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Naxos~2022年12月第1回発売新譜情報(11タイトル)

ズガンバーティ

今回はサルヴィ&チェコ室内管弦楽団パルドビツェによるドイツ・ロマン派の作曲家マルシュナーの序曲と舞台音楽集第1集に、ラ・ヴェッキア&ローマ響によるズガンバーティの交響曲第2番、グスタフソン&マルメ歌劇場管によるシーヴェレフの交響曲第1番&第5番、MARCO POLOレーベルの移行盤となるジョイス:管弦楽作品集など、世界初録音を含むCD11タイトルがリリースされます。

一部世界初録音
ハインリヒ・アウグスト・マルシュナー(1795-1861): 序曲と舞台音楽集 第1集
ダリオ・サルヴィ(指揮)チェコ室内管弦楽団パルドビツェ

ウェーバーとワーグナーを繋ぐドイツ・オペラの作曲家の一人ハインリヒ・マルシュナー。1817年に初めて歌劇の作曲に着手し、以降、歌劇《吸血鬼》などいくつかの作品の完成を経て、1833年には代表作《ハンス・ハイリング》がベルリンで初演され、マルシュナーの名声は頂点に達しました。現在、マルシュナーの作品を耳にすることはあまりありませんが、彼の作品の特徴とも言える華麗なオーケストレーションと、極めてロマンティックな旋律、巧妙に用いられたシュプレヒゲザングは、ワーグナーら次世代の作曲家たちにも多大なる影響を与えました。NAXOSではマルシュナーの序曲と舞台音楽集のシリーズを開始、第1集では幽霊や盗賊が活躍する物語を題材にした《美しいエラ》と《アリババ》からの音楽を中心に収録。マルシュナーの旋律美を存分に楽しめます。オーベールやマイアベーアの序曲の録音でおなじみのダリオ・サルヴィとチェコ室内管弦楽団パルドビツェの演奏で。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ジョヴァンニ・ズガンバーティ(1841-1914): 交響曲第2番、シンフォニア・エピタラミオ
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)ローマ交響楽団

イタリア生まれの作曲家ジョヴァンニ・ズガンバーティの作品集。イタリア人の父とイギリス人の母のもとにローマで生まれ、父の死を機にトレーヴィに移住、ここで歌手、指揮者として活躍しました。その後、ワーグナーを敬愛していた彼は、1860年にローマに戻り、当時イタリアで演奏されることが稀であったドイツ音楽の普及に力を尽くしました。またフランツ・リストとも親交を結んだことでも知られています。
このアルバムには彼の2つの作品を収録。ワーグナーを思わせる半音階進行を積極的に用いたドイツ・ロマン派風の様式を持つ交響曲第2番は、1881年にローマで初演、フィレンツェ、ミラノで相次いで演奏され大成功を収めました。その翌年にはロンドン、1884年にはパリで演奏されたものの、なぜか出版されることがなく、彼の死後の追悼演奏会で演奏されて以降、総譜は行方不明となり、オーケストラのパート譜のみが残存。21世紀になって音楽家ロザリンド・トリュープガーが3年がかりで作品を復元し、2012年にこの録音が実現、2014年に改めて演奏会が行われました。同じく世界初録音となる「シンフォニア・エピタラミオ(婚礼の交響曲)」は1888年9月12日、サヴォイア公アマデオの結婚式で演奏された曲。3つのパート、5つの楽章で構成され、各々のパートには結婚式に関連した場所にちなんだタイトルが付されており、全体的に祝祭ムードが漂う美しい作品に仕上がっています。
(ナクソス・ジャパン)

ニクラス・シーヴェレフ(1968-): 交響曲第1番&第5番
ヨアキム・グスタフソン(指揮)マルメ歌劇場管弦楽団

スウェーデン出身のピアニスト・作曲家ニクラス・シーヴェレフによる2曲の交響曲。6歳からオルガンを学び、14歳でピアノに転向、17歳の時にストックホルム王立音楽院に入学し、作曲とピアノを学んだシーヴェレフは演奏家として活躍するかたわら、交響曲も積極的に作曲。この10年間で6曲を完成させ、現在7作目に取り掛かっているということです。
2013年に書かれた交響曲第1番は、この年に息子が生まれたことで創作意欲を高めたシーヴェレフによる作品で、彼の故郷であるスウェーデン北部の風景と、シベリウスの影響が感じられる色彩的な音楽です。パワフルな打楽器セクションとピアノ・パートを持ち、激しいリズムの応酬と金管楽器のコラールを特徴とします。交響曲第5番は「オーケストラのための協奏曲」。とはいえ各楽器に名人芸が求められるのではなく、2つの楽章はAdagioのゆったりしたテンポで進み、あくまでも内省的に静かな楽想が発展します。第2楽章の主題は、彼が愛猫のために作曲したジャズ・バラードが元になっており、ブルースの影響を受けたハーモニーが心地よく耳に残ります。
(ナクソス・ジャパン)

ファブリース・ボロン(1965-): 生まれない孫たち、コーダニアの秘密の花園
ヨハネス・モーザー(エレクトリック・チェロ)、イリーナ・ジェウン・パク(ソプラノ)、ナッタポン・タマチ(テノール)

オーストリアの表現主義作家ゲオルク・トラークルの詩を用いて書かれた歌曲集「生まれない孫たち」。指揮者・作曲家として活躍するファブリース・ボロンのこの作品は、もともと2014年にテノール、ソプラノ、室内オーケストラのために書かれたもので、2021年にエレクトリック・チェロと歌のために改訂されました。奇妙なタイトルは、トラークルの詩の最終行に由来し、第一次世界大戦で兵士の亡骸を目にしたトラークルの「もう彼には決して孫や子孫が生まれることはない」という悲痛な心の叫びが凝縮されています。ピッツィカートをはじめとした多彩な音色を活かした、時にはグロテスクとも言えるエレクトリック・チェロの響きにのって歌いかわすソプラノとテノールの印象的な歌唱は、現代音楽の予期せぬ新しい方向性を切り開くものとして注目されることでしょう。また、ボロンがチェリストの妻に捧げた作品「コーダニアの秘密の花園」は、多重録音を駆使したエレクトリック・チェロのための刺激的な作品です。
(ナクソス・ジャパン)

MARCOPOLO 8.223694のレーベル移行盤
アーチボルド・ジョイス(1873-1963): 管弦楽作品集
アンドルー・ペニー(指揮)RTEコンサート・オーケストラ

アーチボルド(アーチバルド)・ジョイスは英国の作曲家。擲弾兵部隊の楽長を務めた父のもと、幼いころからヴァイオリンとピアノを学び、10代のころから舞踊学校やダンスホールなどで演奏し、1900年代初頭には自身のダンス・オーケストラを率いてさまざまな場所で演奏会を行うなど大活躍。彼が作曲したワルツは大評判となり、やがて「イギリスのワルツ王」「イギリスのワルトトイフェル」などと呼ばれるようになります。このアルバムには彼のさまざまな作品を収録。代表作「ドリーミング」や、彼の作品の中で最も多く録音された作品の一つ「秋の歌」、東洋的な雰囲気を持つ「キャラバン組曲」など美しく親しみやすい曲が並びます。
(ナクソス・ジャパン)

アントン・ルビンシテイン(1829-1894): ピアノ作品集
セルジオ・ガッロ(ピアノ)

ロシアのピアニスト、アントン・ルビンシテインのピアノ作品集。作曲家としては、ベートーヴェンを思わせる壮大な交響曲がロシア音楽ファンの間で人気を集めていますが、ピアノ曲は「天使の夢」などの一部の作品以外、あまり演奏される機会がありませんでした。しかしNAXOSからもジョセフ・バノウェツの演奏によるいくつかの作品の録音が発売されるなど、近年再評価が進んでいます。このアルバムでは1850年代半ばに作曲された一連の作品に焦点をあて、リストやベートーヴェンを得意とするピアニスト、セルジオ・ガッロの演奏でこれらをお楽しみいただけます。冒頭に置かれた、せわしないモティーフが印象的な「即興曲 Op.16 No.1」や、夜想曲とカプリス、この対照的な性格が際立つ「2つの小品 Op. 28」、そして技巧的な側面が際立つ「6つの小品 Op. 51」など優れたピアニストとして活躍したルビンシテインならではの華麗な作品をお聴きください。
(ナクソス・ジャパン)

期待の若手演奏家シリーズ ヴァレンティン・マリーニン(ピアノ)

2021年にスペインで開催された「第62回ハエン賞国際ピアノコンクール」で優勝したロシア出身のピアニスト、ヴァレンティン・マリーニン。このアルバムではコンクールでの演奏と、その後に収録された演奏からマリーニン自身が選んだ曲を並べたプログラムが楽しめます。ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲はマリーニンの高いアンサンブル能力が聴きどころで、聴衆からの温かい拍手も聞かれます。続くグラナドス作品は、コンクールの特色の一つである「優れたスペイン音楽の解釈者」たる資質を問う曲。冥界から帰ってきた亡霊が愛する人のために奏でるセレナードをマリーニンは巧みに弾きこなしました。コンクール後にロシアで録音されたスクリャービンとプロコフィエフ作品は、ロシア出身のマリーニンが大切にしているレパートリー。また最後に置かれたビゼーの「《真珠採り》より"耳に残るは君の歌声"」では、ラヴェルを思わせる曲調による大胆なアレンジを披露しています。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音
ハーバート・ハウエルズ(1892-1983): ピアノ作品集 第2集
マシュー・シェルホーン(ピアノ)

20世紀英国の作曲家ハーバート・ハウエルズ。グロスタシャーのリドニーで生まれ、アマチュアのオルガニストだった父の下、幼い頃から音楽の才能を発揮しました。グロスター大聖堂のオルガン奏者ハーバート・ブルワーに師事し、英国王立音楽大学に入学、ここではスタンフォードらから教えを受けました。円熟期以降は宗教音楽の作曲に力を注いだことでも知られます。この第2集もハウエルズの研究者であるマシュー・シェルホーンがピアノを演奏。10代に作曲された詩的な雰囲気を持つ小品から、英国風の洒落た旋律を持つ「田舎の行列」、晩年の神秘的な舞曲「今もいつも」まで多彩な作品を通じて、ハウエルズの作風の変遷を辿ることができます。アルバムにはシェルホーンが編集した1971年作曲の「ピアノ・ソナチネ」も含まれるなど、貴重な音源を含む作品集に仕上がっています。
マシュー・シェルホーンは1977年生まれの英国のピアニスト。幅広いレパートリーを持つだけでなく、現代英国の作曲家の作品を中心に、100曲以上の初演を行うなど現代音楽の探求にも力を注いでいます。
(ナクソス・ジャパン)

TWO4PIANO ヴィクトル・バビンへのオマージュ
カテリーナ・モスカレヴァ(ピアノ)、アレクセイ・プディノフ(ピアノ)

30年以上にわたる世界中での活躍が知られる夫婦のピアノ・デュオ「ヴロンスキー&バビン」。2022年は夫でアレンジャーでもあったヴィクトル・バビンの没後50年にあたります。
このアルバムは、カテリーナ・モスカレヴァとアレクセイ・プディノフによる「TWO4PIANO」が、バビンが2台ピアノのために編曲し、レパートリーとしていたチャイコフスキーのロマンティックなワルツや、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、ボロディンの名作を熱演。ピアノの華麗な響きを存分にいかした迫力ある2台ピアノのためのアレンジの数々をお楽しみいただけます。また、新たに発見されたバビンのオリジナル作品も演奏されており、彼の作曲家としての才能も味わえます。
"TWO4PIANO"はカナダ、バンクーバーで開催された「ノースウェスト国際ピアノ・アンサンブル・コンクール2018」で第1位を獲得、ドイツ国内外で幅広く活躍しているピアノ・デュオ。このアルバムがNAXOSデビューとなります。
(ナクソス・ジャパン)

MARCOPOLO 8.223261-63のレーベル移行盤
エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリ(1876-1948): 歌劇《天国の衣》(3枚組)
ゲルハルト・マークソン(指揮)ハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団

《Das Himmelskleid 天国の衣》は、1927年にハンス・クナッパーツブッシュの指揮によってミュンヘンで初演されたエルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの歌劇です。原作はシャルル・ペローのお伽噺「ロバの皮」で、傲慢な若い王女が財産、愛など全てを失うという苦難の末、死を前にして自身の欠点に気付き、探し求めていた「天国の衣」はもともと身に着けていたことを知るという"人間の魂の成長"を描いた大作。それまで喜歌劇で注目されていたヴォルフ=フェラーリ初のロマンティックな作品であったためか、聴衆の反応と批評家の評価はまちまちで、舞台が大成功を収めることはなく、そのまま忘れられてしまいましたが、1995年、忘れられた作品の再発見に定評のあるハーゲン歌劇場が《天国の衣》を再演。大きな注目を集めました。この録音は再演の翌年、当時ドイツで活躍していた歌手たちを起用して実現したものです。
(ナクソス・ジャパン)

ヨハネス・ブラームス(1833-1897): 歌曲全集 第2集
アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)、エスター・ヴァレンティン=フィーグト(メゾ・ソプラノ)、キーラン・カレル(テノール)、コンスタンティン・インゲンパス(バリトン)、ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)

シューベルト、シューマンの伝統に連なる、19世紀のドイツにおけるリート(歌曲)発展の立役者の一人がブラームスです。彼は生涯を通じて約300作にも及ぶ歌曲を作るとともに、ドイツ民謡を元にした歌曲も多く遺しています。このアルバムに収録されたのは、後者の代表作の一つ「49のドイツ民謡集」第1集-第5集の35曲です。ドイツの言語学者アントン・ヴィルヘルム・ズッカルマリオとアンドレアス・クレッチュマーが編纂した「ドイツ民謡集」に収められた旋律を元に、ブラームスが見事なピアノ伴奏を付け、愛や嘆き、ユーモア、悲しみなどのテーマ毎に分けられたこの曲集は、どれも素朴な旋律を持ちながら、時には親密に、時には緊迫した情景が描かれた曲ばかり。ブラームスが愛したドイツ民謡が持つ豊かな世界がお楽しみいただけます。アルバムでは4人の歌手たちが分担して、それぞれが曲に寄り添った歌唱を聴かせます。ピアノ伴奏のウルリヒ・アイゼンロールは素晴らしい演奏で歌手たちをサポートするとともに、ブックレット(英語)に詳細な解説を書いています。
(ナクソス・ジャパン)

2022年11月第2回発売タイトルはこちら>>>

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年11月02日 00:00