Naxos~2024年5月第2回発売新譜情報(5タイトル)
[Naxos Music 公式チャンネルより]
今回はデュオ夢野が演奏する、ダロン・アリック・ハーゲン作曲の音楽物語「平家物語」に、リスト:ピアノ曲全集 第62集となる宗教作品編曲集、ルーカス・フォスの交響曲第1番を含む作品集、ルーセルのヴァイオリン・ソナタと弦楽三重奏曲、ロッシーニの歌劇《アルミーダ》の、世界初録音を含むCD5タイトルがリリースされます。
世界初録音
ダロン・アリック・ハーゲン(1961-):平家組曲
デュオ夢乃[木村伶香能(歌…1-4、6、7、9-12/箏)、玉木光(歌…6、7、9-12/チェロ)]
アメリカの現代作曲家ダロン・アリック・ハーゲンが『平家物語』を基に描いた音楽物語。日本の箏とチェロの二重奏に、地声によるヴォーカルも加わり、幻想的な平家絵巻が描かれています。更に、最終章ではエレクトロニクス・アコースティックも重なり、浄土の世界へと誘います。デュオ夢乃はニューヨークと日本を拠点に邦楽とクラシックの伝統に根ざしつつ新しい室内楽を開拓しており、これまでに一柳慧、ダロン・ハーゲンなど国際的に活躍する現代作曲家に新作を委嘱。ニューヨークの音楽シーンで活躍する作曲家の新作初演にも多く携わり、その演奏はニューヨークタイムズ、ニューヨーク・クラシカル・レビュー等において高い評価を得ています。ブックレットの解説は英語のみですが、日本語解説と歌詞はインレイ面記載のアドレスにアップロードされて読むことができます。
(ナクソス・ジャパン)
フランツ・リスト(1811-1886):ピアノ曲全集 第62集 宗教作品編曲集
マーティン・カズン(ピアノ)
若い頃には超絶技巧ピアニストとして名を馳せたフランツ・リスト。そんな彼が1865年に僧籍に入ったことには多くの人が衝撃をうけました。しかし、それまで女性関係や家族関係、芸術的な確執など多くの問題に悩まされていた彼が宗教的な世界に救いを求めたことは、とりわけ不思議なことではありませんでした。この頃には「詩的で宗教的な調べ」などの内省的な曲集が書かれていますが、更に年を重ねると一層精神的な深みを追求した作品が多く書かれるようになります。このアルバムに収録されたのは、ロッシーニのトランスクリプションを除き全て晩年の作品。和声はシンプルになり、時に粗削りともいえるようなゴツゴツとした旋律も現れます。リストが最期に求めた魂の平穏の昇華とも言える珠玉の曲集です。
(ナクソス・ジャパン)
ルーカス・フォス(1922-2009):交響曲第1番/ルネッサンス協奏曲 他
ジョアン・ファレッタ(指揮)バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団、エイミー・ポーター(フルート)、ニッキ・チューイ(ヴァイオリン)
ベルリン生まれのフォスは地元で初期の音楽教育を受け、1933年パリに留学。その後、1937年にアメリカにわたりフィラデルフィアのカーティス音楽学校に入学しフリッツ・ライナーから指揮法を学ぶとともに、イェール大学ではパウル・ヒンデミットから作曲を学んでいます。彼の作品には様々な作曲スタイルが混在しますが、1940年代の3作品は新古典派的なスタイルで書かれており、自身の言葉である「未来に大きく足を踏み入れるには、過去に大きく足を踏み入れなければならない」を具現化したものといえるでしょう。とりわけ交響曲第1番は抒情的かつ田園的な雰囲気の中に、微妙にジャズの影響が感じられるユニークな作品です。「オード」は第二次世界大戦中に失われた命への追悼曲。「3つのアメリカの小品」はヴァイオリンとピアノのために書かれましたが、後に管弦楽伴奏に編曲された作品。コープランド風の親しみやすい雰囲気に満ちています。1985年の「ルネッサンス協奏曲」はフォスが“世紀を超えた握手”と呼んだ曲。ラモーやモンテヴェルディ作品を借用しながらも、巧みな転調を採り入れたモダンな曲調が魅力的です。表現力豊かなジョアン・ファレッタの指揮でお聴きください。
(ナクソス・ジャパン)
アルベール・ルーセル(1869-1937):ヴァイオリン・ソナタ第1番、第2番/弦楽三重奏曲
デイヴィッド・ボウリン(ヴァイオリン)、トニー・チョー(ピアノ)、ほか
フランスの作曲家アルベール・ルーセルは交響曲や『くもの饗宴』などのバレエ作品で知られていますが、あまり耳にすることはないとは言え見事な室内楽作品も書いています。ルーセルは青年時代のおよそ5年間を海軍に従事、退役した後に本格的に音楽を学び1902年に作曲家としてデビュー。1890年代の作品をほとんど破棄し、デビュー以降の作品をカタログ化したため、すでに書かれていたヴァイオリン・ソナタは破棄され、このアルバムに収録された1907-08年のソナタが第1番となりました。ロマンティックな楽想を持つ美しい作品です。第2番のソナタは1924年の作品。無調に近いものの少しだけ東洋的な響きを纏った15分ほどのコンパクトな作品です。最後の弦楽三重奏曲は1937年、ルーセルの最後の完成作品。簡潔な形式の中に全体的な統一感が感じられ、各パートが複雑に絡み合いながら曲がすすみ最後は唐突に終わります。2003年ワシントン国際コンクールで優勝し、現在はオバーリン音楽院で教えるヴァイオリニスト、デイヴィッド・ボウリンを中心としたアンサンブルの演奏です。
(ナクソス・ジャパン)
ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868):歌劇《アルミーダ》全3幕(2枚組)
ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ(指揮)クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
晩年のロッシーニが滞在したことにちなんで毎年夏に開催される 「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭から、6人のテノール歌手を要する《リナルド》が登場。2022年のライヴです。
タッソの叙事詩『エルサレム解放』に登場する魔女アルミーダと十字軍の英雄リナルドの物語は、バロック時代以降数多くの作曲家が題材に用いましたが、ロッシーニもその一人。彼は1817年にこの歌劇を作曲、その前年に火災に遭ったナポリのサン・カルロ劇場の再開杮落としで初演が行われました。当時ロッシーニの恋人で後に妻となった歌姫イザベラ・コルブランが創唱した題名役には「D'amore al dolce impero=甘き愛の帝国では」などのコロラトゥーラの難曲があり、また6人ものテノール歌手を必要とするため上演困難な作品としても知られていますが、この公演は「まるで魔法のようなキャスティング」と評されるほどの高水準な出来となり、題名役のルート・イニェスタのコロラトゥーラと、リナルド役のミケーレ・アンジェリーニの輝かし い高音も高く評価されました。ホセ=ミゲル・ペレス =シエーラはジャンルイジ・ジェルメッティに師事、アルベルト・ゼッダのアシスタントを務めていた指揮者で、NAXOSレーベルのロッシーニ・オペラの録音は高い評価を得ています。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年04月16日 00:00