インタビュー

THE PREDATORS 『THIS WORLD』

  

 <真剣な遊び>としてのキャッチーでダイナミックなロック・ワールド!

the pillows・山中さわお、GLAY・JIRO、そして今作から加わった
Scars Borough/ELLEGARDEN・高橋宏貴……

この名手3人が結集することによる
<2010年日本・稀代のスーパーバンド>の存在感!
そして、それぞれ本拠地となるバンドでロックを背負って
闘い続けているからこそ描き出せる、
タフなオトナの<真剣な遊び>としての、
キャッチーでダイナミックなロック・ワールド!

そもそもは05年、山中&JIROによるNIRVANAのカヴァー
から始まったTHE PREDATORSだが、
8/4発売の3rdミニ・アルバム『THIS WORLD』を聴けば、
今の彼らがそのワイルド&ラフなロック感に加えて、
怒濤の迫力とスケール感すら獲得してしまっていることがよくわかる。

ソリッドなギターとパンキッシュな疾走感が暴れ回る“BRAIN CALLY”も、
メランコリックな感情をカラフルなメロディに昇華した
英語詞のタイトル曲“THIS WORLD”も、
<王様は一人でいい 忠告は要らないぜ>と挑発的に歌う“Tyrant”も、
すべてが初期衝動的なロックンロールのエモーションに満ちあふれている。

山中さわお(Vo./Gt.)「次はNIRVANAっていうキーワードから離れてるかも。
NIRVANAも(メジャーでは)2ndまでしか出してないからね(笑)。
次は真面目に<THE PREDATORSっぽいもの>になってるかもしれない」

と、2年前の前作『牙をみせろ』の時に山中は冗談めかして語っていたが、
その言葉は「半分その通り」だ。
NIRVANA直系の衝動爆裂感、憂いとクールさを帯びたコードワーク、
という基本構造は残しつつも、
山中&JIROのソング・ライティングによるロックとポップの融合は、
今作ではTHE PREDATORS以外の何者でもない目映い輝きを放っている。

ロックを心の底から楽しむ彼らのエネルギーが、僕らの心を激しくドライヴさせると同時に、
彼ら自身をロックの新たなステージへと押し上げている…『THIS WORLD』は、
そんな彼らの<今>をリアルに物語る名盤だ。

 

■ PROFILE…THE PREDATORS(ザ・プレデターズ)

山中さわお(Vo./Gt.)とJIRO(Ba.)が、ストレイテナー・ナカヤマシンペイ(Dr.)を誘い05年に結成、同年1stミニ・アルバム
『Hunting!!!!』発表。今作からドラマーが高橋宏貴に交代。夏フェス連戦に加え9月には東名阪ツアー敢行!

 

 
記事内容:TOWER 2010/08/05号より掲載

カテゴリ : HOT PICKS

掲載: 2010年08月04日 12:00

ソース: 2010/08/05

高橋智樹