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Naxos~2024年2月第2回発売新譜情報(5タイトル)

ウクライナのヴァイオリン・ソナタ集

今回はゴラン・フィリペツが弾くバルトーク作品集、ウクライナの3人の作曲家のヴァイオリン・ソナタ集、18世紀から19世紀にかけてミュンヘンで活躍したボーラー兄弟の協奏曲など、世界初録音を含むCD5タイトルがリリースされます。

ベーラ・バルトーク(1881-1945):ピアノ作品集 第9集 - ピアノ・ソナタ/ピアノ・メソード 他
ゴラン・フィリペツ(ピアノ)

NAXOSの人気シリーズ、バルトークのピアノ作品集。この第9集にはリスト作品の名演で名高いゴラン・フィリペツの演奏で2つの重要な作品を収録。ピアノ・ソナタ Op.19は17歳のバルトークがブダペストに留学する前に書いたもので、公に発表されることのなかった作品。長い間失われていたとされましたが、フィリペツが自筆譜をもとに作曲家の意図を反映し修正や調整を行い、演奏会用ヴァージョンを作成して今回録音に至りました。ブラームスを思わせる後期ロマン派の雰囲気をたたえた曲調ですが、若いバルトークの意欲も感じさせる力作です。他の初期作品も珍しいものです。『ピアノ・メソード』は、バルトークが、ブダペスト音楽院のピアノ科の教授を務めたレショフスキー(1887-1967)と協力して学生教育用に書き上げた教材集。1913年に音楽学者アンタル・モルナールが「初心者向けながら生き生きとしており、魂を揺さぶり心を動かす作品」と絶賛したこの曲集には、2人の作品のほかに、チェルニーら他の作曲家の作品も含まれています。このアルバムにはバルトークの手による48曲を収録。技術的には容易であるものの、どの曲も洗練されており、彼のピアノ教育のアイデアを知る良い機会となっています。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音
ウクライナのヴァイオリン・ソナタ集
ソロミヤ・イヴァヒフ(ヴァイオリン)、スティーヴン・ベック(ピアノ)

ウクライナの3人の作曲家によるヴァイオリン・ソナタ集。サンクトペテルブルクに生まれ、後半生をウクライナで過ごしたコセンコのソナタは1927年の作品。2楽章で構成されており、刻々と変化する曲想が魅力的な第1楽章に、美しい緩徐楽章が続きます。スコリクはリヴィウ生まれ。1988年にウクライナ作曲家連盟のリヴィウ支部の会長に就任し、2011年にキーウ国立歌劇場の芸術監督に就任するなど、ウクライナの音楽文化の発展に寄与しました。このソナタ第2番にはベートーヴェンを暗示する旋律があるとともに、時にはプロコフィエフやガーシュウイン、ジャズの影響も感じさせるさまざまなイディオムが組み込まれています。ハルキウ生まれのボルトキエヴィチのト短調のヴァイオリン・ソナタは、彼の室内楽作品の中でも、音楽言語が最も鮮やか、かつ直接的に伝わる作品として際立っています。賑やかで快活な終楽章にはシンコペーションの効いた民族音楽の引用も聞かれます。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
アントワーヌ・ボーラー(1783-1852)&マックス・ボーラー(1785-1867):ヴァイオリンとチェロのための協奏曲集
フリーデマン・アイヒホルン(ヴァイオリン)、アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)、ニコラ・パスケ(指揮)イエナ・フィルハーモニー管弦楽団

マンハイム宮廷のトランペット奏者を務めるとともにコントラバスの名手としても知られたカスパール・ボーラーを父に持つ、アントワーヌとマックス。兄アントワーヌはクロイツァーにヴァイオリンを学び、後にミュンヘン宮廷管弦楽団で演奏、パガニーニから「24のカプリース」の中の1曲を献呈されるほどの名手であり、同時にダンツィらから作曲も学びました。弟マックスはチェリストとして活躍、同じくミュンヘンの宮廷管弦楽団に加わりましたが、兄ほどの名声を得ることはなかったようです。
彼らは共同でいくつかの作品を作曲し「大軍隊交響曲」を含む傑作を生み出しました。これらの作品は大胆な技巧と印象的なテーマを特徴としています。アントワーヌのヴァイオリン協奏曲ホ短調は、パガニーニを思わせる高度な技術を必要とする作品。マックスのチェロ協奏曲第1番はバイエルン王に献呈された曲。フルート、オーボエ2本、ファゴット2本、 2本のホルンとティンパニ、弦楽器という小さな編成の管弦楽伴奏を持ち、ダブル・ストップが多用されるなど、19世紀初頭にチェロの演奏技法がどれほど急速に進化したかがうかがえます。ドイツのヴァイオリニスト、フリーデマン・アイヒホルンと、同じくドイツ出身のチェリスト、アレクサンダー・ヒュルスホフが知られざる作品の魅力を紹介します。
(ナクソス・ジャパン)

ヨハネス・ブラームス(1833-1897):歌曲全集 第5集
アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)、キーラン・カレル(テノール)、ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)

NAXOSのブラームス歌曲全集シリーズ。第5集には円熟期に書かれた5つの歌曲集と、A.W.シュレーゲルがドイツ語に翻訳したシェイクスピアの「ハムレット」からの詩にブラームスが旋律をつけた「5つのオフェーリアの歌」を収録。5つの歌曲集はどれも名作揃いで、とりわけOp.71には人気の高い「Minnelied 愛の歌」が含まれています。過去、現在、未来を主題にしたOp.70の歌曲、そして民謡素材が効果的に用いられたOp. 95とOp. 97、愛をテーマにしたOp.107とどれもブラームス独自の旋律美にあふれています。第4集と同じく、クリストフ・プレガルディエンに師事したテノールのカレルと、オペラ、コンサートの両面で活躍するソプラノ、ヴンダーリンの演奏で。
(ナクソス・ジャパン)

世界初録音
ルクセンブルクの現代音楽 第3集~グレーテン/ヴァルツィング/ハンメス/コンツ:管弦楽作品集
クリストフ・ケーニヒ(指揮)ソリステス・ヨーロピアンズ・ルクセンブルグ、ほか

ルクセンブルクの現代音楽を紹介するシリーズ。第1集(8.579059)は『ファンファーレ』によって「傑出したディスク」と称賛され、第2集(8.579116)ではマルコ・ピュッツの音楽が紹介されています。
“Solistes Européens”から委嘱されたコンチェルティーノでは、自身がトランペットを吹き、作品の魅力を存分に伝えています。バロックの協奏曲が始まるかと思わせてジャズ風の曲調に移っていくところがなんとも心憎い作品です。「ブーブー」は彼の息子の誕生を機会に書かれた曲。幼子をめぐる喜び、驚き、他の感情が描かれています。「Tuna Melt」と「West End Avenue」も彼の思い入れの強い作品です。他には同じく“Solistes Européens”のために書かれたグレーデンの「アップスイング」、ヴァルツィングの「Princesses Don't Grow Old 王女は年をとらない」、ヴァージニア・ウルフの「The Waves」にインスパイアされたカトリン・コッツの「The Waves」や、ギリシャ神話から発想を得たダルテヴェルの「新しいアンティゴネ」など興味深い作品が並びます。
(ナクソス・ジャパン)

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カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年01月16日 00:00