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Naxos~2026年1月第2回発売新譜情報(5タイトル)

フィンランドのヴァイオリンと管弦楽のための作品集

CD(5タイトル)



■作品詳細

今回はフィンランドのヴァイオリンと管弦楽のための知られざる作品集に、アントン・ウルシュプルフのピアノ曲集、ブラジル音楽のパイオニアの一人エンリキ・アウヴィス・ジ・メスキータのピアノ曲集、レスピーギ:歌劇《エジプトのマリア》のCD盤、オンスロウ:弦楽五重奏曲集第5集の世界初録音を含むCD5タイトルがリリースされます。

一部世界発録音
フィンランドのヴァイオリンと管弦楽のための作品集 - パルムグレン、ハーパライネン、メリカント、ライティオ
リンダ・ヘドルンド(ヴァイオリン)、ヨーゼフ・ハールス(指揮)ラ・テンペスタ管弦楽団

このアルバムは、長く顧みられることのなかったフィンランドの作品に新たな光を当てるものです。いずれの作品も深い感情表現や鮮やかな色彩、そして大胆な発想に満ちたもので、忘れられていたとは思えない豊かな魅力を放っています。作品を通じて聴き手は、フィンランド音楽の秘められた領域へと踏み込み、伝統とモダニズムが交差し、民謡の精神が新たな表現へと姿を変える19世紀から20世紀の息遣いを体感することができます。中でも演奏者ヘドルンドのお気に入りというライティオの「夜想曲」は、親密かつ夢幻的な響きが印象的。またエングルンドの「ロマンス」は、彼がマルクス・エジェというペンネームで作曲した映画「リンゴは落ちる」の音楽からの美しい小品。ヴァイオリンとオーケストラが奏でる豊かな音色を通して、フィンランド音楽の多様性に触れる貴重な体験を与えてくれる1枚です。
(ナクソス・ジャパン)

オットリーノ・レスピーギ:歌劇《エジプトのマリア》(全1幕)
マンリオ・ベンツィ(指揮)フェニーチェ歌劇場合唱団&管弦楽団

交響詩「ローマ三部作」で知られるオットリーノ・レスピーギは、古楽復興の新古典主義とモダニズムを融合させた多彩なオペラを作曲しました。その一つ《エジプトのマリア》は、淫蕩な娼婦マリアが改心し列聖される伝承に基づく作品で、チェンバロによる古楽的アプローチと近代的な華麗な管弦楽法が融合した独自の世界を持ちます。マリア役のソプラノ、フランチェスカ・ドット、ゾシモ役のシモーネ・アルベルギーニ、船乗り役のヴィンチェンツォ・コスタンツォといった、日本でも馴染み深い実力派歌手たちが主要三役を共演。マンリオ・ベンツィ指揮、フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団による陰影豊かな演奏で、このドラマティックな作品を歌い上げています。
【同内容の映像】 DYNAMIC
DVD…DYNDVD38050
Blu-ray…NYDX-50388(国内仕様盤)
DYNBRD58050(輸入盤)
(ナクソス・ジャパン)

アントン・ウルシュプルフ(1850-1907):5つの小品、創作主題による変奏曲、カヴァティーナとアラベスク
マリア・リナレス(ピアノ)

フランクフルト生まれのピアニスト・作曲家アントン・ウルシュプルフ。幼い頃から絵画と音楽の才能を示し、イグナーツ・ラハナーらに学びました。1860年代にヨアヒム・ラフと出会い、その紹介で1871年からリストに師事、最も愛された弟子の一人となりました。1878年には設立間もないホッホ音楽院で弟子を指導。その後ラフ音楽院で晩年まで作曲を指導、晩年はキリスト教音楽とグレゴリオ聖歌研究に力を注ぎました。
リストの愛弟子でありながら、彼の作風は保守的で、バッハやパレストリーナ、グレゴリオ聖歌の伝統を重視し、メンデルスゾーンやブラームスらの流れに属しています。その音楽は豊かな旋律とかっちりした構成を備えており、近年再評価されています。「5つの小品」はリストに献呈された情感豊かな小品。主題と24の変奏で構成された大規模な変奏曲は、ブラームスの「創作主題による変奏曲」から影響を受けており、時にはシューマン風の旋律も現れながら、晩年のベートーヴェンを思わせる壮大な終曲で幕を閉じます。「カヴァティーナ」と「アラベスク」はサロン向けの小品ながら精緻な構成を持ち、歌うようなホ長調のカヴァティーナと軽やかな三部形式のアラベスクが並べられています。
(ナクソス・ジャパン)

エンリキ・アウヴィス・ジ・メスキータ(1830-1906):ピアノ作品集
マリア・テレサ・マデイラ(ピアノ)

エンリキ・アウヴィス・ジ・メスキータは、フランスやイタリアの音楽に影響を受け、宗教曲、オペラから器楽曲まで、幅広いジャンルの作品を遺したブラジル音楽のパイオニアの一人。リオの貧しい黒人家庭に生まれ、差別的な社会構造の中で才能を発揮し、若くして音楽院で高く評価されました。1857年、優秀な学生に与えられる新設の「海外旅行賞」の初の受賞者となり、パリで研鑽を積む機会を得ますが、不敬罪で3年間投獄され、1866年、失意のうちに帰国。リオデジャネイロで教会オルガニストや音楽院教授として活動を続けつつ、タンゴ、ポルカ、カドリーユ、ワルツなど多様な形式を自在に扱って、オペレッタやマジカ(音楽劇の一種)などの軽音楽で人気を博しました。舞台音楽から生まれたピアノ曲は家庭音楽として広まり、タンゴ・ブラジレイロの初期例とされる「アリババと40人の盗賊」のタンゴなど数々の作品がヒット。活気あるリズムと郷土色を取り入れた多彩な作品群は、19世紀後半のブラジル大衆音楽の形成に大きく寄与しました。ナザレーのピアノ曲全集などの録音のあるマリア・テレサ・マデイラの演奏で、その一端に触れることができます。
(ナクソス・ジャパン)

世界発録音
ジョルジュ・オンスロウ(1784-1853):弦楽五重奏曲集 第5集 - 第14番、第24番
アンサンブル・テロス

「フランスのベートーヴェン」と呼ばれたオンスロウは、貴族出身の作曲家。室内楽に力を入れ、弦楽四重奏曲36曲、弦楽五重奏曲34曲を残しました。当初はボッケリーニの伝統に倣い、チェロ2本の五重奏曲を作曲しましたが、コントラバスの名手ドラゴネッティと出会い、第2チェロの代わりにコントラバスを加えた五重奏曲を意欲的に作曲しました。弦楽五重奏曲第14番は1829年の作品。第2チェロのパートはアルバムの奏者マシュー・ベイカーによりコントラバスへと移されており、のどかな第1楽章、快活なメヌエット、温かい緩徐楽章を経て、反復音の動機を特徴とする終楽章へと続きます。5声部が緊密に絡み合う美しい五重奏曲です。第24番は1837年頃の作品。ゆったりとした序奏はベートーヴェン風で、力強い主題と旋律的な第2主題が続きます。幻想的な第2楽章、楽し気な第3楽章を経て、明るく快活な終楽章で高揚感の内に結ばれます。
(ナクソス・ジャパン)

2026年1月第1回発売タイトル



カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2025年12月05日 16:30