2019年モーツァルト週間ライヴ!アロンドラ・デ・ラ・パーラ&カメラータ・ザルツブルク~モーツァルト:歌劇“エジプト王タモス”
2019年モーツァルト週間ライヴ
カルルス・パドリッサ演出によるモーツァルトの知られざるオペラ《エジプト王タモス》
2019年のモーツァルト週間にフェルゼンライトシューレで上演された、カタルーニャの演劇グループ「ラ・フラ・デルス・バウス」の創設メンバーであるカルルス・パドリッサ演出によるモーツァルトの知られざるオペラ《エジプト王タモス》。
詩人のトビアス・フィリップ・ゲブラー(1726-1786)による作品の付随音楽(2つの合唱と5つの幕間音楽)として1773年に作曲。その後、1779年にベーム劇団による上演の際に新たに書き直しされたのが現在のかたちです。フリーメーソンでもあったゲブラーは、枢秘顧問官でありボヘミア宮廷宮内庁副長官の地位にあった人物。ゲブラーは、はじめ楽士ザットラーに作曲を依頼したものの満足いかず、モーツァルトに新たに依頼したといいます。エジプトの神殿を舞台にした戯曲は《魔笛》の題材と共通しており、フランスの神父ジャン・テラッソンの小説『セトス』に着想を得た壮大なドラマとなっています。
今回カルルス・パドリッサは、《エジプト王タモス》に《魔笛》と《ツァイーデ》のアリアを加えた興味深い構成で上演しています。目を引く特殊な舞台効果と不気味な照明は未来的な雰囲気に没入させ、電子音や電話の音そして合唱を組み合わせたアルゴリズム作曲がライトモチーフのように繰り返されます。さらにアントナン・アルトーの詩を舞台上に投影するなど、文学との融合によって作品に新たな生命を吹き込みます。劇中、タモスはこう言います。「自然は進化し、芸術はそれを進展させ、詩はそれを歌い、音楽はその物語を書き記す。それは人間にもある変異と同じなのだ!」本作《T.H.A.M.O.S.》は、この言葉を見事に表現していると言って良いでしょう。
メキシコ出身の指揮者アロンドラ・デ・ラ・パーラとカメラータ・ザルツブルクの完璧な演奏。エジプト王メネスを演じたのは、現代最高峰のバス歌手の呼び声高いドイツのスター歌手ルネ・パーペ、タルジス役にはエジプト出身の注目のソプラノ歌手ファトマ・サイード、タイ出身のテノール歌手ナッタポン・タマチといった世界各地の一流の音楽家たちが集結。多様な文化的背景を持つ演者たちにより、音楽、ダンス、文学を融合させた全く新しい舞台が完成しました。
(キングインターナショナル)
画面:16:9,1080i
High Resolution
字幕:ドイツ語、英語、韓国語、日本語
101 分
[日本語帯・解説付き]
画面:16:9,1080i
High Resolution
字幕:ドイツ語、英語、韓国語、日本語
101 分
『ザルツブルク・モーツァルト週間2019~モーツァルト:《エジプト王タモス》』
【曲目】
モーツァルト:英雄劇《エジプト王タモス》
~《魔笛》《ツァイーデ》のアリアを加えたカルルス・パドリッサ版
【出演】
ルネ・パーペ(エジプト王メネス)
ファトマ・サイード(タルジス)
ナッタポン・タマチ(タモス)
ジルケ・レトハンマー(ミリス)
バスティアン・トーマス・ケール(司祭)
カメラータ・ザルツブルク
ザルツブルク・バッハ合唱団
アロンドラ・デ・ラ・パーラ(指揮)
演出:カルルス・パドリッサ(ラ・フラ・デルス・バウス)
舞台:ローラント・オルベーター
衣装:チュ・ウロズ
照明:フラン・アルー
映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ
【収録】
2019年1月、フェルゼンライトシューレ、モーツァルト週間、ザルツブルク(ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2022年12月23日 00:00