バラインスキー&デリアン四重奏団『Im wachen Traume』~シューマン:女の愛と生涯(ライマンによる弦楽四重奏伴奏版)
現代作曲家の作品に注目する四重奏団による国際的ソプラノ歌手との新編曲集
「デリアン・クァルテット」のニュー・アルバム『Im wachen Traume』が「ECM New Series」から発売されます。タイトルの「Im wachen Traume」はシューマンの歌曲集『女の愛と生涯』の最初の曲の歌詞から名付けられました。プログラムはアリベルト・ライマンによるソプラノと弦楽四重奏のための新編曲の『女の愛と生涯』とルネサンス期の作曲家ウィリアム・バードとバロック期の作曲家ヘンリー・パーセルの音楽を組み合わせたものです。ほとんどの曲が世界初録音となっています。シューマンの歌曲集をイギリス初期のレパートリーが挟むように配置されています。クァルテットのヴァイオリニスト、Andreas Moschoの言うように、「至福の瞬間から物事の終わりまでの音楽の時間を特徴づける見事な調和に」置かれています。ソプラノ歌手クラウディア・バラインスキーはライマンの音楽の第一人者として知られ、このプログラム全体を通して、特にシューマンの歌曲集で印象的な存在感を示し、テキストの感情表現に信念と鋭い感覚を持って音楽を届けています。バードとパーセルの作品の大部分はイタリアの作曲家ステファノ・ピエリーニによる編曲です。
「デリアン・クァルテット」は2007年の結成以来、広く国際的な注目を集め、ヨーロッパの主要な舞台や音楽祭で演奏し、クラシック界の様々な大物演奏家たちと共演しています。ドイツの日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』からは「素晴らしい音色と魅力的な構造の立体感」が称賛されました。シューマンやハイドンの演奏を含む以前の録音も評価され続け、賞にもノミネートされました。「デリアン・クァルテット」が特に注目していることの一つに現代作曲家の作品のレパートリーを広げることがあります。アルベルト・コッラ、ペル・アルネ・グロルヴィゲン、ガブリエル・イラーニ、クリスティアン・ヨスト、ウルハス・プルッキス、そしてこのアルバムのステファノ・ピエリーニとアリベルト・ライマンなど、彼らの多くはこのアンサンブルのために特別に音楽を書いています。
クラウディア・バラインスキーは故郷ベルリンの芸術大学でイングリッド・フィグール、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、そしてアリベルト・ライマンに師事し、幅広いレパートリーを持ち、同時代の最も多才な歌手の一人として国際的に評価されています。アリベルト・ライマンの『メリュジーヌ』のタイトルロールでデビューし、フランクフルト歌劇場で行われたアリベルト・ライマンの『メデア』のドイツ初演ではタイトルロールの傑出した演技でドイツ演劇賞「ファウスト」を受賞しました。
(ユニバーサル・ミュージック/IMS)
【曲目】
バード:
1) Sing Joyfully(S.ピエリーニによる弦楽四重奏編)
2) Jhon Come Kisse Me Now(S.ピエリーニによるソプラノ&弦楽四重奏編)
3) アヴェ・ヴェルム・コルプス(S.ピエリーニによる弦楽四重奏編)
4) Out of the Orient, Crystal Skies(S.ピエリーニによるソプラノ&弦楽四重奏編)
5) Lullaby, My Sweet Little Baby(S.ピエリーニによるソプラノ、バリトン&弦楽四重奏編)
6-13) シューマン:歌曲集『女の愛と生涯』Op.42(A.ライマンによるソプラノ&弦楽四重奏編)(第1曲:彼に会って以来/第2曲:彼は誰よりも素晴らしい人/第3曲:分からない、信じられない/第4曲:私の指の指輪よ/第5曲:手伝って、妹たち/第6曲:やさしい人、あなたは見つめる/第7曲:私の心に、私の胸に/第8曲:今、あなたは初めて私を悲しませる)
パーセル:
14) パヴァーヌZ.752(弦楽四重奏編)
15) 歌劇『ディドとエネアス』Z.626より「私が地中に横たえられた時」(S.ピエリーニによるソプラノ&弦楽四重奏編)
16) シャコンヌ ト短調Z.730(弦楽四重奏編)
17) わが祈りを聞きたまえ、主よZ.15(S.ピエリーニによるソプラノ、バリトン&弦楽六重奏編)
【演奏】
デリアン・クァルテット
クラウディア・バラインスキー(ソプラノ)(2,4,5-13,15,17)
ミハイル・ティモシェンコ(バリトン)(5,17)
マティアス・リンゲンフェルダー(ヴィオラ)(17)
アンドレアス・アーント(チェロ)(17)
【録音】
2021年10月24-27日、ドイツ、マリエンミュンスター修道院
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年05月24日 10:00