インタビュー

09→10の80KIDZワークスを総覧!――(1)

 

80KIDZ 『THIS IS MY WORKS 01』 Kidz Rec./KSR(2009)

オートクラッツ“Stay The Same”やシューズ“Knock Out”など、2007年~2009年半ば頃の間に80KIDZが手掛けた海外勢のリミックス・トラックをほぼ網羅した一枚。大物アクトというよりも、80の台頭にシンクロして認知を広げた面々が多いのも印象的。

Aira Mitsuki 『PLASTIC』 D-topia(2009)

この黒盤のボーナス・ディスクにて“BARBiE BARBiE”をリミックス。直線的で音数の多かった原曲をシンプルにリフォームし、ヴォーカルのロボット感を高めながら太いボトムと横揺れのグルーヴを持ち込んでいるのが巧み。

HEARTSREVOLUTION 『ハーツ日本』 Pヴァイン(2009)

80とも縁深いキツネが送り出した新進アクトの日本編集盤。ここではDEXPISTOLSやAMWEと競作する形で“Dance Till Dawn”をリミックスし、どこか往年のヒップ・ハウスを思わせる乱れっぷりで突っ走る。ここには未収録だが、80は“C.Y.O.A!”もリミックスしていた。

ORANGE RANGE “瞳の先に” ソニー(2009)

このシングルのカップリングにて、かの“おしゃれ番長”を80がリミックスし、ゴツゴツした豪速球のロッキン・エレクトロに仕上げている。かねてからリミキサーの人選にこだわりを見せてきたORANGE RANGEらしい、納得の人選か。

PUFFY “誰かが” キューン(2009)

同年のアルバムで披露されていたSugarのカヴァー“ウエディング・ベル”を、本シングルのカップリングでリミックス。ヴォーカル加工やブリーピーな意匠もほどほどに抑え、ほんわりとした雰囲気でポップにまとめている。

BENNIE BECCA “Dreamer” フォーライフ(2009)

BENNIE KとBECCAが結成したトリオのエモーショナルなロック・ナンバーをバキバキの拳骨エレクトロに改変。やや歌いすぎなBECCA嬢の熱唱ぶりにちょうどマッチするレイヴィーなビートの応酬がカッコ良い。

VARIOUS ARTISTS 『colla disc presents LOST TREASURES 2000-2009』 colla disc(2009)

トルネード竜巻やregaらを輩出してきたレーベルのコンピで、80KIDZはsawagi“vacuum”のリミキサーとして参加。バンド形態でエレクトロのノリも追求してきたsawagiだけに、相性の良さが窺えるソリッドな出来だ。

VARIOUS ARTISTS 『Kidz Rec. 02』 Kidz Rec./KSR(2009)

前回からおよそ1年で届けられたレーベル・コンピ第2弾。80KIDZ自身はもちろん、BaroqueやngtK、TopNUDEらが引き続き新曲で参加し、Small Cityのような新顔もフックアップされている。仲の良いキエロ・クラブや注目のバフィといったメキシコ勢のクォリティーの高さが印象的!

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年10月20日 17:58

ソース: bounce 326号 (2010年10月25日発行)

ディスクガイド/出嶌孝次