アンドレアス・シュタイアー『メディテーション ~チェンバロによる瞑想』~17世紀鍵盤音楽を中心に、自作も収録!
[Alpha Classics 公式チャンネルより]
現代に息づくバロック的瞑想。自作含む名匠シュタイアーの精緻な音楽世界
ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレアス・シュタイアー。
今回ALPHAから初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け継いだバッハと自作曲(!)を加え、「瞑想」と題した精妙なプログラムを組み上げました。
シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くには定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌「パンジェ・リングァ」)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いられており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。
アンクランゲ(こだま、余韻などの意味がある)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼとの対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。
アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。
シュタイアーは今後もALPHAより数枚のアルバム・リリースを予定しています。
(ナクソス・ジャパン)
『メディテーション ~チェンバロによる瞑想』
【曲目】
1. ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):
前奏曲とフーガ ホ長調(『音楽のアリアドネ』〔1702〕より)
2. ヨハン・ヨーゼフ・フックス(1660頃-1741):
フーガ(『パルナスス山への階梯』〔1725〕より)
3. フィッシャー: 前奏曲とフーガ 嬰ハ短調(『音楽のアリアドネ』より)
4. ルイ・クープラン(1626頃-1661): パヴァーヌ 嬰ヘ短調(1661?)
5. フィッシャー: 前奏曲とフーガ ニ長調(『音楽のアリアドネ』より)
6. ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー(1616-1667): リチェルカール第4番(1658頃)
7. フィッシャー: 前奏曲とフーガ イ長調(『音楽のアリアドネ』より)
8. フローベルガー: Méditation sur ma mort future 来たるべき自らの死についての瞑想
9. フローベルガー: ファンタジア 第2番(1649)
10-15, アンドレアス・シュタイアー(1955-):
Anklänge アンクランゲ ~チェンバロのための6つの小品(2020)
10. I. Tempo flessibile
11. II. Largo
12. III. Con forza
13. IV. Un poco più lento del Preludio BWV 878/1
14. V. Sempre legatissimo
15. VI. Esitando
16-17. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
前奏曲とフーガ ホ長調 BWV 878(『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』〔1738-39?〕より)
【演奏】
アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)
【録音】
2022年10月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
収録時間: 67分
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年12月21日 00:00