インタビュー

コトリンゴ

photo:Naoki Hashimoto

『劇場版 くまのがっこう ~ジャッキーとケイティ~』初DVD化!

誰もがその可愛さを認めざるを得ないでしょう。21世紀最強の愛くるしさ、絵本シリーズ「くまのがっこう」のくまのこたち。フランス・ルーマニアなど、海外でも出版され、人気を博しています。

「くまのがっこう」は、山の上の寄宿舎で暮らす12匹のくまのこたちのお話です。主人公はたったひとりの女の子、ジャッキー。その名を知らずとも、あの愛くるしい姿を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。昨年には、劇場アニメーション『くまのがっこう~ジャッキーとケイティ~』が公開され、全国で観客の心を鷲掴みにしました。それがこの度ついにDVD化。いつでも何度でも、動くくまのこたちに会えることとなったのです。音楽と語り(ナレーション)を担当したのは、本誌連載〈Kotringo no otoringo〉でもおなじみ、コトリンゴさん。

「アニメーション『くまのがっこう』は、絵本とはまた違う親しみやすさや面白みがあって。そこに、簡単に想像できるようなものではなくて、聴いていて楽しくなるような面白い音楽をつけたいなと思いました」

ジャッキーは勇敢な女の子です。お友達のケイティを元気づけようと一生懸命がんばります。そんなジャッキーを優しく応援するお兄ちゃんくまたち。時にはぶつかりあうこともあるけれど、それでも助け合って、みんなで楽しく暮らしています。『くまのがっこう』で流れるコトリンゴさんの音楽は、そんな健気なくまのこたちをそっと見つめる不可視の存在さえ感じさせます。

「くまのこたちが自転車に乗って登場する最初のシーンで流れる曲、テーマなんですが、可愛いんだけどちょっとコミカルな感じとか、これから何かが起こるワクワク感とか、ぜんぶ入れたくて。そう考えながら作りました」

そしてお話の初めには、「歌う時と心持ちは変らなかった」という、コトリンゴさんのナレーションが聞えてきます―「どんなお話なのかな?」―想像力がかきたてられ、とってもワクワクしてきます。さぁ、『くまのがっこう』の世界へ。

ところで、主題歌〈falalafala〉の歌詞には次のような一節があります。「大好きなひとたちの えがおをみていたいから」「大好きなきみを ビックリさせたいの」。ジャッキーの気持ちがよく表れた、楽しい曲です。コトリンゴさんの音楽と共通するスピリットのようなものも感じます。
「意外とああいう素直な歌詞って初めてだったんですけれど、私の好きなものとかやりたいことをシンプルに表せたかなと思っています」

DVDの特典映像には、ジャッキーの声を演じた松浦愛弓ちゃんとコトリンゴさんが歌う〈くまのこジャッキーのうた〉のメイキングも収録されています。ふたりが一曲を作っていく姿勢は、ジャッキーに違わず勇敢です。やっぱり女の子は勇敢でなくちゃ。

「ジャッキーの動きに合わせて、その場でピアノを弾いて作った曲もあるんです。音楽とくまのこたちの可愛らしさ、堪能していただけると嬉しいです!」

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2011年06月28日 20:00

更新: 2011年06月30日 12:06

ソース: intoxicate vol.92 (2011年6月20日発行)

interview&text:市村友花