「濱田祐太郎のブラリモウドク」が「2025年日本民間放送連盟賞」テレビバラエティ部門で最優秀賞を受賞!盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の凄さとは?

2024年に放送された「濱田祐太郎のブラリモウドク」が、「2025年日本民間放送連盟賞」テレビバラエティ部門で最優秀賞を受賞した。さらに2025年5月には、濱田が吉本新喜劇で主演を務める舞台が上演され、その存在感はいまや全国区となっている。テレビでも舞台でも独特の立ち位置からユーモアを届け、多くの人々を笑わせてきた濱田。その凄さを紐解いていこう。
●視覚障害の経験を毒舌漫談に昇華する芸風
濱田は視覚障害の実経験や盲学校あるあるなどのネタを、ブラックジョークを交えて漫談するスタイルだ。「毒舌」と称される芸風で活躍するものの、その内容は決して人を不快にさせるものではない。
芸歴をたどれば、NSC入学前の2012年に「R-1ぐらんぷり」へ出場。準決勝まで勝ち進むほどの力を当時から持っていた。その後2017年に「NHK新人お笑い大賞」の決勝へ進出したり、2018年には「ABCお笑いグランプリ」でも決勝進出を果たしたりと、確かな実力を証明。そして2018年3月に「R-1ぐらんぷり」で優勝を果たし、一気にその名を広めている。
濱田は先天性緑内障を患い、生まれつき左目は見えない状況。成長とともに右目の視力も徐々に低下し、現在は「明るいか暗いかがわかる程度」だという。視覚に頼ることができない中でも、人を笑わせる感覚を磨き舞台に立ち続けている。
2024年には全4回放送の冠番組「濱田祐太郎のブラリモウドク」で、藤崎マーケットのトキと一緒に、ブラリ旅をしながらも濱田ならではの毒舌トークが炸裂。視覚に頼らない別の角度から日常を切り取り、笑いに変えるスタイルは大きな話題を呼んだ。
そして2025年には、吉本新喜劇の特別公演で「盲目のお蕎麦剣士が巻き起こす新喜劇」に主演として登場。見事な殺陣とアドリブ合戦で会場を沸かせ、拍手と笑いが止まらない時間となった。
その濱田が、自身のこれまでを率直に綴った初のエッセイが「迷ったら笑っといてください」である。盲目という境遇を悲観ではなく、ユーモアに変えて語る視点がいたるところに散りばめられている。舞台上の姿しか知らない者にとっては、新たな一面を知るきっかけとなり、すでにファンである者にとっては、より深く彼の魅力に触れられる一冊。ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
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掲載: 2025年10月24日 19:50

