インタビュー

Base Ball Bear 『新呼吸』

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「『Base Ball Bearってこういうバンドなのかも』っていうのが
                                                 やっと見えてきた気がします」(小出)

 「あたらしい朝は来るよ 僕らにも」と歌う“深朝”から始まり、
判で押したような日々への諦めにも似た感情を描いた“ダビングデイズ”、
ノスタルジックな青春時代を想起させる“short hair”、
ライヴの臨場感がストレートに伝わる“Tabibito In The Dark”、
真夜中に自分自身の心と向き合うような“kodoku no synthesizer”などを経て、
最後は「あたらしい朝が来れば/僕は変われるのかなぁ」と願う“新呼吸”へ。
Base Ball Bearのニュー・アルバム『新呼吸』は、<1日>の時間軸に沿って
構成されている。その中心にあるのは、すべての楽曲を手がける小出祐介の
リアルな日常だ。


小出(Vo.&Gt.)「自分自身の生活感だったり、バイオリズムみたいなものを
ちゃんと入れたかったんです。歌詞を書くときの視点も、
かなり変わってきてるんですよね。以前は『報われない』っていうフラストレーションが
多かったんだけど、あるときから『同じような日々も、ムダじゃないかもしれない』と思えるようになって。
それは今回のアルバムにも反映されてますね」


 
ダンス・ミュージック、エレクトロのテイストを(シーケンスや打ち込みを使うのではなく)
肉体的なロックとして表現する、という独自のスタイルも大きく進化している。
どこか内省的な雰囲気を持つ歌、そして、ギター・ロックの可能性を追求することで
生まれるバンド・サウンドの融合。Base Ball Bearは『新呼吸』によって、
自らの存在意義をさらに強めたと言えるだろう。


小出「『Base Ball Bearってこういうバンドなのかも』っていうのがやっと見えてきた気がします。
しっかりテーマで括って、スキがないほどにコンセプトを完遂させるっていう。
自分が持っているいろんな要素をひとつにまとめることができれば、
今回みたいに良いアルバムになると思うんですよね。その精度を上げていくしかないですね、これからも」




■New Album……『新呼吸』11/9 on sale!

■SONG LIST……
01.深朝
02.ダビングデイズ
03.school zone
04.転校生
05.スローモーションをもう一度
06.short hair
07.Tabibito In The Dark
08.ヒカリナ
09.夜空 1/2
10.kodoku no synthesizer
11.yoakemae (hontou_no_yoakemae ver.)
12.新呼吸
 



■PROFILE……Base Ball Bear(ベースボールベアー)

01年、同じ高校に通っていた4人のメンバーにより、学園祭に出演するために結成。
06年EMIよりメジャー・デビュー。
08年発売シングル「changes」でオリコン・シングルランキングで初のTOP10入りを果たし、
昨年1月には武道館公演を成功させる。今年結成10周年を迎え、来年1/3に武道館公演が決定!


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記事内容:TOWER 2011/11/5号より掲載

カテゴリ : HOT PICKS

掲載: 2011年11月05日 12:00

ソース: 2011/11/05

TEXT:森朋之