全曲盤新録音!クリストフ・ルセ&レ・タラン・リリク~リュリ:アシとガラテー(2枚組)
リュリ最後のオペラ『アシとガラテー』
ルセとレ・タラン・リリク、そして最前線で活躍する歌唱陣たちによる
久々の全曲盤にして超強力盤の登場!
リュリ最後のオペラ「アシスとガラテー」。リュリとしては13年ぶりのパストラル(悲劇でない)作品で、初演当時から賛否両論を巻き起こしながらも何度も上演が重ねられた傑作です。30年ほど前にミンコフスキが全曲録音して以来、久々の全曲録音の登場となりました。
演奏陣は、フランス・バロックの要、クリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリク、そして歌唱陣も今最前線で活躍する歌手が顔をそろえた超強力盤。海の妖精ガラテアと羊飼いアシスとの恋、そして嫉妬深い、ポリフェームの暴力を描いたドラマティックな物語にリュリがつけた音楽は、どの瞬間を切り取っても美しく心揺さぶられる瞬間の連続。美しい旋律、器楽作品の繊細さなど、作品の魅力をルセがこれ以上ないかたちで引き出しています。
『アシとガラテー』は、アネ城での祝祭のために書かれました。悲劇の形式をとっていないのもそのためで、リュリとしては13 年ぶりの、悲劇のスタイルから離れたかたちの作品となります。物語は、海の妖精ガラテアと羊飼いアシスとの恋が、嫉妬深いポリフェームの暴力に脅かされながらも実っていく様子が描かれています。台本は、長年タッグを組んでいたキノーが健康上の理由で仕事ができなかったため、コメディ=フランセーズで大変な評判を呼んでいたジャン・ガルベール・ド・カンピストロンが担当しました。アネ城で城の構造をうまく使いながら行われた初演は大成功で、13日までにほぼ毎晩行われました。
(キングインターナショナル)
【曲目】
ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687):『アシとガラテー(アシスとガラテア)』 LWV 73
プロローグと3 つの幕から成る英雄的パストラル
台本:ジャン・ガルベール・ド・カンピストロン
初演:1686年9月6日、アネ城(フランス)
【演奏】
[プロローグ]
アンブロワジーヌ・ブレ:ディアーヌ
ベネディクト・トーラン:ラバンダンス(豊かさ)
ロベール・ゲッチェル:コモス
シリル・オヴィティ:アポロン
デボラ・カシェ:森の妖精
フィリップ・エステフ:森の精霊
[パストラル]
シリル・オヴィティ:アシ(アシス)
アンブロワジーヌ・ブレ:ガラテー
エドウィン・クロスリー=メルセル:ポリフェーム
デボラ・カシェ:アマント、ナイアス
ベネディト・トーラン:シッラ、ナイアス
ロベール・ゲッチェル:テレーム
エンゲラン・ド・イス:ティルシス、ジュノンの従者
フィリップ・エステフ:ネプチューン
クリストフ・ルセ(指揮)
レ・タラン・リリク
【録音】
2021年7月16-18日、ジャン=バティスト・リュリ音楽院、プトー(フランス)
<あらすじ>
《プロローグ》
アネ城に集まったディアーヌや豊かさの神ラバンダンス、祝祭の神コモスらが、アネ城をたたえ、これから始まる物語を予告する。
《パストラル》
第1幕
舞台はシチリア島。羊飼いのアシスは美しい海の精ガラテアに恋をしている。羊飼いたちが美しい歌をうたっていると、嫉妬深い巨人ポリフェームが突如海から現れ、羊飼いたちは逃げる。ガラテアが一人いるのを見つけたポリフェームは彼女に言いより、ガラテアはポリフェームを怒らせると面倒が起きることを知っていたのでポリフェームに従うそぶりを見せる。
第2幕
アシスはガラテアがポリフェームに気を使っていることを咎めるが、ガラテアはアシスの思いを受け入れ、アシスと神殿で結婚することを承諾する。そこに再びポリフェームが登場すると、ガラテアは彼を怒らせないために、もし自分を手にいれたかったら父であるネレウスの承諾を得なければならないという。そしてふたりはネレウスのもとに向かう。
第3幕
神殿では既に、アシスとガラテアの結婚式の準備が進められていた。だまされていたと気づいたポリフェームは怒りをあらわにし、アシスを岩で殺害する。ガラテアはアシスの亡骸を見て絶望し、ネプチューンに助けを求める。ネプチューンのおかげでアシスは川に生まれ変わり、ガラテアと結ばれることとなる。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年01月18日 00:00