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リヤ・ペトロワによるウォルトン:ヴァイオリン協奏曲、レスピーギ:ヴァイオリン・ソナタ

リヤ・ペトロワ

大規模なスケールで描かれるウォルトン
美しい旋律に酔うレスピーギ

2016年のカール・ニールセン・コンクールで優勝し一躍世界の注目を集めたペトロワ。最新盤となる本盤は、[Momentum(運動量、推進力、勢い)]シリーズの第1弾。ウォルトンの協奏曲とレスピーギのソナタを収録。ウォルトンの協奏曲は1938年、続編に収録のコルンゴルトは1945年という、激動の時代に作曲され、どちらもハイフェッツによって初演されました。今回収録のウォルトンとレスピーギのソナタはどちらもロ短調、さらにウォルトン作品にはイタリアを意識した楽章が含まれるといった共通点があります。

ウォルトンのヴァイオリン協奏曲は美しく抒情的に歌うヴァイオリンと、ゆらぎが美しいハーモニーの管弦楽のアンサンブルで始まります。第2楽章は「アッラ・ナポリターナ」でタランテラ風の超絶技巧な楽章。カラフルで活気に満ちたヴィヴァーチェの終楽章でのヴァイオリンとオケの丁々発止のやりとりも聴きものです。

レスピーギのソナタは非常にオペラティックで、ピアノがフル・オーケストラのように奏でる上で、ヴァイオリンが何か実際に歌詞のある歌を歌っているような旋律を奏でます。

ペトロワの次の新譜は2024年リリース予定の[Momentun 2]、コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲とR.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタが予定されています。指揮と管弦楽はウォードとロイヤル・フィル、ピアノはアレクサンドル・カントロフです。
(キングインターナショナル)

【曲目】
ウォルトン(1902-1983):ヴァイオリン協奏曲(ロ短調)(1938年)
レスピーギ(1879-1936):ヴァイオリン・ソナタ(ロ短調)(1917年)

【演奏】
リヤ・ペトロワ(ヴァイオリン/Helios、1735年カルロ・ベルゴンツィ製)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ダンカン・ウォード(指揮)
アダム・ラルーム(ピアノ)

【録音】
[ウォルトン] 2022年9月5日、ロンドン
[レスピーギ] 2023年1月28-29日

<リヤ・ペトロワ(ヴァイオリン)>
リヤ・ペトロワはブルガリアの音楽家の家庭に生まれ、ブリュッセルのエリザベート王妃音楽院でオーギュスタン・デュメイ、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でアンティエ・ヴァイトハース、ローザンヌの音楽院でルノー・カピュソンに師事。2016年カール・ニールセン国際コンクールに優勝し、一躍世界の注目を集めた。2022年、友人のアレクサンドル・カントロフ、オーレリアン・パスカルらとニームの音楽祭を設立、ジョイント・プロデューサーを務めている。使用楽器は、ストラディヴァリの弟子カルロ・ベルゴンツィが1735年にクレモナで製作した「Helios」を、プライヴェート・スポンサーから貸与されている。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年06月07日 00:00