インタビュー

世界の終わり 『天使と悪魔/ファンタジー』

  

 今、一番<ながら聴き>ができない、一対一のポップ。

 今、一番<ながら聴き>ができない、一対一のポップ。
今年のシーン最大の<新たなシンデレラストーリー>を綴ったバンド。
そんな世界の終わりが、アルバム『EARTH』以降、初めての作品をドロップする。

 

ダブルリード・シングルである「天使と悪魔/ファンタジー」は、
まさに光と影、表と裏のように、表裏一体となって僕らの心に迫る2曲だ。
まずは、正義と偽善、善と悪が、いかに不完全な価値観の中で
形成されているのか? を鋭く優しく問う“天使と悪魔”。




深瀬 慧(Vo.):以下同「テレビを観てると
<いじめカッコ悪い>みたいなこと言ってるにもかかわらず
「汚職政治家なんて死んでもしょうがない」みたいな風潮があるじゃないですか。
俺が子供だったら「あれはよくてなんでこれがダメなんだろう?」って思うなって思ったんですよ。
だから高校生が「汚い大人」とか言ってるの見ると「いや、お前が嫌いな汚い大人はお前にそっくりだぞ」とか
思う。そういうことを天使も悪魔もないんだってテーマにして唄いました」

 

 そんな、既存の定義に真っ向から疑問の矢を射抜く、独特の世界の終わり節に続くは、
“ファンタジー”。シャープでアッパーなパーティー・チューンとして響く曲は、
孤独の扉を開く生命装置という彼らのパブリック・イメージからは一瞬意外に思える曲だ。

 

 「この曲は、「汚いニッポンを変えてやる!」みたいなチープな音楽に牙を向きました。
音楽で何かを変える必要があるのかわかんなくて。俺自身、音楽やったことで人生変わったかもしれないけど、
ちょっとしたきっかけでそれはなくなってしまうし、声が出なくなったら音楽やれなくなるし。
……音楽をできるのは、今この瞬間だけなんですよね--そういうことがファンタジーだって曲なんです」

 

世界の終わりは止まらない。彼らの<本当のこと>を刻むメッセージは、こんなにも<優しくも儚い夢のような音楽>
なのだから。 

■SONG LIST……『天使と悪魔/ファンタジー』

01.天使と悪魔 / 02.ファンタジー
※初回盤AとBの収録内容は同じですが曲順が異なります。 

 

■LIVE…… 

11/16(火)水戸ライトハウス
11/18(木)仙台HOOK
11/23(火・祝)札幌COLONY
11/27(土)渋谷CLUB QUATTRO
12/01(水)新潟CLUB RIVERST
12/04(土)名古屋 Electric LadyLand
12/09(木)広島CAVE-BE
12/11(土)心斎橋 CLUB QUATTRO
12/14(火)高松DIME
12/23(木・祝)渋谷C.C Lemon ホール
Thank you All Schedule sold out

 

■ PROFILE…世界の終わり (セカイノオワリ)

2010年最重要新人「世界の終わり」。4月にデビュー・アルバム
『EARTH』をリリースして以来、破竹の勢いで音楽シーンを席巻している。
新作は「霊能力者 小田霧響子の嘘」主題歌にも抜擢されるなど、高い注目を集めている。

 

 

   
記事内容:TOWER 2010/11/05号より掲載

カテゴリ : HOT PICKS

掲載: 2010年11月04日 11:00

ソース: 2010/11/05

MUSICA エースライター 鹿野淳