)
フランス・バロック随一のヴァイオリン奏者=作曲家ルクレール唯一の歌劇作品、瑞々しい新録音!
ローマの巨匠コレッリの系譜をひく名手ソミスに師事、フランスでいち早く独自のヴァイオリン芸術を確立した稀代の名手=作曲家ルクレール。一時はオランダで過ごし、同世代のイタリア出身の名手ロカテッリと親交を結んで技芸に磨きをかけた後帰国、演奏家としても作曲家としても高い名声を得ながら、最期は謎の刺殺事件の犠牲者として世を去りました。
ヴァイオリンのための作品は古楽器奏者たちも数多く録音してきましたが、彼がオランダから戻って間もなくルイ15世の皇太子の結婚祝賀として書いた唯一のオペラ《シラとグロキュス》は意外に音源に恵まれない作品。
セバスティアン・デラン指揮の録音がALPHAで最近出るまではジョン・エリオット・ガーディナーによる1986年の録音があるだけだったこの作品に、ヴィダル、スケラート、ヴァリケットらフランス歌劇界の最前線をゆく名歌手たちによる瑞々しい新録音が登場したのは実に歓迎すべきことと言えるでしょう。
海の精シラに思いを寄せる海の神グロキュスに恋をした魔女シルセが、ひとたび魔法で虜にしたグロキュスに去られ恐ろしい復讐を果たす全5幕の堂々たる抒情悲劇。
ヨーロッパで最も古楽が盛んな国になりつつあるポーランドの実力派楽団の好サポートを得て、名歌手たちは今書かれたばかりのような生々しい演奏解釈で作品の味わいを細部に至るまでじっくり味わわせてくれます。指揮のステファン・プレフニャクはバロック・ヴァイオリン奏者としても数々の名盤を世に送り出してきた名手。イタリア音楽への抜群の適性の傍ら、フランス音楽でも妥協ない解釈を聴かせる俊英であることを改めて実感させてやみません。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):
歌劇《シラとグロキュス》(1746)~序幕付全5幕の抒情悲劇(全曲)
台本…ダルバレ
【演奏】
グロキュス…マティアス・ヴィダル(テノール)
シラ…キアラ・スケラート(ソプラノ)
シルセ…フロリー・ヴァリケット(ソプラノ)
民衆の首長、リカス、エカト、森の精の男性…ヴィクトール・シカール(バリトン)
ヴェニュス、ドリーヌ、プロペティード、森の精の女性、少女2…セシル・アシル(ソプラノ)
恋の神、テミール、シチリアの女性、プロペティード、羊飼いの女性、少女1…リリー・エモニノ(ソプラノ)
イル・ジャルディーノ・ダモーレ(声楽&古楽器アンサンブル)
コンサートマスター…ルドミラ・ピェストラク(ヴァイオリン)
ステファン・プレフニャク(指揮)
【録音】
2021年4月12-17日、ワルシャワ
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年08月18日 00:00