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「名作コンシェルジュ」掲載!佐藤豊彦『オランダのリュート音楽』

佐藤豊彦

「繊細ではかない弦楽器 潤いと陰影ある音色」鈴木淳史氏評
日本を代表するリュート奏者、佐藤豊彦が1990年に録音し、今年Brilliant Classicsが再発売したCD『オランダのリュート音楽』が2025年12月14日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」で紹介されました

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鈴木淳史氏は「16世紀から17世紀にかけてのルネサンス後期、オランダではリュート音楽が盛んだった」と始め、「現代のギターに比べ、繊細で音量が小さく、親密な空間で奏でるのに適した楽器」であるリュートが、フェルメールなどの絵画にも描かれていることを紹介。こうした「オランダのリュート音楽を一望できるのが、佐藤豊彦によるこのアルバム」だとし、エマヌエル・アドリアンセン作曲の「王子のアルマンド」(「大きな古時計」に似ている旋律)、スウェーリンク作品(バッハを先取りするような洗練な響き)、ヨアヒム・ファン・デン・ホーフェ作品(華やかな装飾に彩られ、技巧的)、ニコラ・ヴァレ作品(エレガントな作風がバロックの幕開けを予感させる)と収録曲に触れ、佐藤のリュートは、「しっとりとした潤いのある音色という彼の持ち味も生かしつつ」「それらの作曲家の作風を巧みに描き分ける」と結んでいます。
(タワーレコード)

【曲目】
CD 58'12

エマヌエル・アドリアンセン (c.1555-1604)
「プラトゥム・ムジクム(1584)」より
1. 王子のアルマンド 2'28
2. 別れの時 4'19

ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク (1562-1621)
「エドワード・ハーバート・リュート・ブック」より
3. クーラント 2'05

「ティシウス・リュート・ブック」より
4. 詩篇23 2'42

「エドワード・ハーバート・リュート・ブック」より
5. ヴォルテ 2'47

ヨアヒム・ファン・デン・ホーフェ (1567-1620)
「音楽の喜び」(1612)より
6. 前奏曲 2'42

「フロリダ」(1601)より
7. 閣下のアルマンド 1'38
8. パヴァーヌ 2'41
9. スザンネケン 1'05

「音楽の喜び」(1612)より
10. シャンソン・フラーメン 2'02

「フロリダ」(1601)より
11. オルランド・シャンソン・エングレーセ 2'05

グレゴル・ユーウエット (c.1550-c.1616)
「さまざまなリュート・レッスン」(1610)より
12. ファンタジア 5 '11

アドリアヌス・ファレーリウス (c.1570-1625)
「オランダの叫び」(1626)より
13. イギリスのマルシムス 1'57
14. メアリー・ホフマン夫人のアルマンド 1'38

ニコラ・ヴァレ (c.1585-1650)
「ミューズの秘密」(1615)より
15. 前奏曲 1'18
16. 乞食幻想曲 4'25

「第2部」(1616)より
17. 村のカリヨン 2'01
18. イタリアのパッツェメッツォとガイヤルド 3'01

「ミューズの秘密」(1615)より
19. ロベールの息子 3'18
20. 緑の菩提樹の下で 3'53
21. ズボン 4'07

【演奏】
佐藤豊彦(リュート)
使用楽器:リチャード・バーグが1987年にオタワで製作した8コース・ルネサンス・リュート(1600年頃にヴェネツィアでヴェンデリン・ヴェネーレが製作した楽器がモデル)。
スウェーリンクとファレットの作品は、佐藤一夫がザールラントで製作した10コース・ルネサンス・リュート(16世紀にボローニャでハンス・フライが製作した楽器がモデル)。
【録音】
1990年11月27~28日。オランダ、ベンネブローク、オランダ改革派教会

カテゴリ : ニュース

掲載: 2025年12月15日 00:00