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今夏公開決定、広瀬すず主演『遠い山なみの光』日本生まれ・イギリス育ちの小説家カズオ・イシグロと映画の深い関り

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広瀬すずが主演に抜擢され、今年の夏に公開を控えている映画『遠い山なみの光』。『ある男』で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む最多8部門に輝いた、石川慶が監督を務めている作品だ。同作はノーベル文学賞受賞作家であるカズオ・イシグロの長編小説デビュー作品が原作ということもあり、注目している人も多いのではないだろうか。

●日本生まれ・イギリス育ちの世界的ポジションの小説家

カズオ・イシグロはイギリスを代表する作家のひとりだ。もともとの生まれは長崎県だったが、海洋学者だった父親の都合で5歳の頃にイギリスへ移住することになり、成人後にはイギリス国籍を取得している。今回の「遠い山なみの光」は、自身の出生地である「長崎」、そして半生を過ごしてきた「イギリス」を舞台にした小説で、王立文学協会賞を受賞した作品でもある。

2017年にはノーベル文学賞を受賞し、小説家として世界的なポジションを築いているイシグロだが、実は以前から多くの作品が映画化されている。

2011年には、イギリス・アメリカ合作で「わたしを離さないで」が映画化されたほか、さらに遡り1994年には、英文学界最高峰のブッカー賞を受賞した作品「日の名残り」がアンソニー・ホプキンス主演で映画化されている。

さらに2023年には映画『生きる LIVING』の脚本を担当し、アカデミー賞の脚色賞にノミネートされるなど、イシグロ自身も映画との親和性が高い。なぜ小説家という枠を超え、脚本を担当することになったのか。実はイシグロは仕事の後に、“妻とゆったりとくつろぎながら映画を見るのが楽しみ”“私の仕事は小説を書くことですが、それと同時に映画ファンでもあります”と語っており、兼ねてから映画の世界に関わりたいと思っていたそう。

今夏公開予定の『遠い山なみの光』についてイシグロは、“歴史の悲しみを背負いながらも、その先へと進む力を持つ街 それが、私が心に抱き続ける長崎の姿です”と語っている。カズオ・イシグロのルーツも感じられる「遠い山なみの光」を読み、より深く映画の世界に没頭する準備をしてみてはいかがだろうか。

カズオ・イシグロ 著書ほか

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タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年04月11日 21:15

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