〈脱パンク化〉したパンク・バンドがおもしろい!
『Infinity On High』でも顕著なように、最近一気に飛躍的な〈脱パンク〉を成し遂げるバンドが多い。例えば、70年代のロックやロック・オペラからの影響を反映させ、傑作『The Black Parade』で多くのロック・ファンを唸らせたマイ・ケミカル・ロマンス。また、エモメロの元祖アタリスも、新作『Welcome The Night』で〈シューゲイザー〉〈ネオ・サイケ〉という表現が相応しいダーク・サウンドを披露している。そこには爽やかな夏の1ページを思わせた前作『So Long, Astoria』の面影は皆無だ。続いては、NY発の4人組=ブランニュー。2006年作『The Devil And God Are Raging Inside』で辿り着いたプログレッシヴかつアメリカン・ゴシックなサウンドを聴いて、彼らがかつてポップ・パンク・バンドだったと想像できる人はいないだろう。そして、あのグッド・シャーロットも3月中旬にリリース予定の新作では、ラップ~ダンス・ナンバーにアプローチしているとのこと。それら意欲作の数々が今後のシーンの指針になることは間違いないだろう。
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