島裕介
原曲を知っていても知らなくても、楽しめます!
ビクターの企画で制作された、60~70年代洋楽ロックの名曲を、女性シンガーがジャズ・カヴァーする企画盤。Shima&ShikouDUOや数々のプロデュース・ワークで知られる、島裕介のSilent Jazz Caseがヘイリー・ロレン、Ryu Miho、陽香(はるか)という女性ヴォーカルを迎えて制作。島氏にお話を伺う機会を得た。
──企画自体にはすぐにしっくりきましたか?
「当初はギターの強い感じの楽曲が、いい感じになるんだろうか?って懸念はあったんですけど、やっぱりメロディが素晴らしくって。当たり前ですけど。実際僕はそんなにこの辺りのロックを真剣に聴いていた事も無かったんですが、リフも含めたメロディの良さを再認識したところで、あ、これはイケるな、と」
──Silent Jazz Case名義のプロデュースですが、他の活動との住み分けを意識した制作ですか?
「Shima&ShikouDUOも、ジャズクラブでやるような生々しい音楽も、アーティスト・サポートも、アニソン・カヴァーも、本作も音楽としては同じスタンスでやっています。Silent Jazz Caseは制作者という側面が強いプロジェクトですね」
──本作の手ごたえは?
「今回、けっこう内容良くて、自主的に宣伝して、ツアーでもかけたりしてるんですよ。普段あんまりそういう事しないんですけど(笑)。会場でかけると、原曲知ってそうな人にも、知らなそうな人にも反応がいいんですよね」
──何かきっかけとなる出来事があった?
「題材と僕のアレンジ、あとピアノのジェイコブ・コーラーのヘッド・アレンジに良い好反応が出たと思うんです。ジェイコブは素晴らしいピアニストでね。彼、制作も好きだから、大まかに二人で打ち合わせして、グルーヴのイメージと構成を提案して、細かいところは彼に任せて。彼もこの時代のロックを聴きまくってたって事は無いと思うんだけど、楽しんでやってくれましたね。あと今回学生を入れたんです。サックス、クラリネットの大学生の石井君。まだ21歳かな。初めての録音に緊張してたけど、良かったですよ(笑)。ホーン・セクションになんか変化を入れたくて。僕のセッションに来てくれた時の演奏が良くて声をかけました。20代前半の若くて才能ある人たち、いっぱい居ますよ」
──まだ気が早いかもしれませんが、続編も?
「可能性はありますよね。80年代楽曲でも行けるなあという手応えもあるし。ま、本作が売れてからですけど(笑)。こういう内容だからアジアとか海外でもいいと思うんですよね」
LIVE INFORMATION
『「JAZZ THE ROCKS ~もう一度ハートに火をつけて」リリース記念ライブ』
12/17(月)17:30開場 開演:1st stage 19:30 / 2nd stage 21:00 (※入れ替えなし)
会場:渋谷 JZ Brat SOUND OF TOKYO
出演:Ryu Miho (vo)陽香"haruka"(vo/ハルトラ)Jacob Koller (P)Pat Glynn (b)Dennis Frehse (ds)石井裕太 (t-sax, cl)島裕介(tp, fllh)
Produced by Silent Jazz Case (Yusuke Shima)