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「空腹で臨む」「食べ物は残さない」大人気ドラマ「孤独のグルメ」に隠された松重豊とスタッフの徹底したこだわり

2025年1月に公開された劇場版も大ヒット中の人気作「孤独のグルメ」。もともとは原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画が原作になっており、松重豊が主演を務める形で2012年から実写ドラマがスタートした。それまでは名脇役としての活躍が中心だった松重豊だが、意外なことに「孤独のグルメ」が初主演作品。松重豊が同作にかける思い、スタッフ達のこだわりには並々ならぬものがあった。

●作品作りで追及された「こだわり」の数々
シーズン1の放映から12年以上が経過している同作だが、人気が衰えることを知らない。2024年にも大晦日スペシャルが放送されるなど、年末にスペシャルドラマが放送されるのも恒例に。今やテレビ東京の看板ドラマとして不動の人気を誇っている証だろう。

同作の魅力は、なんといっても食事の際の松重豊の表情。主人公の井之頭五郎が本当に美味しそうに料理を食べる姿は観る人の食欲を刺激する。五郎を演じる松重豊は、撮影日の前日夜、当日の朝食、昼食を抜いた状態で撮影に臨んでいるそう。空腹状態で撮影に臨むことで、リアルな「至福の表情」が生まれるのだ。

松重豊だけではなく、撮影スタッフの徹底した「こだわり」も大きい。例えばスタッフ内では「食べ物は残さない」という決め事があり、ロケハンの際には本当に松重豊が1人で食べられる量なのかをスタッフが確認している。

また、同作の実写化にあたって原作の久住と交わした「原作に登場したお店を使わない」という約束がある。そのため同作に登場するお店は、スタッフが実際に訪問して新しく探しているそう。1話につき50~100件程度を回って撮影するお店を決定している。

そんなこだわりが詰まった「孤独のグルメ」の最新映画には、ガイドブック「『劇映画 孤独のグルメ』シナリオブック完全版」というものがある。松重豊が同作にかけた思いや監督の対談などが盛り込まれた内容だ。


例えばドラマ主演のオファーを受けた際に、松重豊が不安感しか抱かなかったこと、その後作品と関わる時間がかけがえのないものになったことなどが赤裸々に語られている。その他にも多くの裏話が記載されているので、「孤独のグルメ」のコアなファンだけでなく同作の入門者も楽しめるだろう。

出演者とスタッフ全員が持つこだわりが組み合わさることで、「孤独のグルメ」は単なるグルメドラマの枠にとどまらない作品となった。今後も唯一無二の作品として、多くの人々を魅了し続けていくに違いない。

タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年02月26日 19:40

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