プランディ&ギスリエーリ合唱団、ギスリエーリ合奏団による『若きモーツァルトとミラノでの出会い』~モテット、詩篇曲、マニフィカト
[Outhere Music 公式チャンネルより]
天才を魅了したイタリア芸術の粋、同国最前線の古楽解釈で
オペラの本場イタリアを10代の頃から何度か訪れ、本格的な声楽作法を血肉としていったモーツァルト。そこで当時、水の都ヴェネツィアやカトリックの総本山ローマ、南のナポリと並んで見過ごせない音楽拠点になっていたのが、オーストリアのハプスブルク皇室が支配者だったミラノでした。
イタリア古楽シーン最前線をゆくギスリエーリ合奏団は今回、中世以来の独特な聖歌の伝統もあるこの古都に注目。徹底した音楽研究と豊かな音楽性を通じて、18世紀中盤から後半にかけ同地で活躍した作曲家たちの優れた教会音楽作品を集め、モーツァルトが同地で作曲・披露した有名な独唱モテットK. 165と組み合わせたアルバムを制作しました。
アルバム冒頭と末尾を飾るのは、天才少年がロンドンで出会い刺激を受けた大バッハ末男ヨハン・クリスティアンのミラノ時代の2傑作(「マニフィカト」では気鋭の男声ソプラノ歌手フェデリーコ・フィオリオが、圧巻のソロで18世紀のカストラート歌唱を彷彿させます)。古楽器演奏シーンで着々と存在感を高めているソプラノのロビン・ヨハンセンが聴かせる晴朗なモーァルト作品もさることながら、キエーザやフィオリーニら今では知名度の低い作曲家たちの秘曲も聴き応えがあります。
古典派前夜のイタリアに花開いたオペラさながらの歌心あふれる傑作群を、驚くべき名唱で聴かせてくれる本格派の18世紀流解釈です。
(ナクソス・ジャパン)
『若きモーツァルトとミラノでの出会い』 ~モテット、詩篇曲、マニフィカト
【曲目】
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):
1-9. 詩篇109番「主は言われた(ディクシット・ドミヌス)」 W E15
~独唱、4声合唱と管弦楽のための *
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
10. 奉献唱「憐れんでください、主よ」K. 222
~4声合唱、弦楽と通奏低音のための
11-14. モテット「喜び踊れ、汝幸いなる魂よ(エクスルターテ・ユビラーテ)」 K. 165
~独唱と管弦楽のための
ジョヴァンニ・アンドレア・フィオリーニ(1715/16-1778):
15. モテット「おお、聖なる饗宴」 ~無伴奏4声合唱のための *
メルキオッレ・キエーザ(1740以前?-1799以降):
16-19. モテット「雷鳴轟く天をもって」 ~独唱と管弦楽のための *
アンブロジオ聖歌
20. アンティフォナ「わたしの霊は神に歓喜し」 ~無伴奏合唱のための
J. C. バッハ:
21-25. マリアの讃歌「わたしの魂は主を崇め(マニフィカト)」 W E22
~独唱、4声合唱と管弦楽のための
*=世界初録音
【演奏】
ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)…8、11-14
カルロ・ヴィストーリ(アルト=カウンターテナー)…4、16-19
ギスリエーリ合唱団
独唱…上記ソリストが参加しない曲中のソロ
フェデリーコ・フィオリオ(男声ソプラノ)
マヒミリアーノ・バニョス(アルト=カウンターテナー)
ラファエーレ・ジョルダーニ(テノール)
アレッサンドロ・ラヴァジオ(バス)
ギスリエーリ合奏団(古楽器使用)
コンサートマスター: マルコ・ビアンキ(ヴァイオリン)
ジュリオ・プランディ(指揮)
スコラ・グレゴリアーナ・ギスリエーリ…20
レナート・カデル(指揮)
【録音】
2022年3月13-16日
グスタフ・マーラー・ホール(エウレジオ文化センター )、ドッビアーコ(イタリア北東部ボルツァーノ県)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年12月20日 00:00