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ハリー・ビケット&イングリッシュ・コンサートによるヘンデル:歌劇“セルセ”(3枚組)

イングリッシュ・コンサート

本場英国の最前線から、エミリー・ダンジェロが歌う「オンブラ・マイ・フ」に始まる痛快名演!

1738年4月15日、かつてはロンドン興行界を席巻したものの、当時は苦境に立たされていたヘンデルが披露したオペラ《セルセ》は、真面目な筋に滑稽な場面が挿入されるなど当時の英国人たちには理解しにくい内容で、初演は手ひどい失敗に終わりました。しかしその約2世紀後、1924年に蘇演された折から熱狂と共に迎えられるようになり、全曲録音も折々リリースされています。
意外なことに本場英国での古楽器録音は少なく、このたび大本命ともいえるハリー・ビケット指揮イングリッシュ・コンサートによる新録音が登場。
初演時にカストラートのカッファレッリが演じた表題役には女声を充てていますが、演じるのはなんとDeutsche Grammophonからのユニークなソロ・アルバムで注目されたエミリー・ダンジェロ!冒頭の「懐かしき木蔭(オンブラ・マイ・フ)」から強い求心力で音楽に引き込まれます。全体の劇的起伏を捉えながら精妙・丁寧にドラマを紡いでゆくビケットの解釈は流石というほかなく、3枚組のそこかしこに聴きどころが満載!
ルーシー・クロウやポーラ・マリヒーら他にも個性派・実力派が揃うソリストたちの鮮やかな歌唱を、新世代プレイヤー続々の古楽器オーケストラが熱をはらんだ気品ある演奏で支えます(通奏低音のテオルボ2挺が良い味わい)。
20世紀末以来の英国古楽器演奏のスタイルに馴染んだ耳にも、また新時代のバロック・オペラ演奏の刺激を愛する耳にも魅力的に響く新録音と言ってよいでしょう。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):《セルセ》HWV 40 ~全3幕の歌劇(全曲)

台本: ニコロ・ミナート(1627?-1698)原作
シルヴィオ・スタンピーリャ(1664-1725)編の台本に基づく改変版

【演奏】
セルセ…エミリー・ダンジェロ(メゾ・ソプラノ)
アルサメーネ…ポーラ・マリヒー(メゾ・ソプラノ)
アマストレ…ダニエラ・マック(メゾ・ソプラノ)
ロミルダ…ルーシー・クロウ(ソプラノ)
アタランタ…メアリー・ベヴァン(ソプラノ)
アリオダーテ…ニール・デイヴィス(バス・バリトン)
エルヴィーロ…ウィリアム・デイズリー(バリトン)

イングリッシュ・コンサート(合唱&古楽器オーケストラ)
編成: 混声四部合唱各2、ヴァイオリン5/5、ヴィオラ3、チェロ3、コントラバス1、オーボエ&リコーダー各2、バスーン2、ホルン2、トランペット1、テオルボ2、チェンバロ2

ハリー・ビケット(チェンバロ、指揮)

【録音】
2022年5月10-16日、イースト・フィンチリー・オール・セインツ教会(ロンドン東部)

収録時間: 172分

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年05月10日 00:00