インタビュー

ゴーゴル・ボルデロの旅のほんの一部を紹介!

 

GOGOL BORDELLO 『East Infection』 Rubric(2005)

99年からアルバムを出しているゴーゴルですが、今作以前の作品は残念ながら入手困難のよう。この6曲入りEPの時点でもうタンゴやフォークやフラメンコをブチ込んだ大鍋はグラグラ煮えたぎっていて、直情的なマノ・ネグラのカヴァー“Mala Vida”もルーマニアの民謡も熱い熱い。

GOGOL BORDELLO 『Gypsy Punks: Underdog World Strike』 SideOneDummy(2006)

スティーヴ・アルビニが共同プロデュースしたサイド・ワン・ダミー移籍作。文字通りの“Immigrant Punk”をはじめとしてエネルギッシュな演奏はいよいよ加速し、血気盛んに“Think Locally Fuck Globally”と叫ぶユージンが格好良い。

GOGOL BORDELLO 『Super Taranta!』 SideOneDummy(2007)

翌年の〈フジロック〉登場もあって長く話題を集めた一作。同時期にエマ・ポロックを手掛けていたヴィクター・ヴァン・ヴァットのプロデュースゆえか、熱気のなかを漂う哀愁の含有量はやや多め。スラヴィック・ソウル・パーティーのブラスも効いている。

J.U.F. 『Gogol Bordello vs. Tamir Muskat』 Stinky(2004)

〈ユダヤ人とウクライナ人の友情〉をユニット名にした、ユージンと友人のタミル・マスカット(バルカン・ビート・ボックス)らのコラボ作。レゲエやライも好き勝手に咀嚼した痛快な音源集で、クボタタケシのミックスCDでお馴染みの“Last Wish Of The Bride”はここに。

TOMMY T 『The Prester John Sessions』 Easy Star(2009)

2007年頃にゴーゴル入りしたエチオピア出身のベーシスト、トーマス・ゴベナのソロ・アルバム。ユージンも駆けつけているほか、かつてバックを務めた同じエチオピアンのジジもソウルフルな歌を披露。こくまろなレゲエやジャズが過不足なく詰め込まれた佳作です。

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掲載: 2010年06月16日 21:50

更新: 2010年06月16日 21:53

ソース: bounce 320号 (2010年4月25日発行)

ディスクガイド/出嶌孝次