DAISHI DANCEの最近のお仕事まとめ
ここでは、2009年の前作『Spectacle.』以降のDAISHI DANCE関連作品をまとめて紹介します。まずソロ名義の作品ですが、現場でのDJプレイをストレートに反映させたミックスCD『MYDJBOOTH』と『MYDJBOOTH 2.』の2枚をリリースしたほか、彼がリミックスしたMay J.のカヴァー曲“Garden -CLASSIC HOUSE ANTHEM-”の英語ヴァージョンなどを収録した『DAISHI DANCE remix...2』を発表。また、メロディアスな代表曲をピックアップしてノンビートに変換&未発表曲も追加した裏ベスト的な位置付けの『beatlessBEST...Mellow Relaxation.』では、自身のヒーリング・モードを総括しております。さらに、2つの別プロジェクトも始動させており、→Pia-no-jaC←とのコラボ盤『PIANO project.』は両者のサウンドに共通する〈ピアノ〉を前面に押し出した一枚に。さらに盟友・MITOMI TOKOTOとのユニットであるLimited Expressの『Party Line』は、フロア・ユースに特化したダンス・トラック集となり、ニュー・アルバム『WONDER Tourism』がこれまで以上にアッパーなサウンドへと変化を遂げたのは、このアルバムを制作したことが契機となっているのかも。
またこれらと並行してプロデュース・ワークも精力的に手掛けており、特に目を惹くのがBIGBANGに続くK-Popグループへの楽曲提供。RAINBOW“To Me”と、AFTERSCHOOL“Shampoo”は、いずれも〈DAISHI DANCE印〉と呼びたい叙情派ハウスに仕上がっている一方で、AFTERSCHOOLの派生ユニット・ORANGE CARAMELの“Milk Shake”は、バウンシーなシンセをフィーチャーしたエレクトロ・ポップで、日本語ヴァージョンも間もなくリリース。転じて日本では、中島美嘉がピアノ・ハウスに正面から向き合った“Memory”をプロデュースしており、同曲は先述の『Spectacle.』にも収録。そしてもっとも異色と言えるのが、ムックと共作した“アルカディア”でしょう。音圧の高いエレクトロとバンド・アンサンブルを融合させたそのサウンドは、新作に収録されたNOISEMAKERとの“NEW GATE”のプロトタイプとも形容できそうです。ごく最近では、加藤ミリヤの新作『TRUE LOVERS』に楽曲を提供しているほか、〈ファイナルファンタジー〉シリーズのトリビュート・アルバム『FINAL FANTASY 25th Anniversary TRIBUTE 〜Thanks〜』にも参加しております。
▼文中に登場した作品を紹介。
登場順に左から、DAISHI DANCEの2009年作『Spectacle.』、2010年のミックスCD『MYDJBOOTH』、同2011年の『MYDJBOOTH 2.』、2010年のリミックス盤『DAISHI DANCE remix...2』、2012年のリアレンジ盤『beatlessBEST... Mellow Relaxation.』、2010年の→Pia-no-jaC←とのコラボ作『PIANO project.』、Limited Expressの2011年作『Party Line』(すべてurban sound project.)、 RAINBOWの2011年のミニ・アルバム『So女』(DSPmedia)、AFTERSCHOOLの2011年作『Virgin』、ORANGE CARAMELの2012年作『Lipstick』(共にPledis/Loen)、中島美嘉の2010年作『STAR』、ムックの2011年のシングル“アルカディア”、加藤ミリヤのニュー・アルバム『TRUE LOVERS』(すべてソニー)、12月5日にリリースされる『FINAL FANTASY TRIBUTE 〜THANKS〜』(スクウェア・エニックス)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2012年11月14日 18:02
更新: 2012年11月14日 18:02
ソース: bounce 350号(2012年11月25日発行)
文/澤田大輔